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新国立での決勝は早明戦 ~ 大学選手権 準決勝

お正月恒例の1月2日 全国大学ラグビーフットボール選手権準決勝。
2020年は穏やかな晴天の中、満員の秩父宮ラグビー場。ラグビーワールドカップから続くラグビー人気もあり、秩父宮ラグビー場は満席となりました。

第1試合 早稲田の強さか、天理の脆さか?

第1試合は、関東大学対抗戦2位の早稲田大学と、関西ラグビーリーグ1位で昨年の準優勝天理大学の対戦となりました。

 最初は天理大学ペースで進みましたが、天理がゴール直前でのハンドリングエラー。チャンスを得点に結びつけることができませんでした。
 一方、前半9分の早稲田大学最初のチャンスで、センターライン付近からFB河瀬選手がビックゲイン、それを22mラインで受け取ったWTB古賀選手が一気に走り抜けてトライ。最初のチャンスをものにして先制しました。
 さらに前半18分には、相手陣内ゴール前5mでのスクラムから、外に出したボールを持ったCTB中野選手が相手選手3人を引き寄せ、その隙にSO岸岡選手にボールを出すと、ライン際にいたFB河瀬選手にロングパス。相手の人数が少ない間を抜けてトライをしました。
 前半37分には天理大学が、SO松永選手とCTBフィフィタ選手の連携で相手ゴール前までボールを持ちこみましたが、ゴール前1mあまりのところで早稲田が3分余りの攻防を防ぎ切り、追加点を許しませんでした(このディフェンスが、この試合のカギになったのでは)。
 前半を 21 - 7 で早稲田大学リードで折り返しました。

後半は引き続き一進一退の攻防。早稲田が先制点を挙げれば、すかさず天理も攻撃して追加点を取る展開となりました。後半26分には、相手ゴール前10あまりでの早稲田ラインアウトから、モールで押し切ってトライ。最初のスクラムでは天理に負けているのでは、と思わせていましたが、FW戦でも制しました。

早稲田大学 52 - 14  天理大学
  (前半 21 -   7 )

最終的に、点差を分けたのは、天理のハンドリングエラーの多さ。それは天理が脆かった、ではかたづけられないでしょう。関西の王者である天理大学が、ミスをするほどの、早稲田の強いプレッシャー、規律を守った着実なディフェンスが、天理大学を圧倒しました。

写真 ~ 第1試合より

第2試合 東海の鉄壁を崩した王者・明治

第2試合は、昨年度の王者・今シーズンの関東大学対抗戦でも全勝の明治大学。相手は関東大学ラグビーリーグの優勝・東海大学の戦いです。両チームとも怪我人が戻ってきて、ベストメンバーでのゲームとなりました。

 先制は、前半3分に相手の反則からペナルティーゴールを決めた東海大学。着実に得点をします。
 先制トラをしたのは明治大学。前半7分に東海大学のディフェンスのスキを抜けたSO山沢選手が相手のタックルを受けながらもオフロードパスで外につなぐと、そのボールを一番外側にいたWTB山崎選手につないでトライ。コンバージョンも決まり7点を返しました。
 その後はお互いに相手の堅いディフェンスを突破できない時間が続きます。ブレイクしたのは前半30分、明治大学が東海大学ゴールの前でフェーズを重ねます。必死の守りをする東海大学ですが、最後は密集からボールを出したSH飯沼選手がそのままゴールラインに飛び込んでトライをします。
 前半は、ペナルティゴールで得点を追加した明治大学が、 17 - 3 とリードして折り返しました。

 後半も引き続き東海の鉄壁を前に、明治大学は苦戦をします。後半10分、東海の重なるディフェンスに対して我慢強く攻撃を続け、最後はSO山沢選手の後ろに位置を取っていたCTB射場選手が、ボールを持つと一気にラン。そのままトライを決めました。
 後半17分に、ラインアウトでマイボールを何とかキープし展開、最後はWTB望月選手が相手のゲインラインを突破しトライ。東海大学はようやくトライを決めました。
 後半20分、明治大学はLO片倉選手のハイタックルがイエローカードで10分端の退場となります。数的有利になった東海大学ですが、明治大学の必死のディフェンスで攻撃をしきれず、一方の明治は攻撃はするものの攻め切れない時間となりました。
 LO片倉選手が戻ってきて15人となった後半36分には、FWが攻撃をすすめます。LO片倉選手がゲインをすると、最後はFL箸本選手が力でねじ込むようなトライを見せました。

明治大学 29 - 10  東海大学
 (前半 21 -   3 )

東海大学の鉄壁のディフェンスでしたが、最後まで粘り強い攻撃を展開した明治大学が、東海大学を下しました。

写真 ~ 第2試合より

決勝戦は 早稲田 vs. 明治

最大収容人数68,000人の新国立競技場での初のラグビーの試合が、全国大学ラグビーフットボール選手権決勝。
その舞台に立つのは、早稲田大学・明治大学の2校。どちらも準決勝の死闘を規律と粘り強さで決着をつけた2チームが、秋の対抗戦での早明戦以来の対決をします。

年末に対談をしている、明治大学・武井主将と早稲田大学・斎藤主将。「決勝で対戦したい」と話をしたのが実現しました。

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