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ストライカーの嗅覚 (攻撃の目的への意識)

生粋のストライカーは鼻が利く
試合中の“今”を嗅ぎ分けて、1番ゴールの香りが漂う場所に顔を出す。
生粋のストライカーは鼻が利く
ゴールの香りを追って、“ここ”しかない場所にボールをコントロールする。

このストライカーの嗅覚は、

生まれ持ったセンスなのか、培えるものなのか。

今回は、これについて考える。

スキャモンの発達曲線

ちょっと真面目な話。

子どもが成長していく中で、器官や機能はそれぞれ個々に発達していくとされており、運動機能も吸収しやすい時期があり、その時期を曲線で示したものを「スキャモンの発育・発達曲線」と言う。

「運動神経が良い」とか「運動神経が悪い」とか、お父さんやお母さんは自分の子供のことで考える時期があると思うけど、「運動神経」と認識されている機能はスキャモンの発達曲線の神経系に当てはまる。

脳や脊髄、視覚・聴覚などの神経系や感覚器系の成長は、生まれてから早い段階の12歳くらいで大人と変わらないレベルの100%の状態まで達するとされている。この時期はゴールデンエイジ(黄金期)と呼ばれる。

この時期に遊びの中で走ったり、ボールを蹴ったり、ボールをキャッチしたりすることで体を動かす神経が発達していく。

ストライカーの嗅覚も、この時期に発達するのではないだろうか。


だとすると、12歳までにゴールへの意識づけを植え付けるために、
ゴールにフォーカスした攻撃の練習をたくさんやる必要がある。

感覚は練習でしか培われない。

私は、ボールのコントロールに定評がある。
これは小学生の頃、当時所属していた少年団はリフティングが学年×10回できないと進級させてもらえなかった(今考えるとただの脅し)そのため、家では、リフティングを学年×10回できるまで家に入れてもらえなかった。30回の壁が大きく、3年生の頃は泣きながら、ムカついて家の壁にボールを思いっきり蹴って「うるさい」って言われても八つ当たりしながら練習した。4年生には100回なんて余裕だったし、5年生には1000回は余裕でできたから、少年団の6年生まで含むリフティング大会では優勝していた。

この経験が今の私を形成している。
ゴールへの嗅覚を養うためには、ゴールの経験が12歳までにどれだけできるか、である。


守備に上手な子を置くサッカーは古い

昔、少年団の監督をしている人から聞いた話で、
試合で上手な子を後ろに置く
という話を聞いたことがある。

サッカーは相手よりも多く点を奪うことで勝敗が決まる競技であるが、
点を取られなければ負けることはない。

だから、後ろに上手な選手を置いて、後ろを安定させたいのだと思う。
日本のサッカーの指導も、守備を強化するところから始まる風習がある気がする。

でも、小学生のうちは一生懸命に取り組んでいれば、負けても良くない?
負けていいから、いろいろなことに挑戦してほしいし、
それでうまくいかなかったら、練習して、また試合で挑戦して。
その繰り返しで色々な意味で成長していくものだと思う。

サッカーを見ていて一番面白いのは、ゴールシーン。
大体のサッカー少年のサッカーの入り口は
メッシやロナウド、ネイマールのようなフォワード選手に憧れを持つことで、
サッカーを知っていくうちに自分のスタイルと好きなサッカー選手が重なっていく。

たくさんシュート練習して、たくさんシュートシーンを見て、たくさん失敗して、

うまくいってる時と比較して、自分の一番うまくシュートが打てるフォームを身につけて、

っていう

そういう経験が必要。

ゴールへの嗅覚を養うためには、ゴールの経験が12歳までにどれだけできるか、である。

攻撃の目的

ゴールの嗅覚を養うためには、攻撃の目的を意識した練習がやっぱり大事。

だから、ここで目的をおさらい。

サッカーの攻撃の目的は「ゴールを奪う」「ビルドアップ」である。

攻撃している時間はいかなる時も、どこのエリアにいても「ゴールを奪う」ことを常に意識することが大事だ。

前回の記事に態度の話をしたけれど、ゴールを意識した行動は、やがて習慣となる。

習慣って無意識のうちに行われることだから

その人自身の感覚であり、

それが嗅覚というか、五感のうちなのかなって思う。

https://note.com/mike14fc/n/n3ba32ace3fcd

攻撃の目的で、間違えてはいけないことが、
「ビルドアップ」と「ポゼッション」は意味が違う。


「ビルドアップ」は、ゴールへ向かって前進、

「ポゼッション」は、相手にボールを奪われないようにボールを保持すること。

だと解釈している。

スペインがW杯で優勝した頃、ポゼッションサッカーが流行った。
大学の頃も、チームのサッカーコンセプトは「ポゼッションサッカー」だった(4年時)。
でも、ボールを回してても、勝てないからね。
ボールを回してるだけのサッカーなんてつまらないからね。

次回のサッカーのお話は攻撃の優先順位。

ストライカーの嗅覚、

試合中の“今”を嗅ぎ分けて、1番ゴールの香りが漂う場所に顔を出す。

この嗅覚を言葉にすると、「優先順位」を瞬時に判断することであると考える。

「ゴールを奪う」ために周りの状況を観察し、判断、決断そして実行という一連の流れを絶え間なく続ける。
状況を観て判断するための判断材料である優先順位に沿って決断し実行していく。

そんな優先順位の話をおさらいしていきまーす!

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