見出し画像

「植物はそこまで知っている」

4月19日(日)

 本日まで締切の写真の納品を昨日の夜中に終了。今日、無事に届いたとお返事がきたので、ほっとした。5月に発行できるといいな。

 ウォシュレットから水漏れするようになった。
7,8年経っているので壊れる時期なのだろう。でも、自宅にいる時間が長くなり、電化製品も普段よりも使用する回数が増えている。それによって、故障する電化製品は増えるのかもしれない。家の中で電化製品が故障すると、他の電化製品も連鎖的に故障することがよくある。購入時期が同じ頃ということが原因だろうけど。
次は何が故障するのか・・・少し不安だ。

 車で近くの電気屋さんへウォシュレットを購入しに行った。在庫はなかったり、取り寄せもこの今の状況で1ヶ月くらいかかる可能性もあるという。
とりあえず、その日に持ち帰ることができるものにした。
その後、スーパーへ買い出し。
レジが、新型コロナ仕様になっていた。
自粛要請といえども、生活必需品や、食料品などは販売してくれている。
本当にありがたい。

画像1

 そんな中、あるニュースが目についた。
「千葉県佐倉市が管理する佐倉ふるさと広場で、市が新型コロナウイルス感染拡大防止対策として約100種類、約80万本のチューリップを全て刈り取った。」という。緊急事態宣言が出てイベントは中止、駐車場も閉鎖したが、チューリップを見に来場者が後をたたない為とのことだった。

人間の都合で満開前に刈り取られてしまったチューリップ。
心にもやもやとしたものが消えない。
ある方が教えて下さったが、園芸に詳しい知識だと、チューリップは1日も早く花をカットして球根を太らせる方が良いらしい。

とはいえ、もやもやは晴れない。批判とかではなく、私自身の心の中で生命とはなんだろう?という疑問が強く浮かんでいる。

画像3

 「植物はそこまで知っている 〜感覚に満ちた世界に生きる植物たち〜」ダニエル・チャモヴィッツ著 矢野真千子訳

 虐待や、性被害など、「トラウマ」について勉強していく中で、植物もトラウマを記録していると書かれている本書に興味を持ち、手にした。

 著者ダニエル・チャモヴィッツ博士は遺伝学者だ。植物の機能をヒトの五感と比較しているこの本は、植物を擬人化しているわけではない。「植物には脳が存在しない」という言葉が何度か出てくることがそれをあらわしている。
とはいえ、分かりやすいようにヒトの視覚、嗅覚、触覚、聴覚、位置感覚、記憶を例えにして、植物の遺伝子について教えてくれている。

画像4

 私が興味を持った「トラウマ」について。
「植物はある時点で葉が裂けたり枝が折れたりといった外部からの刺激を経験するとその時は影響を受けなくても、環境条件が変わった時に過去の経験を思い出して生長のしかたを変える」という研究結果があるという。
植物は動けない、逃げることができないぶん、変化する状況に合わせて生長できるよう感覚機能を進化させる必要があったのだ。

 ヒトも植物も生き物はみな、何百万年もかけて生き延びる為に進化してきた。今のこの状況をヒトは、どう進化し生き延びるのだろう。

 今回刈り取られたチューリップも、この経験を記録し、未来に進化していくのかもしれない。ただ、ヒトにとって「トラウマ」は非常にしんどいものだと私たちは理解していると思う。同じように植物にもこの「トラウマ」は感じることがないとしても、残っていくものだということは心にとどめておきたい。

画像5

 ちなみに、本書の訳者あとがきにとても興味深い記述があった。
ヒトの遺伝子が2万2000個なのに対し、イネの遺伝子は3万2000個もあるのだそうだ。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?