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2019年読んでよかった本5冊

※トップ画像は自分のOneNoteの画像です。読んだ本をOneNoteに分類しながらまとめているんだけど、分類しようとすることで「この本はつまり何の本なんだろう」と考えるきっかけになったり、全体を俯瞰して空白地帯になっている領域がわかったりしてとても良いです。若干手間がかかるけどおすすめ。

今年もいろいろな本を読んだけど、この本は読んでよかったなーという本を5冊選んでみました。あくまで自分にとって良かったというだけですが、参考にしてもらえたら嬉しいです。

1.THE CULTURE CODE 最強チームをつくる方法

どうやったら良いチームをつくれるか。この本で語られる原則はたった3つ。

①安全性を確保する (Build Safety)
②弱みを共有する (Share Vulnerability)
③目的を確立する (Establish Purpose)

結局、組織づくりは③の「行き先を合わせる」、①②の「関係性を良くする」の2つをやり込むことだというのが個人的な結論で、この本でその事例をいくつも紹介しています。とにかくチーム作りに迷ったら3つの原則を踏襲していけばいい!と明快なのがとてもよかったです。

個人的にはシグナルを送り続ける重要性を認識させられた本でもあります。なんか、効率を求めていくと無駄なコミュニケーションを取るべきでないって風潮が生まれちゃうんですが(自分もそうすべきと思ってた)、そうではないってことをすごく考えさせられました。

2.他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論

CULTURE CODEが良いチームづくりなら、こちらの「他者と働く」は1対1の関係性をどう気づいていくかという話。ナラティブという概念とともに、どうやって対岸にいる相手との間に橋をかけていくかという手法が丁寧に紹介されています。

この本は経営者はじめ、同じ会社にいる人全員が読んで共通理解にするとすごくコミュニケーションが円滑になる気がする。上層部の人こそ読んで欲しい!特に「うちの部下は全然動かない」とか思っている方!

私達はついついわかりあえていることがデフォルトだという前提に立って組織内の人間関係を考えがちですが(「ただ、彼とはどうもわかりあえないんだよなあ」という相談がときどきありますが、それってわかりあえていることが前提になっていると思う)、わかりあえない状態がデフォルトだととらえて、そこから関係性を築くアプローチの方があるべきなのかもしれないですね。

3.1兆ドルコーチ シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え

アメリカの名だたる企業の経営者のコーチをしていたビル・キャンベルのお話。「マネジャーとはかくあるべき」ということがとにかく語られていて、1つのマネジャー像としてすごく参考になる。

「問題そのものより、チームに取り組む」という考え方は思わず「はー、なるほどねー!」と声が出た。チームには誰がいるのか、彼らは問題を解決できるのか、誰が問題にあたっているのか、必要なものは揃っているか、を問題解決より先に取り組む。自分も伴走しているチームが課題にぶつかった際、オペレーションの整理を手伝ったりはするけど、一緒になって問題解決しようとしているときもあるし、まだまだ考えをしっかりさせていかないとなと思わされました…。

一方でビルならではの考え方もあったり、クライアントが最上級に仕事ができる人たちだったりするので、一般化が難しそうな箇所もあるかな。それはそうとこういうロールモデルもあるんだなと知る価値は十分にあると思う。

4.人を生かす 稲盛和夫の経営塾

今年出版された本ではないですが。

自分は組織改善は得意ですが、経営者ではない。経営者から見た組織の悩みというのはあると思ってて、やはり経営者は自分の会社をこうしたい!という強い想いがあるわけです。

この本は中小企業の経営者が悩みを語り、それを稲盛和夫が答えるというケーススタディになっています。稲盛さんの回答はさておき(個人的には共感する部分が大きいですが)、この中小企業の社長さん達の悩みに自分ならどう答えるかというのが本当に考えさせられる。ぜひぜひ自分が経営コンサルで、この企業を支援するならどういうサポートをしていくか、社長相手にどういうコーチングをしていくかと考えながら読むと面白いと思います。

社員相手に「誰にも負けない努力をしてください」ということの是非は?という悩みは面白かった。いっそそうやって社員を鼓舞せよというのかと思ったら、そうではない。そこに線を一本引く稲盛さんの考え方はなるほどなあと思わされました。こういう思考は経営者をやらないと出てこないのかもなあ。

5.日本人の勝算―人口減少×高齢化×資本主義

しかし、そんな中小企業はもっと少ないほうがいい。最後は組織改善からは少し離れて日本が置かれている状況について書いたこの本。

人口ボーナス・人口オーナスという言葉がありますが、この本を読んでいると結局経済発展は人口の増減で全部決まっちゃうんじゃない?と思えてくる(笑)
しかも日本は人口減だけでな少ない若者で高齢者を支える超高齢化社会にもなっていくわけで、この状況どうしたらいいんだろ?とも思えてくる(笑)ただまあ、日本はこういう状況なんだなと理解するにはとてもいい本でした。マクロ的に自分が置かれている状況をしっかり理解するのはとても大事。

自分はこの未来は避けられないと思っており、その中でもいかに経済力を維持するか、楽しく働ける社会でいるかを考えるんですが、やーっぱり「良い組織」もっと言うなら「ええ会社」を増やしていくしかないってところに行き着きます。不条理・不合理をなくしていけば、もっともっと良い社会になるというのは常々おもうところです。

ということで、来年もええ会社を増やすために組織改善やら関係性改善やらを頑張っていこうと思ってます。

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