相手の期待値を越える行動で、自分に付加価値をつける

仕事をしていく上で、一般的に”ここまでできたら文句はないでしょう”というラインってありますよね？期日は守っている、やってほしいと言われたことはやっている…そこをどれだけ超えてするか、で結果は変わってくるよというお話です。

インテリアグリーンサービスの担当者のこと

こんなことを思うきっかけになったのは、自宅に来てもらっているインテリアグリーンサービスの会社の担当の方のこと。私は植物が大好きで、家のダイニングや玄関、ベランダ、寝室などに寄せ植えや大小さまざまな鉢をいくつか置いています。なかにはレンタルサービスのものもあって、その会社の方が毎月来てくれて、花を植え替えてくれます。

担当の方は、いつも決まった方が来てくれるわけではなく、いろんな方が来てくれます。そのなかで一人、キラリと輝く方がいます。

自宅に来てくださるインテリアグリーンサービスの方のお仕事というのは、契約している鉢のお花の植え替えなど。私は、玄関の地植えができるスペースのお花と、2階のベランダの寄せ植えの花は、別の種類のほうがワクワクするのですが、大抵の方は、お花を1種類持ってきて、両方に同じものを植えていかれます。

ところが一人だけ、2種類持ってきてくれて「どっちがいいですか？」と聞いてくれるのです。しかも、その会社で契約していない鉢の、枯れてしまった花も植え替えてくれたり、色味を見て合わせてくれたり、こちらが頼んでいないことまでしてくれるのです。その方が帰った後は、いつもちょっと気になっていた部分がきれいさっぱりなくなっています。センスも素晴らしくて、そうそうこのバランス！というように寄せ植えを作ってくれます。

他の方は、契約した鉢の花だけを変えてくれて、余ったお花の苗は持って帰られるのですが、その方が来たときはひとつも残さず、契約した鉢に入りきらないものを置いて行ってくれます。

他の方のやり方も悪くないです。それで普通。やるべきことはやってくれています。でも、いつも来てほしいのがどちらかは、もちろん皆さんもお分かりですよね？

PRのお仕事も同じ！

PRのお仕事になぞらえて言うと。月額いくら、メディアアプローチを何件しますという契約があります。例えば20件としますね。20件アプローチしてもメディアの反応がない、そのときにどうするか。だめでした、とするのか契約の件数を越えて行い、たとえ小さな記事でも掲載がとれるように頑張るのか…。

クライアントの感じ方は全く異なりますよね。

相手の期待値を越えていく努力をするかしないかで、選ばれる、選ばれないはあると思います。クライアントは同じ金額を払うのなら、「私はここまでしかやりません」と、決まったところまでしかしない人よりも、本当にクライアントのためを思って、決まった範囲以上のサービスを提供する人に来てほしいと思って当然でしょう。

PR塾のメディア勉強会にて

私が講師をしているPR塾では、毎月「メディア勉強会」というものが開催されています。

現役のメディアの方をお招きして、最初の30分、講師陣から、いらしたメディアの方へ質問をし、ご返答いただいたりした後は、受講生たちの1分プレゼンが行われます。先月行われた「メディア勉強会」に来てくださった方は、私の友人で、数年前から時々みんなでお食事に行くような間柄の方だったのですが、その方が、こちらの期待以上のことをしてくださって。

なんと69名もの受講生がプレゼンをしたので、普通頭が朦朧としてきます。でもその方は、参加された方たちに少しでも何かを持って帰ってもらおうと、一人一人に本気のフィードバックをくださいました。

私は受講生たちのプレゼンは親のような気持ちで見ているので、少し心配になるような厳しいフィードバックもありました。でも、愛を持って真剣にご意見をくださって、そして受講生たちもそれを有難いこととして理解して受け止めてくれて、感動！20時に始まり、終了したのは23時半…。

今なぜこれをするのか、考えて行動することが付加価値につながる

大好きな職場の同僚もこう言っていました。

”付加価値っていうのは、今なぜこれをやるのかという意味を自分で見出して、それに対して自分がどういう行動をとっていくのか、で決まる”と。自分がそこにいる意味を知ることで、行動は自然に決まってくるのです。

PR塾がどういう価値を生み出せるのかは、いつも常にお伝えしています。でも、じゃあなぜこの塾に入ったのかというのは、各自が認識しないといけませんよね。入ると決めたのは受講生一人一人だから。

プレゼンもやると決めたら、なぜやるのか。そこに価値をつけられるのは、自分しかいません。なぜやるのかを認識したら、準備の仕方も変わってくるはず。

PRもPRの学びも、人間力が問われると思います。いかに世の中の課題にアンテナがたっているか。自分の世界では凄いことかもしれないけれど、社会で見たときにはそうじゃない、と気付けるチャンスがあります。気づいたときに、それまでの価値観を抜け出せるかが勝負。いつもいるところにあぐらをかいていたら、成長はないんじゃないかな。って。

平日毎日stand.fmでラジオを配信しています。変化に負けないしなやかキャリアをナビゲート、聴くだけで元気や勇気が出てくるサプリみたいなラジオを目指しています。もし宜しければ聴いてみてください。