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【RS日記】「誰も置いていきたくない」が原動力

なぜ今、この仕事をしているのか?

先月から働き方をガラッと変え、自分の会社の仕事に集中しています。それまで3年間はラーニングテクノロジーの会社であるumuのお仕事もさせていただいていてそこに全力投球していましたが、今年3月末に卒業しました。

今私の会社でやっている仕事は、主に中小企業や個人事業主の皆さんにオンライン上のアシスタント(仲間/ 味方/ 右腕etc)を提供することであり、そういうアシスタントの人たちを育てることでもあります。

最先端のテクノロジーに関わる仕事から今の弊社の仕事にシフトしたことは、直感的に「こちらの道で間違いない!」と自信があったものの、なかなかその理由を言語化できずにいました。でもシフトして1ヶ月半経った今、やっと言葉になってきました。今日はなぜ今私がこの仕事をしているのかを書いてみたいと思います。

移動できない状況がもたらした影響と。

2020年新型コロナウイルスの影響で、県や国をまたいでの移動が難しくなりました。普段からリモートワークではありましたが、何かあれば月に1,2度は東京に出張していましたし、必要があれば関西や九州や、海外にも行っていました。それが、2020年の春先からは移動が封じられてしまって、青森から(主に自宅から)動かないワークスタイルになりました。

リモートワークは2015年から私の日常でしたので、元々出社していた全世界のビジネスパーソンに起きたような混乱はなく、もちろんスムーズに業務を行うことができていましたが、この「移動できない」ということが私にもたらした影響はとても大きかったんです。

東京でみんなが感じていること、東京では今何に価値が置かれているのか、何もかもがわかりにくくなってしまいました。これまでだって月にほんの数回の出張でしたが、都会に出て様々なものに触れて、色々な人に会って、青森にはない経験をしていたことが、私自身と都会中心のビジネスを強く繋げてくれていたのだとはっきりわかりました。例えば、東京に行くとよくタクシーを使うのですが、タクシーの広告でumuと同じSaaSビジネスの紹介が出ていると、「この会社、勢いがあるんだな」とわかるのでちょっと調べてみたりとかしてumuの仕事に生かしていたわけですが。青森のタクシーにはそんなかっこいい広告宣伝は出ないです。宣伝といえば、方言全開の運転手さんが、地元の美味しいレストランを教えてくれるぐらい。どちらが良いとかいう話ではなく、「私は今、仲間たちとは違って青森にいるんだ」というのを強く感じるようになりました。みんなが価値を置いているものに、なぜ価値があるのかがわからない、という感覚でした。

これは、コロナ禍で移動が制限されていたから強くなった感覚であるのと同時に、仮に移動が自由にできていたとしても、どこかのタイミングで自分が向き合わなきゃいけない違和感だったと思います。「東京と青森」という場所の違いだけじゃなくて、「都会の最先端のビジネスと自分がエネルギーを注ぎたいことの違い」こそが、私が働き方をシフトした理由だったからです。

最先端と「こぼれ落ちそうな人」を繋ぐ仕事がしたい

「学びで世界を変える」というビジョンを持つ、ラーニングテクノロジーの分野のトップランナーであるumuの仕事というのは、より良い世界にしていくためには大いに価値のある仕事で、そんな素晴らしい仕事に関われていることに誇りを持っていました。

しかし同時に、その最先端のテクノロジーについて来れない人たちの存在が、私の中では無視できませんでした。テクノロジーについて来れないというのは、単に機能がわからないとか使いこなせないいうことじゃなくて、「テクノロジーのある世界の考え方をわかっていない」ということです。umuをはじめとする今どきのテクノロジーというのは、ユーザーフレンドリーにできてますから、ちょっと触ればすぐに使えるようになります。使えるようにならないのは、触ってみようとしないからです。「触ってみよう」というマインドがない人たちがいるんです。それから、なんとか触ってみたときに、イマイチ上手く行かない状況が発生するというのも誰もが経験することと思いますが、そんなときに、「ネットで検索しよう」っていう考え方ができない人たちもいます。そして、ネットで検索してもわからなかったら「詳しい人に聞いてみよう」とか「SNSで助けを求めてみよう」とかそういう解決策が頭に浮かばない人たちがいるのです。

テクノロジーを追求して新しい世界を切り拓いて行く仕事は、大胆に進んでいかなきゃいけません。スピードを落とさないようにするためには、取捨選択の必要があります。

テクノロジーに疎い人の割合が多い青森(例:スマホ所持率がワースト3以内)に住んでいて、テクノロジーの発展とは無縁の生活を送る場合もある「母親」という役割も持っている私は、スピードを上げて新しい世界を作っていくことよりも、その最先端の世界と「こぼれ落ちそうな人たち」をつなぎ、支える仕事にエネルギーを注ぎたいと考えるようになりました。

誰も置いて行きたくない。みんなで行きたい!

