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ミュージカル『ナイツ・テイル』初謁見してきた

もはや庭かと思うほどに、ひと昔前にはかなり帝劇に出没していたわたくし……(レミとかTDVとか)
でもほらジャニーズさんのはね、チケット取れないでしょうよ……とハナから諦めて、チケ取りにすら参戦したことがなかったのですが。
折も折、幸か不幸か、チケットがとっても取りやすい昨今。
もしや……??と試してみたところ、よもやよもや!取れたよ!!
というわけで、W王子、初謁見とあいなりました。(芳雄王子には何度も謁見済み)(無論客席から)

結論:とっっってもよい作品だった……ごちそうさまでした……!(よいお食事をいただいた時の満足感)

・曲と演出が好きすぎた(演出はジョン・ケアード氏)
・ダンサーさんたちがすごかった
・上白石萌音さん推せる
というのが個人の感想ハイライトです。

東京公演残り少ないですが、当日券あるかもです。
https://www.tohostage.com/kt2021/
(東京のあとは博多座でやるよ)


さてここからはつらつら参ります。もうバレてると思いますが、わたくしに論評など期待してはいけない。
ただ「好きぃ…!!」って言ってるだけのオタクです。
「好き」は世界を救う!をモットーに生きています。押忍。


開演前からのオーバーチュア

まず少しびっくりしたのは開演前。
1ベル前なのに、ロビーに人がいないぞ……?
今回は通路側の席だったので、1ベル(開演5分前のベル)が鳴ってからゆっくり席に着こうと思っていたのですが……みなさんお行儀がよくていらっしゃる……??
などと思いながら座席につくと、シーシアス役・岸祐二さんの開演前アナウンスが入り、開演時刻の2~3分前からオーバーチュアが始まりました。なおこの時は客席の電気はまだついたまま。
あっ、なるほど、これはいいなぁ……係員さんが「早よ席について~」って言わなくていいしな……(嘘ですちゃんと丁寧におっしゃってます)
オーバーチュアがあると、古き良き感が出ていいですよね……
そして開演時刻になると徐々に客電が落ちていくのがまたいい……舞台の世界にスムーズイン!

盆がある!!

そしてなんと、舞台に盆があった!!!
レミゼの盆(回り舞台)が好きだったのです。2005年観劇デビュー組ゆえ、盆に対する愛が深すぎる。セットは多く使わず、代わりに物言わぬ盆に語らせる。もはや盆はキャストのひとりです。そう、キャストなんです!!!(重い愛)
そういえば盆があったころのレミゼの演出にジョン・ケアード氏入ってましたね……

いかしいまはもう亡き盆……まさかこんなところで会えるとは~~久しぶり~!!元気にしてた!?!?
しかもなんだか光ってるじゃない!!キラキラの装飾付き!!!よかったねぇ、きれいにかっこよくしてもらえてねぇ……などとハンカチで心の涙をぬぐうなどしておりました。

まぁ盆の本領発揮は場面転換だったり、距離の移動を演出することだったりするのですが、牢番の娘(上白石萌音さん)が森の中でパラモン(井上芳雄さん)を探すシーンでの使われ方が、とても印象的でしたね……いやあ、晴れ舞台よ……(涙をぬぐう)

ダンサーさんがみんなすごい

わたしダンス詳しくないので「すごい」としか言えなくてほんとすみません。振り付けがなんかあんまり日本ぽくない感じだったのも好きでした。
冒頭がダンスシーンなんですよね(withキラキラの盆)
いやもう見惚れてしまって、あっち見てもこっち見ても!
ダンサーさんを追っかけていて、おかげで主役王子二人の登場シーンを見逃しました。
拍手が起こったのでハッとセンター見たらすでにいた@盆の中央
どこから出てきたの……ッ
(主役初登場時に拍手が起こるのは宝塚がそうなのですが、王子もそうなのか……)

あと「鹿」をダンサーさんがやっていて。これがほんとすごい!!
まさに鹿だった……!!
特に牡鹿(松野乃知さん)が素晴らしかったです!←ちゃんと牡鹿役がポスターに載ってたのでお名前わかった
雌鹿さんたちもとてもよかった……!!

光一王子のダンスも、さすがofさすがでした!(シーンとしても、初見でつるつるっと踊れてしまうという役)

曲がポップで好き!!

