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ミャンマー入門🇲🇲言語のはなし

こんばんは。

突然ですがミャンマーという国についてどのようなイメージをお持ちでしょうか。

大学時代に少々ミャンマーという国について学びました。
2月からのクーデターで無秩序になった国の様子が、今も報道されていますが
ミャンマーという渦中の国のこの大事な局面に少しでも興味を持っていただくきっかけになれば良いなと思い

私の持てる極々僅かなミャンマー知識を書いてみたいと思います。

言語、民族、文化、食、人柄、とか書ければ良いかなと思ったのですが
いかんせん私の言語熱が高いため今回はほぼただの言語回になりました。

悪しからず!

***

トップの写真はシュエダゴンパゴダというミャンマーの有名な仏塔です。
シュエはビルマ語で金という意味で、その名のとおりとにかく金色です。

東南アジアの寺院はなぜかギラギラのLEDで仏を囲ってみたりと
日本人のセンスからすると仏をバカにしてんのかみたいなアレンジがあったりして面白いなと思います。笑

ビルマはイギリス植民地だったので、英語を話せる人も多くいますが、公用語はビルマ語です。

アルファベットではなく丸がたくさん並んだ可愛らしい文字を使います。なんと書き順もあります。
そしてビルマ人はこの丸をすごく丸っこく書きます🙄

ミャンマーは多民族国家ですが
ビルマ族は割と顔も目もクリッと丸い印象です。

ပမာနာမေ က သူသူ၀င်း လို ခေါ်ပါသည။
မြန်မာစာ နညးနညးလောက် နားလညပါသည။
တေ့့ရသာ ၀မ်းသာပါဘည။

ミャンマー名はသူသူ၀င်းと言います。
ビルマ語が少しだけわかります。
よろしくお願いします。

おぼつかない自己紹介。

大学では入学後この文字を覚えるところから始まるのですが、大人になってから文字を一から学ぶというのは新鮮で良い経験です。

言語には正の転移があります(もちろん負もある)。

英語の次に学ぶ言語というと英語に似たものの方が容易そうと思う方もいるかもしれません(実際は話者人口から中国語やスペイン語を選択される方が多いかもですが)。


しかしながら、習得済みの言語から離れた言語を学ぶことで、逆に日本語や英語の特徴を強く認識することにも繋がります。

ザ•グローバリゼーションですね。
グローバル化は自分のフィールドを世界と捉えるようになることだと思いますが
私はその真骨頂は自己の再認識、強化だと考えています。

この話は飛躍しすぎるので控えますが
言語も同じだということです。
己を知るには他を知るべし。

ここからは少し機能に分けて紹介していきます。


🐖単語のはなし


ビルマ語の単語には、日本のカタカナ語のような英語由来の言葉や仏教と縁深いサンスクリット語由来の単語もあります。

私はSE職をしていますが、エンジニアはエンジッニーといいます。
どうでしょう。イージーモードな気がして来ませんか?

日本語のように少しかっちりした文語表現と割と緩めな口語表現があったり、尊敬語のような概念もあります。

形容詞を副詞化する時には
緩めの表現だと単語を重ねる表現をします。

自己紹介の例で言うと

 少ない(形容詞) はနညး - (ネー)
 少し(副詞)は နညးနညး (ネーネー)

と表現できます。

どうでしょう。かわいく見えてきませんか?


🐘語順のはなし


言語は助詞のある言語とない言語に分けることができます。
みなさんご存知なのが日本語と英語ですね。

助詞のある言語は、助詞によって文章中の単語の役割を決めるため
単語がどこに配置されていても文の意味はわかります。
ビルマ語もこのタイプの言語です。

とはいえ日本語だって

「ディズニーランドに行った私は」


とか言われたら
「え?なんて?」となるのと同じで
ビルマ語にもある程度自然な並びというのはあります。

主語が後ろというのは大袈裟な例ですが
そのあたりは日本語の正の転移が活きるところです。

そんなわけで文字の壁さえ越えれば
日本語のように思いついたことからの発話が可能な分
英語よりも話し言葉の習得が早いのではないかと思ったりしています。

日本語と英語は世界の言語を言語習得の視点でカテゴリに分けた時には最も遠い言語です。

英語は世界の共通語として学ばなければいけないというのはわかるのですが
はじめの一手にしては難易度が高く成功体験をうまく得られるまでに時間を要するというのが
日本人に英語が定着化しない一つの原因なのではとも思ったりします。

隣のカテゴリくらいを一つクッションとして学んでから英語でも良いのではないかと。
喋れる言語は多くて悪いことはないですし🍣

ここまでで少しビルマ語に興味を持たれたそこのあなた

日常会話を手っ取り早く学ぶ場合には「ニューエキスプレスビルマ語」というテキストがオススメです。笑

https://www.amazon.co.jp/ニューエクスプレスプラス-ビルマ語《CD付》-加藤-昌彦/dp/4560088144/ref=mp_s_a_1_1?dchild=1&keywords=ニューエクスプレス+ビルマ語&qid=1619088033&sr=8-1

