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黒海の記憶

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2022年11月の記事一覧

黒海の記憶#48/ルーシ人とルウイ族の、時間を超えた近似性#01

ビザンツ人を悩ませ深く記憶に残ったハザール人とその王国は、新しい千年紀に入るとともに消え…

勝鬨美樹
1年前
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黒海の記憶#50/失速していくビザンツ帝国

こうしたルーシ人の拠点の中で最も栄えたのは、ドニエプル川の面して出来上がった街キエフだっ…

勝鬨美樹
1年前
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黒海の記憶#49/ルーシ人とルウイ族の、時間を超えた近似性#02

力関係に優劣が有るところではルーシ人は残虐で無慈悲だった。彼らは黒海沿岸の各都市を死神の…

勝鬨美樹
1年前
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黒海の記憶#47/形骸化するビザンチンによる支配#03

黒海西海岸をブルガリア王国に奪われたヴィザンチン帝国は、ほとんど同時期に黒海北海岸/黒海…

勝鬨美樹
1年前
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黒海の記憶#46/形骸化するビザンチンによる支配#02

折り重なる内部矛盾によって半壊したローマ。首都ローマさえ失ってしまったローマ。ローマ人が…

勝鬨美樹
1年前
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黒海の記憶#45/形骸化するビザンチンによる支配

ビザンツ人にとって黒海を挟んだ向こう側クリミア半島は、黒海沿岸諸都市どこよりも意味と価値…

勝鬨美樹
1年前
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黒海の記憶#44/形骸化するビザンチンによる支配

いままで「東ローマ人」という名称を使ってきたが、そろそろ「ビザンツ」と呼び名を替えたい。実は同時代、彼らは自分たちのことを「ビザンツ人」と呼んでいなかった。中世ヨーロッパの歴史家たちがそう呼んだのである。 たしかに彼らを、たとえ"東"という字をつけようが「ローマ人」と呼ぶのは息苦しい。ラテン人の血はほとんどなく、構成要員は大半がアナトリア系の人々で、言語もコイネー(汎ギリシャ語)の変形だったからだ。ローマに強い恋慕を潜在的に持っている中世ヨーロッパの歴史家たちが、このアナトリ

黒海の記憶#43/イスラム化への忌諱感

イスラム化とは何か? を考えるとき、僕はその先鋭的な商業ネットワークが思いうかぶ。イスラム…

勝鬨美樹
1年前
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