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鮮やかなセールスプレゼンに遭遇しました

先日、仕事先に売り込みに来てくださった営業さんから大いに学ぶことがありました。

心理学でもやってました? 
って聞きたくなるぐらい鮮やかな魔法だったので、感動して、つい note。

1. 導入は、ややオドオド系で警戒心を解く

時間ぴったりに、おっかなびっくり小声で訪いを告げる。
名刺交換でも、終始、小動物的な挙動で可愛さを演出。
だけど、舐められない程度に、落ち着き感を所作から漂わせる。

2. 探りながらのアイスブレーキングで距離感を詰める

自社紹介を、おもしろエピソードなど交えながら
警戒をときつつ、じっくり始める。
途中で、鉄板(であろう)ネタを差し込みつつ、
場を温めながら、自分方向に風向きを整える。

3. 世間話的な流れで、現状確認。からの「お困りのことは?」

自然な流れで、ついつい自分たちの問題点や困っているポイントを吐露。
満足しているポイントや、改善したいと思っているポイント、
切り口をちょこちょこ変えながら着実に抽出。

よっ!吐かせ上手!

4. 商談相手の立場や職域を確認

あくまでも失礼にならない程度で、
上長がどれぐらいいるのか、
どこまでの決裁権限があるのか、
急ぎすぎず、時間をかけすぎず、
さりげなく聞き出す。

決裁権がなかったら、話していても時間の無駄だもんね。

5. 顧客特性のヒアリング

相手がどんなお客さんを相手にビジネスをしているのか、
B to B なのか、B to C なのか、混合型なのか、
拡大したいのか維持したいのか、
現在、どうやってアプローチしているのか、
一定の距離感を置きながら、
どんな点で困っているのかを聞き出す。

おぉっ!ココでも「何かお困りのことは?」って、
あなた、提案事項に照準を合わせてきてるじゃない!

6. 要件確認

具体的な「お困りごと」を解決するのは、コレとコレとコレ。
松竹梅の3タイプぐらいでグレードに差をつけて
ザっと提案して、いっきに間合いを詰めてきます。

からの!

ここからなんです、痺れたのは。

「どれが一番、御社のニーズに合いますか?」って聞いてきたんです。

聞いちゃう?それ聞いちゃうの? てか、もう選ばせちゃうの???

選んじゃったら、それが”自分の”になっちゃう魔法!!!

7. 提案に対しての誘導尋問

何となく竹か梅だなぁ… でも、梅だと物足りないなぁ…的なムードに。
そして、もう一弾!

敢えて、決定させずに、引きながら聞きます。

「今、その作業に費やされている時間は、どんな感じですか?」

ふぉ~~!!来たよ、来た来た!!シレっと来たよ!
一番節約したいのは、そう、時間!
その作業に手間を取られている時間感覚をがっつり刻み付けてきた!!
その売り込んでいるモノを活用したら、時間が節約できるんだもんね!

8. ダメ押し

嫌味にならない程度に、
押しつけにならない程度に、
ちょうど良い感じに囁いてくるんですよ…

その営業さんが売り込んできたモノを
活用し始めたら叶えられる「ハッピーな自分」の姿を
具体的に想起させるような質問…

重要なのは、あくまでも質問、というところ。
答えているのは、はい、我々。
自分で自分を呪縛しているんです。

それは、そのまま、
「これを買わなきゃ、我々はずっと地獄に悩まされ続けるのか…」
とまで思わせるような感覚まで引き起こす!

そして、流れるように「次回のお約束」に繋がる

・・・・・・・・・・・・

という鮮やかなドラマを披露していただきました。

おそらく、
「梅コースでは物足りないが、竹コースは高い。」
「では、竹コースを少し”勉強”します」
ということでクロージングにつながるのでしょう。

残念ながら、我々は、ここで急ブレーキを踏んでしまい
「次回のお約束」に繋がらなかったのですが。

番外:「ここは苦手」な点

最近、某業界からくる”ザ・テレアポ”みたいな方々に共通する
恐らくマニュアルに載っているのであろう、あの名言・・・
何か答えたり、何か発言したら、必ず飛び出す「ありがとうございますぅ」弾。
あれは、個人的に好きになれません。 

そんなこんなで、営業さんにありがたい勉強をさせてもらいながら
その業界の知識をつけさせて頂きました。

皆さん、「売り込み面倒臭ぇな…」なんて言わず、
「是非お時間をください」って仰ってるのであれば
時間をあげてみましょう。

その分野について、結構詳しくなれるチャンスですし。

あ、もちろん、買うか買わないかは、あなた次第です。

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