海外で生活できないかな。インドのアシュラムか語学留学か？

精神のバランスが回復してくると同時にそとに出てみようという元気がでてきた。現実逃避から始まった英語の勉強が生きがいみたいな毎日。そうだ、英語学校に行ってみよう。家と会社と英語を繰り返すルーティンに英語学校が加わることになった。会社から徒歩で通えるところにある授業形式の英語学校だ。

学校には大学院に入りなおすために英語をブラッシュアップする人や留学準備の人などが真剣に英語を勉強していた。夜間のクラスだったのでほぼ全員がフルタイムで働く社会人だった。

自分のことを全然知らないひとたちに囲まれているのはものすごく心地よかった。私が誰でどういう人間で離婚したてで思いっきりもろい状況にあること誰も知らない。

なんて気持ちいいんだろう。違う人間になった気分だった。

英語学校に通うようになって精神回復のスピードが加速していった。違う環境にいるのって気持ちいい。いっそのこと環境を全部かえちゃったらもっと元気になるんじゃないかな。どこか全然知らない土地に行って人生リセットするのはどうだろう。

海外で生活することはできないかな。

英語学校に通うようになって、そんなことがひらりと頭によぎりはじめた。別居から４ヶ月くらいたったころだ。

せっかく英語を集中して勉強し始めたんだから、会話の力をつけるために語学留学はどうだろうか。

資料をとりよせたり留学ガイド本を読んだりして情報を集め始めた。ネットがなかったのですべて紙と人間ベースの情報だった。留学相談センターみたいなところにいって思いっきりへこまされたのを覚えている。

留学にかかる費用や書類の準備。高校時代の内申書みたいのもいるみたいだ。ぜんぜん勉強しなかったら内申書の内容は最低。申し込みから実際の留学まで１年近くかかる場合もある。

とても今の自分には無理。お金もスキルも全然足りてない。留学センターのセミナーに来ているのは大学生とか若そうな人ばかり。３０歳超えて語学留学なんてありえないかんじ。

しかも１年なんて待てない。だって今すぐリセットしなくちゃ前に進めないから。

どうしたらいいんだろう。

ワーキングホリデーは年齢制限で無理。（当時ワーホリは２９歳まで）アメリカかカナダかイギリスに語学留学はできないだろうか。

インドへ行くのも考えた。友達がインドのアシュラムに何度も行っていた。半年くらい滞在してお金がなくなると帰国。働いてまたインドに戻っていく生活だった。宗教団体だけどどちらかというとヨガとか瞑想をするのが主流で宗教に加わるというかんじではなかった。全世界からたくさんの参加者が来ているらしく、アシュラムで共同生活をするスタイルだ。ヨガや瞑想で元気になれるかもしれない。おまけに生活費を考えるとインドに行くのはよい選択な気がした。昔から一度は行ってみたいところでもあった。

でもインドへ行った後はどうしよう。キャリアは？仕事は？インドにはまって友達みたいに行ったりきたりの生活を続けてしまうかも。

プランを決めて進むタイプのわたしには、いきあたりばったりてきな放浪生活はむいてなかった。インドへ行くのはとても魅力的だった。全く知らない未知の世界で瞑想生活。世界中の人たちと生活するなんて別の星へいくような気分だ。

でも海外で生活するならキャリアにプラスできる経験にしたい。インドへ行くことが仕事につながるとはどうしても思えなかった。やはり語学留学がいちばん現実的な選択だろう。インドへ行くことは最後までオプションとして残ったけれど。

こうして語学留学を実現させるために奔走することになった。