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その目利きは正解か?結果が出るのはちょっと先になる

みけ子が始めたネットショップ。主に日本の古い食器や西洋のガラス器、ティーポットやカップ&ソーサーなど、ちょっとレトロな雰囲気を漂わせた「無くても困らないけどあったら何となくうれしい」品物が50点近く並べられている。気に入って買って下さる方がどの程度居るのか、お店にファンが付いてネットショップを続けられるかどうかはまだ全く不明だ。

少し前の事。ダンナがお休みでみけ子が仕事だったある日曜日。自宅から少し離れたとある場所のアンティークショップに久しぶりにダンナが訪ねてみたらしい。みけ子も割合好きなお店なのだが、車でないと立ち寄れない場所。だから最近そこには立ち寄っていなかった。

その店を見て来たダンナ。みけ子が仕事から帰ると待ってましたとばかりに、その店で見たとある品物の事を話し出した。

江戸中期はある☆☆のうつわでさ、ちょっとキズがあったけと、すごく良いものだった。大きさが○○センチ位、値段が思いの外安くて##円だった、と話した。

江戸中期のうつわ?結構上手(じょうて、質の良い丁寧に作られた品物)で大きさが○○で使い易そう。人気のある☆☆の柄の絵付け?キズがあるけどそんなに大きなキズじゃない。ニュウ(ヒビ割れ)はない。話を聞いただけだが、確かにそれは安いし買った方が良いかも、と思えた。

ネットショップ「仙台浪漫」の商品の一部 ♬

人気のある☆☆の柄のうつわは、みけ子が骨董を好きになり出した20代の頃など、高嶺の花だった。上品で丁寧な絵付けで食卓を優雅に演出してくれるうつわ。それはその頃のみけ子には大変に高価で手を出せる品物ではなかったのだ。

ダンナから詳細を聞き気持ちが固まった。「それは買いだ!売約済みにしてもらって週末になったら直ぐに買いに行こう❗️」と決心した。もちろん、自宅用に買って使うのではない。ネットショップの商品として売るために購入するのだ。

話を聞いただけでも「それは確かに良い品物だ。」と思ったしダンナの骨董を見る目は案外信頼できるのだ。だけど、みけ子のショップでは主に女性がターゲットである。女性目線で見てステキな物、生活に潤いを与える品物であること。それが大事だ。

男性は骨董好きでも、値段の張る酒器や時代が遥かに古い土物(つちもの・陶器)のうつわを好む傾向がある。それらは高価であり、時にニセモノも混じる世界だ。あまり詳しくない者が手を出すと大失敗してしまう。第一、そんな貴重な骨董の酒器はかなり格の高いお店しか扱わない。格の高い信用の出来るお店で、清水の舞台を飛び降りるつもりで買う品物だ。そういう品物を扱うつもりはない。

徳利は携帯用に現代物を買ったらしい。

男性はボーナス時期などに、思い切って高価なうつわを買ったりはするかも知れない。だがみけ子がネットショップを始めた時の気持ちは「女性がちょっと気に入って買いたいと思ううつわや生活雑貨。普段の生活に潤いと楽しさを与える華のある品物を提供したい」ってことだった。

うつわの欠けている部分は金直し(漆のうつわを作る技法で欠けた部分を直してその補修部分に金粉を撒いて装飾も兼ねたポイントにする方法)に出す。プロの金直しをする方にお願いして、どの程度の料金になるか。うつわの元の値段と直しにかかる費用。それに多少の儲けをのせる。その金額で買う人がいるかどうか?いくら良いものでも値付けが高過ぎれば売れない。安く値段を付ければ売れるだろうが、あまり安くては儲けなど出ないよ。一体いくらにすれば良い?

欠けた部分を漆と金粉で直す。欠点が逆にチャームポイントになる。

金直しを仕事にして、じっくりと時間をかけて丁寧に直してくれる人が市内にいる。その方にお直しを依頼することにした。他にも何点か直したいうつわがあったので一緒に修理を依頼した。完成は半年後ぐらいになるらしい。

直しが出来上がって、実物を見てみないと何とも言えない部分は大きい。修理完成後のそのうつわ、商品として売れるだろうか?修理が完成すると、修理代金が1点につきうつわの代金と同じくらいになるらしい。それが商品として成立する?楽しみなような、ちょっと怖いような……。



金直しで欠けを丁寧に直した、角形の染付鉢。プロの手でとても綺麗に直していただき、それを考慮したらこの値段はちょっと安いんですが……。幕末〜明治頃のものです。煮物を盛ったりするととても映えます。


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