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【音楽】吹奏楽コンクールは…?

「金賞。ゴールド!」
『きぃぃやああああああああああああああ!!』


コロナ禍での変化で、今はネットで結果を見るとかなんとか。
もうあの悲鳴のような歓声は二度と聞けないのかな。

こんちは。
今日は”吹奏楽コンクール”についてのお話。

吹奏楽コンクール”ってなんぞや?って方は、
小中高大一般で行われる吹奏楽の甲子園だと思ってください。
全国規模で行われる大会です。

というのも他の投稿者さんのnoteで、
吹奏楽コンクールで嫌な思いをした
みたいな記事を何個か見まして、
今思えば「分からんでもないなぁ」と思ったり。
今日の、日本で言う”吹奏楽”というのは、
この大会、部活動での影響が相当大きいと思います。

「管打楽器とか、音楽やりたかったのにそれのせいで辞めちゃった!」
みたいな人に読んで欲しいなぁと思ったり。

私はクラリネットが好きで、中高と吹奏楽部に入りました。
吹奏楽が好きでクラリネットを始めたわけではないです。
たまたま、”吹奏楽部”というものが世の中に存在していたので、
そこでクラリネットを続けました。

前述しました、”吹奏楽コンクールで嫌な思いをした”というのは、
大体が顧問の指導であったり、集団の圧力であったり、
音楽とは別の話で嫌な思いをしたと思います。

確かに、中学高校での吹奏楽部のあれこれを思い出すと、
なんだかとんでもない世界だったなぁと思います。
(朝練強制参加で、部活を1日でも休めば職員室に呼ばれて説教。んで放課後部活に行けば先輩から無視され、なんか面倒だから辞めると言えば自分の変わりを探してこいとか、合奏中に指揮棒が飛んできたり廊下に放り出されたり、あれ、私が悪かったのか、いやいやそんなわけないやろこわいこわい)

まず私的な結論から言いますと、
吹奏楽コンクールは、
感動する音楽”ではなく”勝つための音楽”です。
そりゃ大会ですから。
なので”勝つため”の努力を強いられます。

もちろん他の部活動でも大会といえば”勝つため”に頑張ります。
野球や陸上競技といったスポーツは、
点数であったり時間で競り合うので、
勝敗がハッキリクッキリ出ます。
が、
文化系は良ければ良いほど厳しい採点が出たりします。
例えば、美術。絵ですね。
私は絵心が全くなく、鳥居も鉄棒も同じ本数の線で書きます。
なので私が風景画を描くと何か、前衛的な、幾何学的な…
しっかりとした風景画なんて私からすれば全部満点で競いようがありません。
全て満点だと大会になりません。比べないと。
そこで出てくるのが”専門家の審査員”です。

この”専門家の審査員”というのは、思いっきり生身の人間です。
その人の好き嫌いもしっかり審査に反映されます。
仲が良い顧問だから高評価。
なんか気に食わないから低評価。
”公平に見ないといけない”と言われてしまうほど、
そもそも曖昧なものです。
「それは審査とは言えない!」という話はしません。
これは文化や芸術系の世界では当然なんです。

話は戻しまして、吹奏楽コンクールももちろん審査がこれです。
例年金賞を取る団体には”強そうな雰囲気”で見ますし、
例年銅賞を取る団体は”どうなんだろうなぁ”という先入観やらも、
もちろんあります。
そんなもんです。
(もし吹奏楽の審査員をされている方、不快に思いましたらすみません。
ただ、スポーツよりも採点がはっきりしていないことを説明しています。)

で、”吹奏楽コンクールで嫌な思いをした”に繋げます。
そもそも、こんな曖昧な審査に勝利するには、
理不尽なことがあって当たり前なんです
教科書の10Pから20Pを暗記すれば良い、って話ではないんです。
しかしこの理不尽。これを説得できるのかが芸の一つです。

正解”を理解している顧問に出会った人は吹奏楽部は良い勉強になったと思います。
が、”正解”を理解していないか、勘違いしている顧問に運悪く出会ってしまうと…

彼らは”不正解”から答えを作ろうとします。

「ピッチが揃っていない!」
「楽譜通りに吹いていない!」
「縦が揃っていない!!」
「練習不足だ!!!」

あ、”正解”を知っている人もある程度は使いますよこの文言は。
教育現場ということもあって生徒を試すこともすると思います。

何が問題かって、
””正解”を知らない人は”正解”を知っている人のフリをします”
ようは真似ですね。

分かり易いように
楽譜通りに吹いていない!」を例にします。

正解”を知っている顧問は、
”楽譜通り”、という解釈を教えます。
クレシェンドが書いてあるからここからは何か場面が変わるよ。
ピアニッシモだけど嘆きかな?悲しみ?それとも復帰?
ここのトロンボーンの裏メロは、
”賑やかな繁華街の空に上がる風船”だと思って!等々。

音楽をより楽しむための理解力の向上教育ですね。
作曲者の意図や曲の様式感を共有します。
私はありがたいことに中高とも厳しくもまともな顧問でした。


さて、”不正解”から答えを出す顧問はどうなるでしょうか。
まず”正解”顧問の受け売りで「楽譜通りに吹いていない!」と怒ります。

クレッシェンドなのになんで大きく吹かないの?
ピアニッシモなのに音デカすぎるやろ。
トロンボーンの裏メロ聞こえんわ。楽譜にフォルテって書いてるのに。


こんなもんが続けば練習嫌いになっても仕方ないかと。
音楽の良さどころか嫌いになるわ。
「あぁ、私には音楽向いてなかったんだ」ってなっちゃう。
で、こんなところに「先生の言うこと聞かないとダメでしょ!!」みたいな
先輩が出てきたら、トドメよ。

まぁ、あくまで例え話です。ほんの一部の。
もちろん厳しい指導ありきで金賞を取ります。
なんせコンクールなので。大会は仕方ない。

ただもし、そういうタイミングで楽器を辞めちゃった人で、
「楽器やりたかったなぁ」って気持ちが少しはあって、
ぼろぼろでも家に楽器があるんであれば、
試しに部活動やコンクールなんて全部忘れて、
5分でも10分でも音を出して欲しいなぁと思います。
その時間の価値はプライスレスだと思うんです。
「うまくないから…」とか「どうせやっても…」って思うんじゃなくて、
吹奏楽は音楽の全てではないです。
音楽というジャンルのごくごく一部に吹奏楽があるだけで、
人が楽器を吹く以上、とりあえず音楽なんです。
誰にも束縛されずに自由に自分のペースで音楽を趣味にできるって、
本当に素敵な時間だと思うんです。

私はクラリネットを専門に勉強してきた今はただの中年工場作業員ですが、
専門でもあるので人前で吹くときはそんなヌルいこと言えないです。
ただ、もし部活とかコンクールとかそんなタイミングで嫌になってしまった人。
部活動や一般団体での吹奏楽なんて別物ですよ。
と言いたい。音楽はとにかく素敵な魔法なので。
”生活の一部に音楽”って素敵じゃないですか。

ただ!!!!「合奏したい!」と思って吹奏楽団に入るときは、
気をつけてください。
日本では吹奏楽界は上記で書いたような世界が多いです。
良い先生だよ!と友人のお墨付きがあるとき以外は、
辞めておきましょう。
「私はやっぱり楽器だめか…」って思ってしまわれると、
もったいない。

楽器があれば音楽できます。
騒音問題さえなければ一人で演奏していても誰も気にしません。
好きな音楽を好きな時に。

それではまた👋



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