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ホテルスタッフがゲストの方に信頼していただくには

L&Gグローバルビジネスという会社でホテル運営に携わっている田中幹人です。

会社に入ったのは2018年9月1日だったので4ヶ月半ほど経過したことになります。マーケティングチームとして入社したのですが、会社の方針で最初の数ヶ月はみっちりとホテルの運営最前線で業務を行います。ちなみにHOTEL SHE, KYOTOにいます。

「マーケター枠として入ったからには接客においても絶対に成果を出さなくては!」と考え、日々試行錯誤し、ある程度ゲストの方に名指しで良いレビューをいただけるようになりました。今回はそれまでの過程と考えたポイントを振り返りたいと思います。

すべてのゲストは何かしら困っている

これは、ホテルだけに限ったことではありませんが「何も困り事がない」という状態のゲストはいないです。事の大小はありますが… 

特に海外から来られるゲストはその国について右も左もわからないことが多いです。

・自転車に乗るときのルールはあるの?
・ポットの使い方はどうするの?
・行きたい観光地への最速ルートは?

など、本当にわからないことだらけです。そんなゲスト一人一人の違う困り事を解決する。しかも相手の質問の意図や目的を考えながら解決策を提案する。これだけで、初めて会った異国のホテルスタッフにも信頼してくれます。

共通点があれば距離はいっきに縮まる

僕はチェックインの際に、自身が行った国の方だと「以前あなたの国の○○に行って最高でした!」と話すことが多いです。(もちろん急いでいたり、あまり話したくなさそうな方には言いませんが)

その経験の内容を具体的に話せば話すほど、喜んでいただくことが多いです。例えば、相手がフィリピンの方だとしたら「フィリピンでは、マニラとバギオ、ターラック、ボラカイに行ったことがあるよ!ボラカイ島で飲んだバナナジュースが人生で一番美味しいバナナジュースだった!」みたいな感じです。

そうすると「なんでターラックに行ったの?」とかコミュニケーションが続いていき、仲がよくなっていきます。異国の地へ旅行に来たゲストは不安に感じることが多く、共通の経験や知識がある人がいるというだけで気持ちが楽になるのではないでしょうか。

依頼はできる範囲で応える。できなくても代替え案を出す

ある程度、コミュニケーションが増えてくると質問や依頼が出てくることが増えます。その際に気をつけているのは「NO」とだけ言わないことです。

もちろん、できない依頼を受けることはあります。その際は「それはできないけれど、こういう事はどうか」と代替え案を出します。依頼の意図や目的を聞いてみると解決策が一つだけという事は少なく、代替え案でも満足していただけます。

また、代替え案を出した後に時間があれば追加の案も調べ、伝えます。そうすると「わざわざ、そこまで調べてくれて…!」と喜んでいただけます。

手紙やメモは素晴らしいコミュニケーションツール

これは、弊社のHOTEL SHE, OSAKAの方から学んだ事なのですが滞在中にお客様に手紙を渡すと、伝え漏れがなくゲストの方も喜んでくれるという内容でした。

それを知ってすぐの時に、ホテルにハネムーンで京都旅行にいらっしゃった方がいました。その方々のチェックアウト前夜に、手紙を書きました。ポルトガル人の方だったので英語ではなくポルトガル語で「ハネムーンという人生の中でもすごくハッピーで特別な時にHOTEL SHE, KYOTOに泊まってくれてありがとう!」という旨の手紙を書いたところ、すごく喜んでいただけました。Google先生、ポルトガル語を教えてくれてありがとう!

名前は覚えられなければ知らないに等しい

最後の内容はホテルや人によっては難しい?かもしれません。上記のような接客をしていると、名前を聞かれる事がどんどん増えていきます。

その際に、相手が覚えやすい名前を名乗っています。僕は幹人(ミキト)という名前なので、海外の方に名前を尋ねられるとMickeyと名乗ります。そうすると「Oh! Mickey~!!」と一発で覚えていただけます。

これは、自分がお客さんになった時に感じるのですが、良いサービスに出会った時や、素晴らしい人に出会った時は名前を覚えて人に伝えるまたは、本人にフィードバックしたくなります。

ゲストの方々も良い接客をしてくれた人は名前を出して評価したいと思ってくださっているのではないでしょうか?そんな時に覚えにくい名前だと難しくなります。果たして「Please call me TANAKA」と伝えていたらどうだったか…印象は薄くなっていたはずです。

本気でやっていると、どんどん楽しくなってくる接客

「ゲストの方に信頼していただくには」というテーマで、考え方やテクニックを書かせていただきました。当初は「接客でも成果を出さなくては!」と考えていたのですが、やればやるほど、楽しくなっていきました。

国内外問わず、様々な方と知り合い、今まで知らなかった事を教えてくださったり、「自分の国に来るときは家に泊まって良いからホテルは不要だよ」と言ってくださったり素晴らしい出会いがたくさんありました。

ゲストの方に信頼していただく事で” ゲスト ”と” スタッフ ”という関係から友人になるような感覚です。このような関係になったらさらに仕事が楽しくなってきます。ぜひ何かしらの参考になれば嬉しいです。

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Twitter:https://twitter.com/mikito_tanaka

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