勝鬨美樹

1951年生まれです。ついに70の声をきく年になってしまいました。このnoteではワイ…

勝鬨美樹

1951年生まれです。ついに70の声をきく年になってしまいました。このnoteではワインを巡る歴史話。僕が子供の頃の東京下町のこと。青春時代に歩いた米軍キャンプとNYCの話。そして日々徒然に書き散らしたものなどを並べています。

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星と風と海流の民#46~幕間~/オデッサ考古学博物館01

https://www.youtube.com/watch?v=fojavoz7gWo 前々職の頃、会社の指示でオデッサの近くにある製パン工場を訪ねた。 ソ連から自立したばかりの頃だ。 その工場は、ずいぶん昔に弊社が生産工程の一部を請け負ったものだった。同国が非共産化したことに相まって、その工場の再整備組み直しが企画され、僕が派遣されたのだ。しかし訪ねてみると、工場内は共産圏特有の体質がそのまま残っていて、猛烈にやり難かった。仕事一つ一つに、わざわざチェックと確認が入る。なぜ

    • 【星と風と海流の民#45/ユリグ川のチョモロ遺跡】

      途中から国道4号へと名前を換える海岸道路をRamon氏のクルマは南へ走った。目的のAdventure River Cruise(8QQ6+VHR, 4, Talo'fo'fo:phone+16716461710)までは30kmほど。30分くらいの道だ。 クルマはメリッソ村Malessoを抜けてイナラハン村Inalåhanを通過した。途中から道はEast Chalan Canton Tasiとなる。マロジョジ村Malojlojを過ぎてしばらく走ると、タロフォフォ村Talo'fo

      • 星と風と海流の民#44/マゼランの高慢と挫折

        遠い昔のフーナFo'naとポンタンPontanの薫りを追いながら、しばらくフーナ・ロックFuha Rockの周辺を散策した。そして、お供物のお米を捧げて黙とうの後、もう一度山を登り始めた。しばらく進むとさすがに息が荒くなった。 「行きはよいよい・・だな。ずっと登りはきつい」僕が言うと、ガイドしてくれたRamon氏の息子が笑った。 漸く国道まで辿り着くと、Ramon氏がすぐさまエビアンの小さい瓶を僕と家内に渡した。 「お疲れさまでした。いかがでしたか?」 「ありがとうございます

        • 星と風と海流の民#43/フーナFo'naとポンタンPontan

          https://www.youtube.com/watch?v=_wQZeu7U8Is 朝食の時、コンシェルジェに頼んで一握りほど米を小袋に分けてもらった。不審がる嫁さんにそれを持たせた。 「お供物だよ」とだけ言った。「リュックに入れといてな」 Ramonさんのクルマに乘ったのは10時前ころ。今朝訪ねるウマタック湾Bay of Umatac湾は、島の南端近くにある町だ。クルマで小一時間くらい先だろうか。今日はRamon氏の息子さんが助手席にいた。日曜日のお休みを僕らのために

        星と風と海流の民#46~幕間~/オデッサ考古学博物館01

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          星と風と海流の民#42/デデドの朝市

          デデドDededoにあるフリーマーケットDededo Flea Market(144 West Santa Monica Avenue, Dededo, 96929。2016年からこちらへ移転)に到着したのは朝10時を過ぎたところだった。 Ramon氏は路上駐車した。 「そろそろ終わりの時間なので混雑は終わっております。しかし路上駐車は物騒なので、私はクルマで待機しております。お二人でマーケットをお楽しみください。ぜひ食事とかもお楽しみください。私は此処で待機しております」R

          星と風と海流の民#42/デデドの朝市

          星と風と海流の民#41/グアムのチョモロ#03

          "Kroeber's girls,"は、太平洋に広がった女性人類学者たちだった。そのフィールドワークの緻密さは、まさにクローバー博士の血そのままだった。 ローラ・トンプソンがホノルル・ビショップ博物館で民族学助手に就いたのは1929年。彼女は先ずマリアナ諸島のハンス・G・ホルンボステル・コレクションを担当した。 マリアナ諸島は、ハワイに渡るポリルシア人の始祖でもある。ビショップ博物館はハワイ人の始祖であるマリアナ諸島の人々に強く関心を向けていた。その意味でもハンス・G・ホルン

          星と風と海流の民#41/グアムのチョモロ#03

          星と風と海流の民#40/グアムのチョモロ#02

          https://www.youtube.com/watch?v=s7cYdqkf8oE ラッテ・ヘリテージ・パークLatte Heritage Park(FQC2+WPQ, W O'Brien Dr, Hagåtña, 96910)は、スペイン広場と云うかなり広大な公園の傍らにある。割と緑多くゆったりとした斜面の中にラッテ・ストーンが並んでいた。嫁さんは初めてなので、相当驚いたようだ。 「ここに大きな神殿か王様の屋敷があったの?」 「いや、ちがう。公園が出来た時に、グアム中

          星と風と海流の民#40/グアムのチョモロ#02

          ハーバード大学のコンピューターサイエンスの学位が ROI で第 1 位にランクされている。

          どの大学の学位が最も投資収益率が高いのか? https://www.visualcapitalist.com/which-college-degrees-have-the-greatest-return-on-investment/#google_vignette 今の子たちに聞かせたい最も重要な話だ。 具体的にはCollegeNPVによると、ハーバード大学のコンピューターサイエンスの学位が ROI で第 1 位にランクされている。 同学科の卒業生は、生涯で 400 万

