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Pythonによる最適化

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最適化やデータ解析はPythonを使うと瞬時にできるよ,という話です.
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2019年4月の記事一覧

訓練データと検証(開発,テスト)データの乖離

常識的なことだが,訓練用のデータと検証(開発とも呼ばれる)ならびにテストデータは似たものを選ばなければならない.

日本語の手書き文字データセットを高精度で読み取ることができるというニュースがたまに流れるが,これは「お手本を元に書いてもらった」データセットを用いているためである.ほとんどが産総研が集めたデータセットを使用しているが,これだと高精度が出るのがあたりまえで,本当の人が適当に書いた癖のあ

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前処理

前処理

実務におけるデータに対しては前処理が重要になる。Pythonだとscipy.statsかscikit-learnのpreprocessingを使う。

以前使ったPM2.5のデータを用いて解説する。

import pandas as pd
%matplotlib inline
df = pd.read_csv("http://logopt.com/data/PRSA.csv")
df.head(

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機械学習のイラスト解説

機械学習のイラスト解説

最近,図とかイラストで機械学習を解説するという本がたくさん出てきた.図があればわかりやすいかというと,そうでもない本が多いようだ.イラストレーターが描いたキャラが,図の横で何か説明しているだけでは,captionとかわりがない.

本当に分かりやすい図というのは,対象とする問題に対する理解度に依存する.たとえば,AndrewやJeremyの図は汚いが,理解の補助になるものが多い.

絵を描くのが上

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chainer tutorial

以前から国内向けにチュートリアルを作ればとアドバイスしていたのだが、やっと重い腰をあげたようだ。

まだ途中ー基礎編までーだが、deepleaarning.aiのようにビデオー最近だと(全部という訳ではないが)日本語の字幕もありーや練習問題もあるといいと思うが、そこまでは時間がとれなのだろう。でも、開発チームに伝えてもらったのでそのうちできると思います。

講義メモ

講義には様々なスタイルがある.スライドを完璧に準備したり,本を朗読したり,板書で行ったりするのが普通だ.私の場合にはメモを配布して,PCをプロジェクタで映して,その場の雰囲気で板書しながら行う.以下に今年版の講義のメモを貼っておく.与太話をしながらなので,これで3-4回分くらいになると思う.

ロジスティクス概論 担当 久保幹雄@2号館5階
流通設計工学(サプライ・チェイン最適化)研究室

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深層学習の歴史(2018年のTuring賞)

深層学習の歴史(2018年のTuring賞)

このノートは「深層学習の歴史(パーセプトロンから2018年のTuring賞まで)」の一部です.全体はこちらのページで(無料で)見ることができます.

2018年のTuring賞(計算機科学のノーベル賞)に,深層学習の成果をあげた Y. Bengio, G. Hinton,Y. LeCun の3名が選ばれた.

Hintonは,1986年に発表した誤差逆伝播の論文“Learning Internal

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深層学習用の計算機

深層学習用の計算機

学生さんが深層学習用の計算機が欲しいというので手軽なのを物色してみたら,日本国内のは大分高いことに気づいた.

Youtubeでお奨めされたいたのはこれだ.Lambda Quadといって,RTX 2080 Tiを4つ積んでいる.

同スペックのを国内で探したら1.5倍くらいの値段がついていた.技術者が少ないのか,需要が少ないのか,そもそも部品が高いのか,他の理由があるのか分からないが,だいぶ高めに

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深層学習の学習サイト

最近やたらと宣伝に出てくる深層学習の学習サイトがある。そこのブログを見てみたら、とんでもなく素人ということが分かる。

Cifar10を例にしているのだが、f1値をメトリクスにしており、その値も相当悪い。データ増大ー彼らの用語では水増しーをすると悪化している理由も分からないようだ。東大の監修らしいが、深層学習は新しい分野なので、研究者の質にもばらつきがあるようだ。

MapBox

MapBox

Google Map にゼンリンがデータを提供するのをやめたと同時に,MapBoxとゼンリンの提携が報道された.

多くの一般ユーザーはGoogle MapのかわりにMapBoxを使おうとして失敗しているようだが,MapBoxはアプリではなく開発環境なのだ.

PythonからMapBoxを使って地図を書くにはユーザー登録をしてtokenを得てから,Plotly経由で書くのが一番簡単だ.

Plo

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