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結果が出ない人は努力の方向転換をしよう

情報だらけの世の中で「健康情報が溢れてて何が正解か分かんない!」「頑張ってるのに結果が出ない!」と混乱している人に紹介したい方法があります。

それが『ホリスティック・アプローチ』です。

今回の記事は、一点集中型の努力で失敗した経験のある私から、一歩下がってフィットネスを考える提案です。


◆ホリスティックとは

カタカナで書かれると分かりにくいですが、ホリスティックとは健康を『総合的に』『全体を1つとして』捉える考え方のことです。

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いわゆるフィットネスの鳥瞰図。運動や食事だけに集中するのではなく、一歩下がった目線で全体を見渡しながら健康を考えます。

と言ってもパッと想像しにくいので、具体的な例を。

カロリー減らしても思い通り体重管理ができないのは、休暇を取れてないストレスも原因なんじゃない?
(頑張りが足りないからってエクササイズを増やすと余計にストレスが増えるので逆効果)
その肩こりは、腰の動きが悪くなってるのと、最近スケジュールいっぱいで呼吸が浅くなってるのが関係してない?
(肩だけ対処してもまたこってくるので、姿勢とライフスタイルの改善が必要)
その腰痛は、外反母趾も原因のひとつじゃない?
(いくら腹筋を鍛えても、足で上手に身体を支えられないので、ゆらゆらする身体を支えるために余計に力を使っている)
姿勢改善するには、身長が高いことや胸が大きいことのコンプレックス克服が先じゃない?
(姿勢改善運動しても、コンプレックスを乗り越えないと癖は治らない)

身体が置かれている状況や環境まで含めて、身体を総合的に捉えるのが特徴で、「いま抱えている問題の原因は1つとは限らないよね」という考え方が根本にあります。

見えている問題だけに集中する方法と比べて、原因から予防まで対処できるのが、ホリスティックアプローチのいいところ。

私は、フィットネスではこの考え方が非常に重要だと思っています。


◆因果関係は1つじゃない

よくよく考えてみると、何か問題が生じたら、原因を突き詰めて予防するのは当たり前のような気がしますよね。

でも、フィットネス業界でこの考え方はまだまだ少数派。

なぜだと思いますか?

色々と専門家によって意見はあると思いますが、私はマーケティングやビジネスなど、お金の都合が関係していると思っています。

ある分野に特化して、
「痩せたい→カロリー燃やす」
「肩こり→肩回し運動」
「腰痛→腹筋運動」

みたいに『AならB』の回答で解決する方が分かりやすい。

病院でもそうですよね、高血圧ならこの薬、癌にはこの処方、みたいに言ってくれた方が分かりやすい。

フィットネスでもこうしたメッセージの方が伝わりやすいので、人気も出やすいんです。だからマーケティングなどでも使われやすい。

「脚痩せエクササイズ」「脂肪燃焼にはHIIT」とかね。
分かりやすいです。
私も片っ端から飛びつきました。

でも、それだと効果が実感できない人が出てきます。

人間の身体もそんなに簡単に作られているわけではないので、『AならB』だと説明が追いつかない部分が出てくるんです。

『Aの原因はB,C,D,Eで、そのうちCとEはFが原因で起こる』みたいに複雑な仕組みであることがほとんどです。

そのうちのBだけ解決しても、結果が出ないのは当然なんです。

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これを考えさせてくれる機会が少なすぎる。

「人間の身体ってそんなに単純にできてないよ」って、言われれば気付けることなのに、そう言ってくれる人が少なすぎるんです、今のフィットネス。


◆私の失敗経験

10年近く前の私は、解決したい箇所にしか目を向けず、一点集中型の努力で視野が狭くなる経験をしました。

カロリーを減らすだけのダイエットで失敗したり

足を細くするためのスクワットで膝を痛めたり

お腹を凹ますために毎日腹筋100回やって腰を痛めたり。

「結果が出ないのは頑張りが足りないからだ」と自分を責めて、沼にどんどんハマっていきました。頑張り屋さんであるほど、私のようにこうしてダイエット沼にハマる人は多いんです。

この経験が元となり、今は「1つだけ飛び抜けた知識を深めたり、小さなことに焦点を当てても、心と身体を痛めつけるだけだよー!」というメッセージを発信しています。

普段のパーソナルトレーニングでも、運動指導と教育を混ぜて、姿勢・生活習慣・環境にも視野を広げたホリスティックな指導をするが私のスタイル。

私みたいな失敗を繰り返す人は、私で最後でいい。そんな思いで過去の苦い経験を活かしています。


◆ホリスティックな指導とは

私がしているホリスティックな指導では、解剖学・運動生理学・行動心理学・栄養学・東洋医学・西洋医学などの引き出しを片っ端からひっくり返しながら、その人のその日の身体に合った1番いい方法を選ぶようにしています。

日によって環境は変わるじゃないですか。
環境が変われば身体も変わります。
それを見つけてセッション内容を組み立てていきます。

「昨日は緊張してよく寝れなかったわ〜」みたいなことも日常茶飯事ですよね。「Netflixにのめり込んで4時間ソファにへばりついてた」とか。

そういう世間話しながら、本人の性格や癖も観察して一緒にパズルを探していくので、セッションの半分が話し合いになることもあります。

「そんなん運動セッションじゃないじゃん!」とカロリー燃やしに来た人は思うかもしれません。

でも、カロリー燃やしてその場の”やってる感”で終わらせて、一体誰の得になるでしょうか?

その日の自分に1番合った選択肢を選ぶ方が、努力の方向としては合ってると思いませんか?

週1時間のセッションで、その1時間分の効果を得ておしまい。今後一緒にセッションしなくなったらそれでおしまい。って、なんだか悲しい。

今後の生活にまで役立つ知識・経験を得られる方が1番本人のためになると思っているので、気付いて学べる時間を提供したいんです。

結局、自分の身体を1番大切にできるのは自分ですからね。


◆めざせオールラウンダー

学校のテストだと、1科目だけ飛び抜けてよくできても社会では生きていく力はつきませんよね。

国語、数学、英語、社会、理科の5科目が平均点くらいできて、その知識を合わせながら自分の生活に役立てる応用力をつけることが必要です。

フィットネスも一緒で、何か1つだけ力を入れても健康にはなれないし、ダイエットだって成功しません。

大切なのは、全教科そこそこできるオールラウンダーになること。

1つのことだけ集中して頑張ってるのに結果につながらない。色々な情報で溢れているけど、どれが合っているか分からない。

そういう人は1つを深く掘るのをやめて、広く浅く、自分の体質や生活習慣に当てはめて、身体と心に当てハマるように知識を応用しながらフィットネスと向き合う必要があります。

- 姿勢・癖
- ストレスマネジメント

- 水分摂取量
- 睡眠の質と量
- ホルモン(生理周期など)
- 食事
- 遺伝的要因

など、色々な角度から原因と改善策を考えてみましょう。

正解の形は人それぞれです。

何か1つ原因を取り除くだけでは解決できない、あなたなりの原因や改善策があるはず。

万人に効く薬がこの世に存在しないように、万人に効くフィットネスも存在しません。

私は、このnoteを読むみなさんが、何か目新しいものに飛び込む前に一度立ち止まって「ちょっとこのやり方視野狭くない?」と気付く視野を育てて欲しいなあ、と思って発信しています。

いつかこの考え方がフィットネスの世界でも主流になりますように。お金主体じゃなく、あなた主体のメッセージが飛び交いますように。

その実現にむけて、発信を続けたいと思います!


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