講義メモ

講義には様々なスタイルがある.スライドを完璧に準備したり,本を朗読したり,板書で行ったりするのが普通だ.私の場合にはメモを配布して,PCをプロジェクタで映して,その場の雰囲気で板書しながら行う.以下に今年版の講義のメモを貼っておく.与太話をしながらなので,これで3-4回分くらいになると思う.

ロジスティクス概論 担当 久保幹雄@2号館5階
流通設計工学(サプライ・チェイン最適化)研究室
ホームページ http://www.logopt.com/kubomikio/

これから何を学ぶのか?(教養と専門の講義の違い)
ロジスティクスとは(自分のいる学科は?)
サプライ・チェインとは SC = Logistics + IT
SCMとは SCM = Logistics + Analytics
アナリティクスとは

実際のサプライ・チェインについて(連休にはみんなで工場見学に行こう!)
工場見学リンク
http://www.kidsdoor.net/kids/factory/

https://open.sourcemap.com/
で好みのサプライ・チェインを分析(レポート):プレゼン資料付き(100),企業分析つき(80),レポートのみ(60);他人のコピー場合(-100)

無料で留学 (以下のサイトに登録してくこと!)
https://www.edx.org/
E.g., MITx: supply chain analytics, design, fundamentals, dynamics, technology & systems
MITx: supply chains for manufacturing I, II
(MIT Supply Chainで検索)

https://www.coursera.org/
E.g., Stanford deeplearning.ai
(注意:有料版に登録しないこと!audit(聴講)ボタンを押す!)

何か講義をauditして,感想を発表すると加点!

IT
プログラミング Python言語がおすすめ
(基礎プログラミング,アルゴリズム設計,応用プログラミングで使う)

Paiza ラーニング https://paiza.jp/works/ (基礎プロで使うのでやっておくと有利!) 
PCを持っているならインストール https://store.continuum.io/cshop/anaconda/
無料版で十分:100以上の便利なモジュール(ライブラリ)が使える.OSによらない.

PCがない場合には: Google Collaboratory (Jupyter Notebookが動く)
https://colab.research.google.com/notebooks/welcome.ipynb

応用プログラミングのページ(Pythonによるビジネスアナリティクス)
http://logopt.com/python_analytics/
Google Colab.のプログラムやビデオやPPTが置いてある.

スマホ(PC)のお奨めアプリ(どれも無料で使えるが,課金サービスもあるので注意)
・DropBox:クラウドストーレージ.複数のPCのデータとスマホデータの共有(PCにもインストールしておく)
・Slack: ビジネス用のLine.授業の連絡用に使うかも

アナリティクス
・深層学習で遊ぼうhttps://playground.tensorflow.org
・ブラウザで深層学習https://cs.stanford.edu/people/karpathy/convnetjs/
・最適化デモ(Gurobi) http://examples.gurobi.com/
・巡回セールスマン問題のゲーム
https://www-m9.ma.tum.de/games/tsp-game/index_en.html

Videoで学ぶSCM
・DHL Big Data +SCM  https://www.youtube.com/watch?v=dLA78uCFVXU (2:27)
・Apple’s iPhone SC https://www.youtube.com/watch?v=YbM_LydRlnM (2:23)
・Amazon tour https://www.youtube.com/watch?v=wC4vITSVXoA (1:53)
・Starbucks Global SC https://www.youtube.com/watch?v=ElYNhGbOTOQ (2:01)

(企業の人がよく使う)覚えておくべき省略語
SCM: Supply Chain Management
POS: Point Of Sales   
BI: Business Intelligence (= Analytics=Operations Research (OR) )
ERP: Enterprise Resource Planning
MBA: Master of Business Administration
3PL: Third Party Logistics
CEO: Chief Executive Officer CLO: Chief Logistics Officer
ポケモンでデータ解析

元データ(Kaggle:データ解析コンペで有名)https://www.kaggle.com/abcsds/pokemon
加工済みのポケモンデータ(日本語に変換済み) http://logopt.com/data/poke.csv
Csvファイル:Excelで読み書きできるカンマ区切りのテキストデータ.comma-separated valuesの略.
データ解析
1. 記述的(descriptive):データを集計し,レポートを表示する.
2. 診断的(diagnostic)データを用いて診断を行う.
3. 発見的(discovery):データから何らかの知識を発見する.
4. 予測的(predictive):機械学習に代表されるように,データから未来を予測する.
5. 指示的(prescriptive):最適化やシミュレーションを用いて将来に対する行動を指し示す.
アナリティクスの手順
1. データ収集(acquisition)
2. 準備:データの抽出(extraction),精製(refining),紐付け(linking),集約(aggregation),欠損値の処理(cleansing),探索(exploration),前処理(preprocessing)
3. 解析1:データに対する統計解析と機械学習を用いた回帰,分類,クラスタリング,次元削減
4. 解析2:最適化(モデル構築,定式化,求解)
5. レポート,可視化
6. 実施,自動化
宿題:何らかのツールを使って,ポケモンデータの解析を行い,何らかの知見を得よ.

解析ツール
1. Excel (大学がMSと契約;OfficeをPC,スマホなど5つにインストール可),もしくはPower BI https://powerbi.microsoft.com/ (今のところ無料)
2. Micro Strategy https://www.microstrategy.com/jp/get-started/desktop
Excelを超えた可視化ツール
3. Google データポータル
https://support.google.com/datastudio/answer/6283323?hl=ja
4. Jupyter Notebook (大学のPCにもインストールされている.Google Colab.でも良い.)

機械学習(machine learning)
古典的プログラミング:人間が考えたルール+データ => 解
機械学習:データ+解 => 機械が学習したルール

最適化(optimization)
凸関数:微分して0とおくと最小解
一般の最適化:全部の解を探すか,ごまかして探す.(厳密解法と近似解法)

深層学習(deep learning)
日本語だとPFN社が作っている以下のサイトが良い.
https://tutorials.chainer.org/ja/
Courseraのdeeplearning.aiも日本語・中国語などの字幕がある.
https://www.deeplearning.ai/deep-learning-specialization/

クラウドコンピューティング

・SaaS(Software as a Service):ソフトウェアを提供するサービスであり,例として,先駆けとなった顧客管理システムのSalesforceやクラウド型データ保管庫のDropBox,GoogleのGoogle Apps,マイクロソフトのOffice365などがあげられる.

・PaaS(Platform as a Service):プラットフォームを提供するサービスであり,ユーザー自身が自分のアプリケーションを配置して運用できる. GoogleのGoogle App Engineがこれにあたる.

・IaaS(Infrastructure as a Service):計算インフラを提供するサービスであり,仮想化技術に基づきユーザーが自分でシステム導入・構築できる.例として,AmazonのAmazon Web Service,マイクロソフトのAzure Virtual Machine,GoogleのGoogle Compute Engineなどがある.

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