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「学校」の枠にとらわれない「写真部」へ(2)

日本には無数のアマチュア写真愛好家によるサークル・団体がありますが、共通の課題として会員数の減少と高齢化があります。例えば、おそらくアマチュアの団体として最大のものは全日写連(全日本写真連盟。朝日新聞社後援)かと思われますが、機関誌「フォトアサヒ」は近年隔月刊化され、毎号のようにその危機感を率直に述べています。

その原因についてここで深入りはしませんが、実態から見ると年齢層が限られることによる弊害も、正直言ってあると思います。地域のサークルは高齢化している。誤解を恐れずに言えばメンバーは「おじちゃん・おばちゃん」限定(笑)。まあ、これはいささか失礼な表現ですが、もちろん私(50代)もその一人ですのでご容赦くださいませ。一方、高校写真部は(当然ですが)高校生、つまり若者だけ。両者の交流はほとんどない。つまり写真を愛する人たちがある意味で年齢によって分断されているわけです。

もちろん、メンバーが同じ年齢層で固まっていることによるメリット(気兼ねなく話がしやすいとか)もあるでしょう。が、やはり同年代だとどうしても写真の題材や好みが似通ってくる傾向があります(写真部顧問をしていると如実に感じます)。しかし、同じ被写体を見ても人によってアプローチが違うのが写真の面白いところ。多感な高校生と人生経験を積み重ねた大人とでは写真がまったく違ってきます。「もし違う年代や職種の人たちと一緒にやっていたら、お互いにいい刺激を受けて、もっと写真における視野が広がるんじゃないかな?」と思うわけです。

そうした点からも、学校から部活動をなくすことには大きな意義があるのではないかと思うのですが、さていかがでしょうか。



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