【春は「肝」をいたわろう】
すでに暦の上では
2月4日に「立春」を過ぎました。
5月5日の「立夏」を迎える前に
薬膳の視点から
春について書こうと思います。
(体感的には5月に入っても
まだまだ春ですしね~)
薬膳では
春は「肝」の機能が高まる時期だと考えます。
春は新陳代謝の盛んな季節。
新陳代謝の源は「肝」にあると考えるのです。
「薬膳」の根幹に「五行」という思想があります。
その基本が「木・火・土・金・水」という元素です。
季節を「五行」にあてはめると
「春」は「木」のグループに属します。
五臓(「肝」「心」「脾」「肺」「腎」)も同様に分類され
「肝」も「木」のグループに属します。
春は草木が芽吹き、上へ上へと成長します。
「成長」「上昇」そんなキーワードが浮かびます。
では春の私たちの体は、どのような状態なのでしょうか。
春はそのキーワードに対応するように
上半身のトラブルが多くなるといわれています。
例えば、血液が体の上部に上るとどうなるでしょう。
カーッとすることを「頭に血が上る」といいます。
この言葉を辞書でひいてみると
「感情がたかぶり、冷静さを失う。興奮する。逆上する。かっとなる。」
と書かれています。
これは言葉だけでなく、実際に体内の血液が上昇して起こる現象です。
血液が頭に上れば
イライラしたり集中力が低下したりして
精神的にダメージを受けます。
肉体的にも
頭痛、のぼせ、ほてりといった症状や
目の充血、鼻水、鼻づまり、吹き出物、痰の絡みなど
首から上のトラブルが出やすくなります。
薬膳で考える「肝」は
いわゆる肝臓としての役割のほか
血液を貯めたり、血液量を調整したりする働きがあります。
また、精神安定などの機能もあります。
頭に血が上るとは
つまり「肝」の調整力が弱っている状態といえるのです。
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