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有楽町の鳩事情

近所で同じく飲食を営む方と話をしてた。たまたまネズミが増えた話になった。
「カラスがいなくなったせいですよ」と彼が言った。「カラスはマメにネズミ捕ってましたからね」
そういや、カラスがいなくなったな。銀座の飲食が路傍に出すゴミ袋が荒らされなくなってる。
https://drive.google.com/.../1QS.../view...
都と区によるカラス締め出し戦略が効を奏してるんだろうね。おかげでその恩恵をドブネズミが受けているというわけか。
「そういや、鳩もいなくなったな。」
「あ~見ないですねぇ。鳩もフン害とか言って区が締め出してるんですかね」
「ん~小池百合子に呆れかえって引越ししちまったのかもしれないなぁ」
前に書いたことあるけど、勝鬨橋の橋架の空洞の中には一杯鳩のマイホームがあった。それで橋架に所々開いている四角い穴からポロポロと糞をしてた。それが下を通る魚河岸のオヤジにかかったりしてね・・オヤジが鳩に向かって怒鳴ってるのが楽しかった。「この間も、ひっかけやがって!お前だな!やったのは!!」って。そんなわけないだろ・・って。

鳩は有楽町の景色の一部だった。
マリオンと化した旧朝日新聞の屋上に、鳩のブロンズ像がある。いまもあるのかな?
9階の朝日ホールのロビーには、旧朝日新聞のミニチュアがあって、そこには小さいけどちゃんと鳩小屋もついていた。これもまだあるのかな??たまにはノソノソと木挽町から這い出て、あの辺りを歩いてみるかなぁ。

有楽町界隈にタムロしてた鳩は、朝日新聞の伝書鳩の裔だ。
朝日新聞は1895年に伝書鳩を飼い始めた。止めたのは1951年の5月。飼われていた鳩は、その月にあったバードウィークに無料で有志の方々に手渡された。しかしだね、なんてったって伝書鳩だからね。譲ってもらった人が気ぃ許すとさっさと有楽町に戻ってきちまってたんだ。でも朝日新聞の屋上に鳩舎は無くなってた。困った鳩たちは、そのまま近在のビルの軒下に各々巣を構えたんですよ。それなんで有楽町界隈に鳩が多かったというわけ。

糞害だとかゴミを漁って散らかすとか・・異様に手をアルコール殺菌したり、他の生き物と共生できない心は貧しくて哀しい。いまの社会の歪みはその心の狭量から来ているように僕は思う。シナントロープはとても大切な善循環なんだよ

無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました