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アルコール依存の次は不倫

心がカサカサしてる時って、
甘い言葉を囁く優しい人に
コロっといっちゃうのよね・・・。

優しくされたいんだもの。
「辛かったんだね」な~んて言われると
それだけで心がウルウルしちゃうから。

だから、どん底の時に出会う人って、
ちゃんと見てないんだよね。
自分の事とか他の事も考えられなくなるし、
癒されたい、休みたいが優先。

依存症の彼と別れた時、
思ってたより傷が深かったのよ。
悲しくて寂しくて、彼と過ごしていた時間を
誰かに埋めてもらいたいっていう
自分勝手な思いもあったなぁ。

仕事先で出会った彼が
「元気ないね。何かあったの?」って・・・
こういう人は嗅覚も鋭い。
で、私もそこで正直に
「彼と別れちゃってね」って言うわけよ。
今考えただけで恥ずかしい。
張られた蜘蛛の糸に自分から飛びこむ(笑)

そこから先は進むの早いよね。
自分から餌食になりに行っちゃったから。

で、一気に落ちちゃって
寝ても覚めても頭の中は彼の事。

そんな私の気持ちをじらすように
急に連絡が取れなくなったり、
会ってる時にソワソワしたりするの。

「どうしたの?何かあるの?」
「いや、なんでもないよ」

何度そんな会話をした事か。

そして頭の先から爪の先まで
100%彼にどっぷりになった時、
彼から言われたのよ。

「俺、実は結婚してるんだよね」

ドラマなら効果音で悲しい
バイオリンが聞こえる感じ。

「なんで今になって・・・・」
「好きになっちゃって言えなかった」

ちょっとうつむき加減に
奥さんとはうまく行ってない、
子供はいない、
出来ればこのまま進んでいきたい・・
と、手を握りしめられたのね。

そこで初めて気が付く
(これって不倫ってやつじゃん・・・)

不倫をしていた友人が言った
「私と会った後に彼が
家族の待つ家に帰っちゃうのが
何より辛い・・・・」という言葉を思い出した。

そうか、彼がソワソワしていたのは
そういう事だったのか・・・
彼は私と会った後で
奥さんの待つ家に帰ってたんだ。

それでも彼を失いたくなかったし、
彼の口からは「離婚」という言葉も出てきて
その言葉にしがみつくように
関係はズルズルと続いてたの。

言い表せない程の嫉妬と背徳感。
それでいて自分が勝者みたいな
高揚感もあるんだよね。

ある日ね、彼が家の前に車を停めて
「今奥さんいないから・・・」って。
今考えたら、なんて無神経な男!なんだけど、
あの頃は彼がプライベートを見せてくれる
って思ったんだよね・・・馬鹿だったなぁ。

近所の人が見てるんじゃないかと
ヒヤヒヤしながら家の中に入って、
ブランド物のスリッパと玄関マットに
奥さんの存在を感じた時に、
正直ゾーッとした。
なぜならそこに自分の未来を見たから。

この人と一緒になったら、
同じ事されるんだ・・・・

私はリビングまで入ったけど、
「やっぱりいい」って言って出てきたのよ。
奥さんの存在感たっぷりの家に
不倫相手を連れ込んで
普通にしていられる彼を見て
これが初めてじゃないんだなと
気が付いたんだよね。

彼はなんで連れて来たんだろう?
ラブホ代節約?
私がなんとも思わないと思った?

その日を境に私の他にも誰か
いるんじゃないかと疑い始めたの。

今なら、携帯鳴っても出ないとか、
トイレに行くにも携帯を持って行くとか、
怪しい行動で分かりやすいけど
そもそも、他に女がいるって言っても
奥さんがいて、その他にって事だから
もう自分の勘が頼りだよね。

もうその頃になると嫉妬心で
彼を本当に好きなのか、
ただ他に人に取られるのが嫌なのか、
分からなくなってた。

一挙一動全てを疑い始めたし、
会ってても喧嘩ばかりになって
全然幸せじゃなかったなぁ。

そして彼は東京から遠く離れた所に
異動の内示が出た。
今思えばあれは左遷だったんだと思う。

彼との別れは泣いて叫んで
眠れなくて睡眠薬の日々。
なんで私は好きになる人と
幸せになれないんだろう・・?

そこでまた私は思った
「男運が悪いにもほどがある・・・」

DVの次がアルコール依存で、
その次が不倫って、
そういう人に惹かれる自分は
自己否定の塊だったって、
まだまだ気が付いてなかったのよ。

最後まで彼が何人の女と
付き合っていたんだか
分からないままだったけど、
今年で70歳になるであろう彼。
風の噂で、彼は長年の不倫がバレて離婚。
多額の慰謝料を支払い、
家を追い出されて、
寂しい老後を過ごしていると・・・

今の私があるのは、
全部これまでの彼達のおかげ。
過ちから学ぶ事って本当に大事。

過ちはあって良し!
でも痛い思いをしたんだから学ばなきゃ!
転んでもタダじゃ起きない。
いくつになってもそんな女でいたいよね。

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