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#読書記録 2021年1月:ビジネス〜文学〜学術

9冊の本に出会った2021年1月のまとめ。
いちばん心を動かされたのは
『プラハの春』、おすすめです!

・ビジネス書籍1冊
・文学6冊
・学術2冊

▼ビジネス書籍

①『OKR
インターン先の2021年OKRを決めるにあたり、冬休みの課題図書として出された1冊。前半は物語ベース、後半は実用本のようになっていて理解+実践がしやすくなっていた。

「O(目標、Objective)をひとつだけ、その目標を測定するKR(主な結果、Key Results)を3つだけ設定することで、小さな脱線がどれだけ発生しても、大きな目標を実現するために必要なフォーカスを維持できる。」

▼文学

②③『プラハの春 上・下
先輩に勧められて手にとった。プラハ×政治イデオロギー×外交×音楽×恋愛というドンピシャ好みで、のめり込んで一気に読了。
自身も外交官だった春江一也により書かれた、プラハ日本大使館に勤める外交官が主人公の物語。フィクションではあるが、その後プラハの春の歴史について学びなおしたら、重要人物名や歴史は事実に忠実であった。

「人々は政治的気圧配置と風向きの微妙な変化を感じとった。政治の嵐が接近していた。この国の人々の政治的感覚は、知識人と庶民とを問わず鋭敏である。いや、歴史的に蓄積された生活感覚の一部だった。それは政治の変化が個人の生活や生き方について、生死をかけた選択を迫られた数々の経験の中で、何世代にもわたって受け継がれ、磨かれてきた本能的な感覚であった」

④『黄色い目の魚
『一瞬の風になれ』がもっとも有名?な佐藤多佳子さんの作品。いびつだけどまっすぐな青春小説、という感じ。主人公が素敵だった。

⑤『それを愛とは呼ばず
直木賞を『ホテルローヤル』で受賞している桜木紫乃さんによる、静かでいて狂気的なかおりもする1冊だった。じっとりした感じで、すき。

⑥『マジカルグランマ
可愛いおばあちゃんのイラストが印象的な表紙だが、内容は思ったよりもパワフルで、クリティカルで、惹きこまれた。数少ない会ったことのある小説家:柚木麻子さんによる作品。

「世間の求めるこうあるべきおばあちゃんに自分をはめこみ、それでお金を稼ぐことに正子はこれまでなんの疑問も持たなかった。いつも優しくて、会えばお小遣いをたっぷりくれて、それでいて老いの醜さや賢しさを持たないキュートなおばあちゃん。自分のようなレベルの女優にはそれがお似合いだし、みんなを喜ばせているとも思っていた。しかし、ステレオタイプを
なぞることは、声を持たない人々を傷つけたことになるのではないか。おばあちゃんはこういうもの、という押し付けを強化し、そこからこぼれた人々をさらに居づらい立場に追いやってきたのではないか。」

⑦『いるいないみらい
いちばん好きな作家、窪美澄さんの作。20代になったら、妙に彼女の作品の登場人物の悩みが身近に感じられてきて、ちょっと怖くなってきたかも。

「ふいに、三十五という自分の年齢が、ひどくぐらぐらした足場に立っているもののような気がしてくる。ぴんと張ったロープの上。その上でバランスをとっているみたいに。右に転べば、子どもを持つ人生。左に転べば子どものいない人生。今ならどっちにも転べるけれど、女性が子どもを持つ人生を選ぶにははっきりと期限がある。」

▼学術

学術書は卒論テーマ選定のため音楽社会学の大御所ウェーバーとアドルノの本を2冊読んだ。

⑧『音楽社会学
⑨『音楽社会学序説

奮闘記はこちら:

▼おわりに

やはり、小説を読むのがいちばん好きだな〜と感じた1月でした。
2月は二桁目指して読み進めるぞ!

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