オーバーチュアの時点で「これは好きな感じがするぞ……」と思っていたのですが、全般ポップ仕立てでかなり好きでした~!!
ドラムとか入ってたもんね。
そのミュージカルが好きになるかどうかは、まず曲の好みです、わたしの場合。

作曲家ポール・ゴードン氏によるオリジナルデモ。ポップでしょ?

ジェーン・エアもポール・ゴードン氏だったみたいなんだけど、こんなポップだった記憶はないな(笑)

和楽器入ってた!

そしてなんと和楽器が取り入れられていた!
太鼓と尺八と三味線とたぶん篠笛。(違ってたらすみません)
和楽器使うとテイル感出て、最高か!!と思った。
和楽器ってつまり、昔の楽器だもんなぁ。
尺八、7本くらいあった。場面によって使い分けてるんだろうなぁ。

テイル感

なんで尺八の数を数えられたかって、和楽器奏者のみなさんが、舞台面にいたからです。
中央を取り囲むようにセットが組まれていて、メインで出ていない人も、そこで物語の成り行きを見守っていたのですが、そこにいたのですね。
この、「出てない役者」が、舞台面にはずっと出ている、という演出が、個人的には好きでして。
テイル感あっていいよね~~~(「物語」っぽい)

そのためか、周囲のセットは固定となっており、大がかりなセット転換とかなかったんですよね。セットはシンプルな方が個人的に好き……。

あと島田歌穂さんのセリフの言い方が、めっちゃテイル感……物語を底からぐっと支えてくれました。歌穂さんは舞台に存在してくださっているだけでもはや宝……。

ジョン・ケアード好き

というわけで
・派手じゃないセット+盆
・ダンサーさんすごい
・和楽器
・物語を見ているキャスト
どこを取っても好きだったので、ジョン・ケアード氏への信頼が増す結果となったのでありました。
そうねそうね、十二夜もジェーン・エアもベガーズ・オペラもよかったよね……ていうかそもそも盆レミゼを愛してるもんね……(言い方)

踊れる歌姫

わたしテレビ見ないし、映画もあんまり見ないので、上白石萌音さんがどんな役者さんか知らなかったんですね。舞台で観るのも初めて。
なのですが、歌い出した瞬間、びっくり。
「日本語」がめちゃくちゃ伝わってくる。

日本語の発音が明瞭、というのもあると思うのですが、言葉への意味の乗せ方というか……乗せ方じゃないな、上に乗ってる感じじゃない。含まれているモノが、芳醇。

どなたか「情報量が多い」って評してる方がいましたね。
かといって、過剰ではない。密度はあるんだけど、みっちみちで不快になるほどじゃない。
セリフに近いのかもしれない。これはミュージカルの歌。

あと、ダンスシーンがあったのですが。いきなり踊らないといけなくなり、パートナーの振り付けを真似しながら踊るというシーンです。
知らない振り付けを踊るため、テンポは遅らせながらも、ダンスとしては成立するバランス。それがだんだんとトランス状態に入っていく……ところでわたしなぜか泣いてました。好き……。

東宝ミュージカルのプリンシパルの女性の役って、ダンスシーンってあんまりないので、新鮮……(宝塚出身の方は、もちろん歌って踊れますけれどもね)

まだ若い役者さんなので、これからもミュージカルやっていってほしいなぁ~。とミュージカルオタクは思いました。

ほかにも好きなキャストさんいるのですが、挙げるとキリがないのでごめんあそばせ……。

セリフとストーリー

ここまで来てお気づきだろうか、わたしがまったくストーリーに触れていないことを。オタクモードで出力するとストーリーは脇に追いやられてしまう仕組みになっているわたくしです。
えっと、、みんな幸せになってよかったな!!

シェイクスピアが下敷きになっているこの作品、脚本つくるの大変だったろうなぁと思うのですよ。重めなセリフに、脚韻の嵐。全部が聞き取れたわけではないのですが、聴いていて心地が良かったです。


以上が感想です!長いな!3000文字超!でも通常営業です!!

上白石萌音さん、千と千尋の神隠し、ぴったりだなぁ……。ジョン・ケアード演出だし、チケ取りに力を入れる方向で。もともと行くつもりでしたけれどもね。そしてWキャストどっちも観るつもりでしたが。だってあのキャストみんな楽しみすぎるじゃあああん!!

▼舞台 千と千尋の神隠し
https://www.tohostage.com/spirited_away/


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