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つたない言葉でも考えが足りなくても不完全なままでも発信・行動する/加藤哲夫さんの宿題

先日、市民活動やNPO活動の先駆者である加藤哲夫さんの、13回忌を契機とするシンポジウムに参加した。

泊まりがけで出かける予定が入っており、参加出来るか微妙なところだった。だけどチェックアウトしてから寄り道せずに戻り、何とか最後のセッションに参加する事が出来た。

*表題写真は、以前仙台市政だよりの裏表紙に掲載された加藤さんの写真です。

私が参加したセッションは「これからの『市民の仕事』〜加藤哲夫の宿題〜」というもの。加藤さんが私達に残した、課題とか受け継いで行くべき事。それはどの程度クリアできたのか。それともまだまだクリアなど遠い先なのか。

3人のゲストが、自分が取り組んで来た市民活動や加藤さんとの関わりについて話して行く。それぞれの立場で思いを形にしたいと動いていた時に加藤さんと出会い、アドバイスをもらったり教えを受けたりしたこと。実際に同じ時代を一緒に進んで来たからこその、ゲストさんたちの言葉に重みがあった。

私は特に前野久美子さん(book cafe「火星の庭」)の発言の中の一言が耳に焼き付いている。「自分の考えや行動を言語化せよ。自分のメディアを作れ」と加藤さんには言われた、というのだ。

前野さんは、加藤さんが立ち上げて運営していた「ぐりん・ぴいす」のスタッフとして約5年ほど加藤さんと一緒に働いていたと言う。ぐりん・ぴいす独自の情報誌を発行していたのはもちろん、スタッフそれぞれが自分のミニコミ誌を作っていて、当時ほぼ毎日何かしらの印刷作業をしていたと話していらした。とても興味深く聞いた。

加藤さんの運営していたお店「ぐりん・ぴいす」には確か1度だけ行ってみたことがある。自然食関係の食材や関係書籍が置いてあって、小さいお店ながら色んなパンフレットやミニコミ誌まで多数置いてあったと記憶している。その時何かを買ったのか、それともただ冷やかしだけでお店を後にしたのか、もうすでに記憶ははっきりしない。かなりの昔のことだ。

その当時、仙台には自然食とかエコロジーとかを全面に打ち出したお店などなかったと思う。何かでお店のことを耳にして好奇心から立ち寄ってみたのかも知れない。狭い店内なのにどこもかしこも情報満載って感じの密度の濃い店舗だった記憶がある。

それから何年か経ってから。私は自分の思いをカタチにするのにはどうしたら良いかを、加藤さんが中心になって立ち上げた「せんだいみやぎNPOセンター」に相談に行った。団体の運営のことや、どうやって自分たちの活動を広げて行くか。とにかく分からないことだらけだった。加藤さんが講師となった様々な勉強会に何度も参加した。

さらにその後数年経って、市民に知られていなかった存在を広める役割の市民団体から、もう一歩前進する活動を今度は始めるべきかどうかを相談に行った。自分は「慎重に行動した方がよい」のようなアドバイスをされるものとばかり思っていたのだが加藤さんからの最初のひと言が「うん、それはいい‼️やりましょう‼️」という力強い応援の言葉だった。言葉だけでなく、協力のために出資までして下さると言う。😂

あの時の加藤さんの一言がなければ、あの後の市民活動も、守ろうとしていた片平キャンパスの建物も、今どうなっていたか分からない。

旧東北帝国大学附属図書館閲覧室 大正15年 現在は東北大学史料館の建物 

自分は何の知識も経験も肩書もない、片平キャンパスの近所に住む一主婦でしかなかった。それを全力で応援してくれ、その場で資金的な協力までしてくれた加藤哲夫さんという人。加藤さんは自分にとって大恩人なのだ。今思い出しても胸が熱くなる。

仙台には加藤さんという先駆者がいる。そのことにどんなに励まされ、力づけられたことか。

こうして思い出すと、みけ子はどうも加藤さんの手によって、見事にアジられてしまった人のひとりであったらしい。

偉大なるアジテーター 加藤哲夫

そんな風に加藤さんを呼んだら、叱られちゃうかな?




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