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消えたお雛様の行方とその全貌。

先週から今週頭にかけて実家に帰省してきました。

前回帰省した時、私は
『両親の寝室の飾り棚にあったお雛様が忽然と消えてしまっていた……』
というオカルトを体験しました。

そんな話を、髪を切りに行ったときに美容師さんに話すと
「どうします??
 今度帰省した時、棚にお雛様があったら……。
 もう、即座にお水とかお供えして、わーって手ぇ合わせますよね(笑)」
と言われて、二人でゲラゲラ笑い合ったのですが
内心、今回帰省したら
お雛様が何事もなかったみたいに涼しい顔で座っていた……という
第2のオカルトを期待しまして
おそるおそる飾り棚のある寝室を覗きましたら
やっぱり棚の上は、以前お雛様の置かれていたスペースぴったり空いたままで
お雛様はどこにも居ませんでした。
どこへ消えたのでしょうか?

私の父は、若い頃から写真や8ミリを撮るのが好きで
いろいろな出来事や旅行の思い出のたくさん詰まったアルバムが
何冊も残されていて
その上、アルバムに貼られてない写真やネガフィルムもあり
今回はそれらを少し整理してきました。

両親の寝室に一冊の古いアルバムがありました。
開いてみると
まだ赤ちゃんの兄や姉、私が生まれる前に亡くなった祖母など
私の知らない時代の家族の写真がたくさん貼られていて
わぁ、こんな写真、はじめて見るわ……と
私は一枚一枚じっくり眺めつつページをくっていたら
なんと!
あの消えたお雛様の、
姉が「御殿雛だったんよー」と言った、あのお雛様がまるまる写った写真があったのです!


祖母と母と兄・姉、そして御殿雛。


今の実家に建て替える前の古い家の頃です。
この御殿雛の御殿の奥に鎮座しているのが、只今絶賛行方不明中の男雛と女雛です。
母は、両親を早くに亡くしたので
自分でこっそり用意したこのお雛様を「里から贈られてきた」と嘘ついていたらしいです。
カメラ目線のちっちゃな姉が可愛いですね。(畳につけた足!)
4人が見つめる先に、カメラを構えた父がいるかと思うと
なんとも言えない気持ちになります。
ちなみに、この写真が撮られた時、私はまだこの世に存在していません。
お空の上か、別の人で人生を歩んでいる最中かもしれません。

こういう写真がひょっこり出てくるから
実家の片付けは大変だけど、ありがたい役目をしているようにも思います。
しかし。
祖母の背後に写っているお人形さん。
横溝正史の映画に出てきそうです。


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