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ヌカヅケ小説            ヌカヅケのヒッ! NO.12

外はうっすら暗くなりはじめていた。

マダムイクコの向かいにある『焼き鳥爺嗅(やきゅう)犬(けん)』から鳥を焼くいい匂いが漂ってきた。

わたしは焼き鳥を食べたくてたまらなくなり、店の暖簾をくぐった。

カウンターに座り、せせりとぼんじりを二本ずつ塩で注文した。

隣にはわたしと同い年くらいの女性の二人組が座っており、彼女らの話し声は、遠慮なくわたしの耳に入り込んできた。

写真 : 焼き鳥爺嗅犬(やきゅうけん)の犬(けん)さん

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