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東京マラソンを遠隔から応援すること

この記事を書いているのは、2024年3月2日。
ニューヨークは、3月最初の土曜日昼下がり。
冷たい雨が降っていて、気温6度より体感気温はずっと低い。
日本はすでに本番当日、あと数時間したらレースがスタートする。

SNSで12年前の投稿が上がってきた。
「3キロ以上走ったことのない40代女性が1ヶ月でフルマラソンを走れるか?」

2012年にはすでに人気で参加が難しくなり始めていたところ、興味本位で応募してしまったら抽選に当たってしまった私の従姉。
もう後には引けないと、冗談みたいな勢いで有言してしまった。
そこから、忙しい仕事の合間を縫って少しずつトレーニングを開始。
それでも1ヶ月で10キロ以上走れるようにはならなかった。

私は心配でとても他人事とは思えず、地球の裏側からエールを送り続けた。
当日、34キロ付近で彼女を見かけたと、姉から写真が送られてきた。
その少し後には、本人から無事ゴール(しかも4時間台!)の報告が届いて涙した。
「有言実行」を身体で実証する大和魂?身内ながら絶賛、すごすぎる。

東京マラソンは、その翌2013年からワールドマラソンメジャーズの仲間入りを果たし、今では世界中からランナーが集約する大きな大会となった。

マラソン大会前日までの3日間は、参加ランナーと同伴家族らに向けてのエキスポが開催されている。
本番を目の前にして、ナーバスになっている参加者らがゼッケンを受け取りに来る。
世界的なマラソンブームと円安、近年のインバウンド増大の影響を受けて、英語対応できるスタッフを増員したいということから、
その人材探しを遠隔から手伝うというのが私の小さなお役目、そして応援。

3日間の大役を終えたメンバーから、次々と報告が届く。
海を超えてやってきた外国人ランナーにとって、憧れの東京で走れることは夢物語である一方で、何か期待が外れた場合にその不満が爆発してしまうことも少なくない。
それは偶然に出くわしてしまった現場の対応であったり、システムの問題であったり、予測不可能なものが多いことも否めない。

折しも、ここニューヨークでは、役所広司氏主演の映画「パーフェクトデイズ」の評判がすごくて、日本のトイレ清掃員の誇り高き仕事ぶり、そして日本の美しさに全市民が惚れ惚れしてるというタイミング。

彼らにとっての東京、そして日本が、一生の思い出に残るような聖地であり続けるように、ただただエールを送っていたい。

そして参加ランナーの皆様、くれぐれも無理し過ぎないように。
すべてのことは「命あればこそ」です。

#東京マラソン

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