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バンクシー展に行った話をしたら、アメリカのデモと政治を熱く語られた。【 #DMM英会話日記 】

やっと美術館が開き始めたのでバンクシー展に行ってきたんだよ、という話をしたら、文化系オタクでアートにも関心の高いアメリカ人の先生からどの作品が良かった?  と聞かれた。

「この"Stop and Search"が結構好きだった。オズの魔法使いのドロシーが警官に職質されているの、笑ってしまう」というと、「ああ、彼は警察や軍隊に対して常に批判的だからね。しかし、これは今の御時世にぴったりだな。」と笑った。「アメリカは今、全土で警察による取締が強化されているから、この作品には関連がある。As the police are cracking down across America. It is a related.」

私もバンクシー展で同じことを考えていた。まさに今の世界情勢を考えるとタイムリーすぎる展示内容だったのだ。

「今日、Twitterで見たビデオもショッキングだった。ただ話しているだけの青年が、全く侮辱的なことなんか言ってないのに、逮捕されたんだよ。No more freedom of speech!(もはや言論の自由がない!)」

(↓これが問題の動画)

この先生は、コロナも含め、あまり時事問題を語りたがらない人で、我々はいつも、日本のアニメだとか、タイのモダン・アートとか、あるいは俳句など、主に不要不急ではないトピックスで盛り上がっていたのだが、今日の彼は違った。

「今回のような、暴動(rioting)や略奪(looting)はこれまで、60年代のキング牧師暗殺や、90年代のロドニー・キング事件からのロス暴動など、人種間の問題が緊迫したときに繰り返されてきた。トランプは略奪をしている人たちをアナーキストだと決めつけているけれど、実際、彼らにはリーダーなんて存在しないと思う。
警官と戦うためのマニュアルみたいなサイトがあって「マスクはしろ、ヘルメットはここで買え」みたいなアドバイスが載っているんだ。それを見て集まったばらばらの集団にリーダーなんていないよ(Decentralized system has no leader).」

「10年前のOccupy Wall Street (ウォール街を占拠せよ)も、そうだった。いつ誰がどこに向かっているか誰もわからないデモ。こういうのを“wild cat protest”.って呼んでる。
トランプはデモの鎮圧に軍隊を使うと言っているけれど、まあ、はったりかもしれない。トランプは常に、いつだって物議を醸しているからね。Trump almost always controversial.

「11月の選挙でトランプは勝てるかしら?」と先生に聞いてみると、彼は悲しそうな顔をして「勝つと思う。そしてアメリカはもっと悪くなるだろう」と言った。

「もっと前にデモが起きていれば、彼の対抗馬とされているジョー・バイデンももう少しまともなコメントを考える時間があったと思うけれど、彼は昨日テレビでこんなことを言っていたんだ。"警官はデモ隊の心臓を撃つ代わりに足を撃てばいい”ってね。
もう心底がっかりしたよ。
今では彼は笑いものだよ。彼はトランプの対抗でもなんでもなく、似たような奴だったんだ。
もう誰もバイデンに期待してないし、若者は選挙に行かずステイホームだろう。いくら世論調査がバイデンが勝つと言ったって勝てないと思う。」

一体アメリカはどこに向かっているんだろうか。

「アメリカだけじゃないよ、ブラジル、トルコ、フィリピン……今、世界には、strong man, populist, right wing leaders が増えている」

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