【1000の日々】856/1000
とある人とミーティングを行う。立場の上下で言えばこちらが下である。1時間ちょっとがものすごく長い時間に感じる。消耗も激しい。
どのような場合でもそうだと思うが、最も手強い相手は異次元に生きる人である。こちらが想定しているあらゆる対話の可能性がその人によって次々に粉砕される。ただしハラスメントにはおそらくあたらない。こういう場合は工夫が必要だ。粉砕の暴力が続くなかで、その人の何がどう異次元なのかを辛抱して分析し、自分の内側で言語化する。キツすぎない表現にしてそれを相手とも共有する。相手の打ちたい手がどんなに破綻していようとも一定の理解を示し得るポイントを探し出し、譲歩も可能だと示唆する。
この最後の段取りがうまくできるようになると、最良からはほど遠いにせよ最悪ではない結末がたいてい手に入る。こちらのメンタル面での消耗をおそらく相手は理解することも感じ取ることもできないだろうが、そんなことは最初から期待しなければいいだけの話である。そして次のミーティングではまた全てゼロから同じ段取りを組むつもりでいればいい。相手には何も期待しない。この手のミーティングは自分がどれだけ辛抱強いかを試す修行にすぎない。
げっそりしながら昼食をもそもそ口に詰め込む。
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