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Mika Koyama
2018年12月1日 10:53
" I can't see!"少し弾みのあるわたしの声を覚えている。傘が足元を遮っていたけど、歩けないわけじゃないのに。新しい恋に浮き立つ心。甘える声のカケラ。”あなたはさよならを言うと、一度も振り返らないで行ってしまう”最終電車の改札口で、別れ際にそう言うわたしに、彼はちょっと驚いた顔をした。そして改札を抜けたあと、まるでおどけたショーマンのように両手を広げてくるりと振り