書けん日記:4 酒と男と男と槍
書けぬ。
今日も書けなかった。机に、パソコンの前に座って悶々としていただけで、一行も書けなかった。書いてはいても、その短文が気に入らず、そのあとの展開が続かず、消して白紙に戻ってしまう。
書けぬ。
――かの小池一夫先生が、往年ツイッターで語っておられた中に、とある作家さんの話があり。その作家さんは、才覚はあるのに集中力にかけているせいで、書き続けられず、すぐに席を離れて出てしまう。タバコを買いに出て、競馬に行って。飲み屋で友人と語り。その間も「書かねば」と思っていても、結局