最近はアプリも色々あって素晴らしいですね。


🐒発音のはなし


ビルマ語は学びやすい!
と言った趣旨のことを述べましたが
発音においては英語と同等の難しさがあると思っています。

ビルマ語は声調と有気/無気の区別のある言語です。

声調というのは中国語のま☝︎ま☞ま☟ま🌈みたいなやつです。ビルマ語は3種類。
 下降調 ့
 低平調 
 高平調 း
これはあまり難しくはないです。
割と低平調が多いのでビルマ人が話しているのを聞くと
早口なのもあって抑揚がないなーと思うかもしれません。

有気/無気および日本のカタカナでは表せない区別は難しいなと思います。
例えば”タ”には、有気、無気、少し舌の位置が異なるものとで3種類あります。

これに関してはとにかくネイティブを真似るのが1番です。

先日ミャンマー居住歴のある方が「バー、バー」ばっかいってる、と仰っていましたが
バーは丁寧語(ですます的なもの)なので悪く思わないでください。笑


🐍綴りのはなし


文字の作り方としては子音33コに母音となる記号を付与する方式で、ハングルとかに近いのかと思います。

イレギュラーが割と多いことに加え
同じ発音で違う文字のものが結構あるので
単語の綴りを覚えるのは割と面倒です。

これは言語の宿命なのでしょうが
イギリスで活版印刷技術が生まれてから
書き言葉だけが言語変化に制約を与えられてしまったのです。

言語は人とともに常に変化していて
人が話しやすいように発音は変わっていきます。

それに取り残された綴りだけが
発音との不整合を残したままにいるというのはありがちなものに感じます。

イギリス英語でbusをブス読まないこともその一例でしょう(アイルランドはたしかブスと発音します)。

文語体と口語体は異なるルールが結構ありますが
綴りというよりは言葉自体が変わります。

小音は33の子音に付け足される要素ですが
不思議でならないのは
ka + y が chya になることです。笑

ネイティブ講師(日本語話せない)が
က (ka)  + ျ (y)   を説明するのに

「カ カ カ カカカカカカカヤカヤカヤカヤ....  チャ!

とおっしゃられた時には流石にみんな

「いやならんやろ!!」

と総ツッコミの気持ちで爆笑したのも良い思い出です。

日本語では「キャ」を想像しますよね。

音声学的な話をすると、発音の仕方は口の開き具合(摩擦させるところ)と舌の位置がわかりやすい概念でありますが、「カ」と「チャ」は舌の位置がだいぶ違います。

「カ」と「キャ」は割と似ています。
「タ」と「チャ」も似ていますね。

是非やってみてください。

てか教え方よ。
ビルマ人はそんな感じで結構お茶目です😂笑
この先生はミャンマーでは権威ある方らしいのですが、本当に可愛らしい方でした。

仏陀の教えなのかみなさん謙虚でにこやかです。


🐣おまけのはなし


自己紹介で書いた名前は私のビルマ名なのですが
ビルマ名は日本語名とは全く関係なく先生が命名をしてくれたものです。

ミャンマー人の名前には姓がありません。

今日本では夫婦別姓に関する是非が議論されてるんだかされてないんだかみたいな状況ですが
そもそもファミリーネームのない国もあるのです。

これにより一つ特徴的になのが死亡記事です。
今はどうかわかりませんが、私が大学生の頃は新聞に亡くなった方の葬儀情報なんかが載っていたわけです。

「誰々の孫で、誰々の息子で、誰の夫でなんの仕事をしていた、家はこれとこれの間で子どもが3人いる◯◯さんの葬儀がここで行われますよ」

と言ったようなことが書いてあります。笑

個人の特定には姓があった方が便利そうというのはあるようですね。


🇲🇲終わりのはなし


好きなことだけ語る回になりましたが
途中にも述べた通りミャンマーは多民族国家です。

私が在学していた頃に民政への実態上の政権交代があり
そして今軍政がまた実権を握りました。

日本企業を含む外資企業の参入が許容され
発展を遂げてきたミャンマーでしたが
少数民族との紛争や度重なるアウンサンスーチーさんの軟禁は、その間にもありました。

私も今は全くミャンマーに関係のない仕事をしているので語れることは少ないのですが
クーデターで犠牲になった国民の声は、ミャンマーに関心を持ってほしいとのことでした。

クーデターでは妊婦も子供も犠牲になりました。

ミスインターナショナルでミャンマー代表の女性は涙ながらに助けを求めました。

UNには”we are dying☹️“と言う手紙が届きました。

そんな現状も後追いにはなりますが併せて発信していければと思います。


以上です。


※私は中国語もハングルも学習していないのでイメージで語っていますが、違っていたらすみません🙊

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