          ハーバード大学のコンピューターサイエンスの学位が ROI で第 1 位にランクされている。

          星と風と海流の民#39/グアムのチョモロ

          20年ほど前、前職時代のこと。グアムで経営カンファレンスを開いたことが有る。 僕は嫁さんを伴って、これに参加した。ホテルはニッコー・グアムHotel Nikko Guam(245 Gun Beach Road, Tumon, 96913)を借りた。ここの2階にTasi Ballroomという大きな部屋が有る。此処を利用したのだ。カンファレンスの後、僕らはそのまま一週間ほどホテルへ残った。 チョモロとチョモロの血「星と風と海流の民」の道を少しの間、歩きたかったからだ。 ホテル

          星と風と海流の民#39/グアムのチョモロ

          星と風と海流の民#38/カーネKāneの聖地を訪ねて#04

          ハワイの人々にKāneと呼ばれる男神は、他の地域ではタンガロアTangaroa/タネTaneと呼ばれている。ニュージーランドのマオリはタネ・マフタTāne-mahutaと呼ぶ。 ハワイの神話体系の中でKāneはKanaloa、Ku、Lonoと並ぶ四大神の一つだが、特にKāneは天を司り"生命の神"としてポリネシア全域で「自然の力」そのものとして崇拝されている。 Kanaloaは、海と航海を司る神である。これもポリネシア全域で広く崇拝されている。 Kuは、戦いと力、農業、そして

          星と風と海流の民#38/カーネKāneの聖地を訪ねて#04

          星と風と海流の民#37/カーネKāneの聖地を訪ねて#03

          https://www.youtube.com/watch?v=eaqzo0rdTi8 1850年、カメハメハ三世からクアロア山の麓に622エーカーの土地を1300ドルで得たゲリット・P・ジャッド博士Dr.Gerrit Parmele Juddは、此処に牧場を興した。そして湾岸部でエビの養殖を営んだ、彼はAmerican Board of Commissioners for Foreign Missions (ABCFM)から派遣された医療宣教師だった。1927年である。

          星と風と海流の民#37/カーネKāneの聖地を訪ねて#03

          星と風と海流の民#36/カーネKāneの聖地を訪ねて#02

          ジュラシック・アドベンチャーを主宰しているクアロア牧場Kualoa Ranchだが、その後ろに控える山は、名の通りクアロア山という。すぐ傍がカアアワ渓谷Kaʻaʻawa Valleyである。20年ほど前に何度もその前を通りながら、クアロア牧場へは一度も寄ることがなかった。 Kualoaという名前は「長い背骨」という意味だ。夜中にノースショアからホノルルへ戻るとき、窓から見えるその鬱蒼とした分厚い山脈は、まるで老いたセイウチの背中のように思えた。ため息が出るほど、まさに神惰眠む

          星と風と海流の民#36/カーネKāneの聖地を訪ねて#02

          新しい大統領が、我々に如何なる投資機会と潜在的リスクをもたらすか

          しかし‥トランプの勝利が確定となると、メディアが使う写真が激変した。悪役つらした写真は使わなくなってきた。メディアの押し付ける心象は、古今東西害毒だ。 もちろん誰が総裁になろうが総理になろうが、国を動かしているのが陣笠どもな限り、日本は変わらない。 これは変わらない。内圧はこの国を動かさない。いつでも外圧だ。2024年11月の米国選挙は、日本を激震させる。 新しい大統領が、我々に如何なる投資機会と潜在的リスクをもたらすか・・いま僕らはそれを真面目に考える時だろう。 ➀エネ

          新しい大統領が、我々に如何なる投資機会と潜在的リスクをもたらすか

          肥満に対するマイクロアグレッション

          肥満に対するマイクロアグレッションは、確かに無用なコンプレックスをふりまいている。面白い調査だ。 https://psycnet.apa.org/fulltext/2024-54432-001.html

          肥満に対するマイクロアグレッション

          星と風と海流の民#35/カーネKāneの聖地を訪ねて#01

          今回のハワイ素族旅行では、ジュラシック・パークを訪ねるとのこと。そういやあの映画、ハワイでロケしてたっけ・・と思い出した。ロケ先が観光地化するのは昨今常套手段だけど、ジュラシック・パークもですか。ふうんと思って、何気なく調べてみた。 "Jurassic Valley"とあった。そんな渓谷が有ったかなぁ?どっか名前を替えたのかなあ、調べてみた。そしたらカアアワ渓谷、クアアア渓谷、ハキプウ渓谷の名前が出てきた。びっくりした。コオラウ山地Koʻolau Rangeのことなのだ。カ

          星と風と海流の民#35/カーネKāneの聖地を訪ねて#01

          星と風と海流の民#34/ビショップ博物館#02

          一番最初に科学アドベンチャーセンターに入った。開館すぐだったので、孫たちの一人舞台だった。朝一番に来て、大正解。火山や海洋生態系など、ハワイの独自の自然環境に関する展示が豊富だが、此処のハイライトは、ハワイ島のキラウエア火山やマウナロア火山の活動をシミュレートした展示物である。火山噴火のメカニズムや、溶岩の動きなどを体験型で学べるよう作られている。大きな音と映像に孫たちは驚いていた。それと、ハワイ周辺の深海に生息する生物に関する展示や深海魚やサンゴ礁の生態系が展示されていた。

          星と風と海流の民#34/ビショップ博物館#02