今やっている最先端の仕事の成果は、当分私の身近な人たちには届かないだろうな」「このままだと、青森が置いていかれてしまう

最先端のSaaSビジネスに身を置く中で、そう感じることが多くなりました。私は、世界からこぼれ落ちそうな人を支えることにエネルギーを割きたいです。自分が退職や出産などのタイミングで何度か世界からこぼれ落ちかけた経験があるからそう思うのかもしれないし、思えば子どもの頃からいじめられっ子を助けたいと思って行動しがちだったなとも思います。

全力できれいごとですが、全力で「誰も置いて行きたくない」って思います。テクノロジーの発展や、その他様々な状況の変化により世界が良くなっていくなら、全員で幸せになりたいです。そのために自分ができる役割を考えたときに、私がやるべきことは、最先端のテクノロジービジネスに身を置くことではないと思いました。古巣のumuの仲間たちもみんな、世界がより良くなるようにと考えて働いていました。私も志は同じです。今も、大きな視点で見たら、同じ「世界をより良くする仕事」を一緒にやっている感覚です。役割分担してるだけ。役割を全うするために、場所を変えることにしたんです。

これから注力したい「女性・母親」と「地方・青森」

2017年から、「オンライン・ママ大学」というプロジェクトを行っています。このプロジェクトをきちんと大きくしたいという思いが強くて法人化したぐらいなんですが、失敗しすぎてもはや恥ずかしさすらないぐらい失敗を繰り返してまして。笑 ただ、「ママの学ぶ・働く・生きるを繋ぐ」という思いはずっと変わらず、自分でも驚いているのですが、今年に入ってから自然と形になってきました!

ママを中心とした女性たち(実は男性も1割ぐらいいる)に研修やOJTを通してスキルを獲得してもらって、仕事に繋げて収入も得てもらう、という形にごく自然になってきています!オンライン・ママ大学の失敗についてはいつかもっと細かく書きたいと思いますが、受講生が数人なのに講師だけ70人ぐらい集まっちゃったり、Webメディア化して注目を浴びようと思ったけど全然良い記事を集められなかったり、受講生にAmazonギフト券をあげて集客しようとしたのにそれでも受講生が少なかったり・・・まぁ見事に失敗を繰り返してきて、そのうち自分も「オンライン・ママ大学」っていう文字を見ることさえ嫌になっていたりしました。でも思いは変わっていなくて、5年目の今やっと、原型と言えるスキームができてきました。これから「オンライン・ママ大学」という名前にこだわって進めていくかは検討中なのですが、そこで実現したいビジョンはずっと変わりません。「ママの学ぶ・働く・生きるを繋ぐ」何らかの都合で恒常的or一時的に社会からこぼれ落ちそうになっている人たちを支える仕事です。

あとは、青森に貢献する仕事もしていきたいと、やっと本気で思うようになりました。青森に移住して5年目ですが、正直ずっと都会の仕事ばっかりしてきて、仕事で青森に関わるのにどういう一歩から踏み出したらいいのかわからなくて、とりあえず今は周りの経営者の方々とかに聞いてみています。今回、自分がなぜ今の仕事をしているかというのが言語化できたのも、青森(八戸)の経営者の方々の前で講話をする機会をいただいて考えをまとめたからです。素晴らしい経営者の皆さんが、私の経験してきたことに興味を持ってくださったことは大きな励みになりましたし、何年・何十年と地域を支えてきた経営者さんたちにアドバイスをいただきながら、自分が30代でこの地に暮らす者として感じることを大事にしながら、青森にも貢献していきたいと思っています。青森での活動については、最初はもしかしたらビジネスという形じゃないかもと思っているんですが、それでも全然良くて、早く大きく利益を上げるとか革命を起こすとかよりも、少しずつ輪を広げるような形の貢献をしていきたいと思っています。

よし、頑張ろ!

と、色々書きましたけれども、経営者として思いを一番表現できるのは結局、ビジネスの拡大や働いてくれる人たちの幸せやお客様の成功など結果だと思っていますので、これからも精進しまーす!うちの会社と、私を、これからも応援してもらえたら嬉しいです!

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