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書けん日記

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不肖。書けん作家の、日々の苦悶とか無為とか後悔とか失敗とか。ささやかな慰め、喜びなどを不定期と定期更新の間を揺れ動きながら書く日記です。
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2023年10月の記事一覧

書けん日記:10 天より降りきたるもの

週末の足音がする、某日―― T氏「三日坊主が四日目に突入してるようなのだが、それは」 不肖…

菅沼恭司
7か月前
18

書けん日記:9 眠れぬ夜に 2冊め

雨は夜更け過ぎに もっと酷い土砂降りになった。そんな夜。 深夜日付が変わる頃に、来る。予…

菅沼恭司
7か月前
22

書けん日記:8 記憶という名の虚像

或日の午後。いつもの打ち合わせの席で―― 不肖「ああ~いいっすねえ、やっぱり星野之宣先生…

菅沼恭司
8か月前
29

書けん日記:7 着想と情熱 そして計画性の死

某日のテキスト作業の打ち合わせ、提出のさい―― T氏「このパートのテキストは書き終わったみ…

菅沼恭司
8か月前
20

書けん日記:6 饗宴の牛肉

ある秋の日の夜半―― T氏「つづきは?」 不肖「はい? すみませんすみません、先週のテキス…

菅沼恭司
8か月前
14

書けん日記:5 背徳感という名の調味料

書けん。 土日の休日、物書きという名の――書けん物書きという、無職おじさんと限りなく境界…

菅沼恭司
8か月前
15

書けん日記:4 酒と男と男と槍

書けぬ。 今日も書けなかった。机に、パソコンの前に座って悶々としていただけで、一行も書けなかった。書いてはいても、その短文が気に入らず、そのあとの展開が続かず、消して白紙に戻ってしまう。 書けぬ。 ――かの小池一夫先生が、往年ツイッターで語っておられた中に、とある作家さんの話があり。その作家さんは、才覚はあるのに集中力にかけているせいで、書き続けられず、すぐに席を離れて出てしまう。タバコを買いに出て、競馬に行って。飲み屋で友人と語り。その間も「書かねば」と思っていても、結局