競争がない実力主義

最近会社の社長が悟りを開き、怒りの感情をなくしました。そして新年一発目にして急に「自分を好きになろう」と言い出したのです。

たしかに日本人の多くは自己嫌悪までいかないとしても、自分のことを好きと言える人は少ない。私も日本に帰国してから、「空気を読む事」そして「人に合わせる事」を嫌々覚えました。

ドイツでは絶対にありえない。
自我を持ちすぎなの?ぐらい自我があって、軸があって、意見のあるドイツ人にとって「合わせる事」 そして「空気を読むこと」が大の苦手。

※あくまで主観なので、私が住んでいたドイツの田舎だけかもしれませんが笑

でも本当にドイツ人って強いなと思います。

話に戻りますが、ドイツ人は
自分のことが好きな人が多いと感じるのです。

そして実際に私もドイツにいた時の方が自己肯定感がすごいあった。

日本に帰国して自信がなくなったわけではないけど、日に日に自分のことを否定することが増えました。

ここの違いって本当になんなんだろう。
空気感?
環境?
人?

いろんな要素があると思います。
でも私が感じる1番の違いは「本当の意味での自立」が生まれた時からあるかどうかです。

ドイツには競争社会がない。
大学行きたければ行けばいい。
勉強嫌いならやらなければいい。
そのかわり自分でやれよ。
圧倒的実力主義。

競争社会がないのに実力主義っていうのがまた矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、そんな不思議な感覚をわたしは感じていました。

その人の人生を誰も否定することはないし、
その人の成長度合いも日本のように平等に義務教育に上がるわけでなく、ドイツでは人の成長に合わせて留年も飛び級もごく普通。

いじめがないと言い切れないですが、就職して昇格したい。そんな時は転職する。そのままの仕事量でいいならそのままでいる。(ドイツは日本のように総合職はなく、労働内容がきっちり決められていて、それ以外の仕事はわたしの範囲ではないですとキッパリ断ります。)

大人になっても、向上心がある人は上がる。今の状況に満足している人はステイ。その人生を肯定する習慣があります、

子供も同様。小4で人生が決まってしまい厳しい世界ですが、早い段階で人生について考えて進みたい道を見つけてそのために努力する。

もし、その時から勉強が嫌いなら成績にとらわれずハウプトシューレ(中2で卒業の職人コース)に行かされる。逆に将来はキャリアを踏みたい、大学行きたい。そんな子はギムナジウム(高校3年卒業の大学コース)に行く。

いろんな例を紹介しましたが、子供から大人になるまで何もかも社会のシステムも違うドイツと日本。

「成功コース」が明確に決められている日本では、それを踏み外した時点で「落ちこぼれ」になる。

好きなことがあっても、とりあえず成功コースにいけ。

そんな社会で自分を肯定することってなんだか難しく感じてしまうのはわたしだけなのかな…

出世や金持ちになることだけが「成功」なのか。

ただその一方、
最近の日本もとても進化してきた気もします。
この違和感を感じている若者も多いと思いますし、フリーランスも増えて、転職もしやすくなってる!それは日本の進化であり、圧倒的ドイツの方が政治も経済が上の中少しずつ追いついてきているのかな?

そして私が違和感を感じながら日本で生きていた中で、社長は「自分を好きになろう」って言ってくれました。日本では最先端だなと。

「頑張るな。」
とも言っていました。

まだまだ日本全体が追いつくまでは時間かかるかもしれませんが、やっぱり大好きな母国だから少しずつ日本が変われるようにこれからもこの思想は広めるべきだし、そんな会社もあることをしるべきです。でも大前提、日本が遅れていることも自覚しなくてはいけないです。



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