バースディ・ガール
本をあまり読まない人でも「村上春樹」という名前を聞けば
「有名な小説家でしょ」くらいの反応は返ってくる。
わたしは活字が好きで月に2~3度市立図書館に通うけど
自分が興味が湧かない分野に関してはめちゃくちゃ疎い方。
村上春樹って聞いて、思い浮かぶのは
やたら分厚くて白いIQなんたらっていう本。
しかも読んだ事がない。
あらすじとかも知らない。
でも、有名なのは知ってる!
一時期みんなそれが読みたくて
本屋さんに行っても手に入らなかったレベルだったよね。
なんとなく図書館に行って
読みたいものを、雰囲気で借りてくるんだけど
その時にたまたま村上春樹の本を見つけて
あ、あの有名な人じゃん
って気持ちで表紙のインパクトだけで借りてきた。
表現の仕方が独特だなぁっていうのがなんとなくの感想。
「イエスでもありノォね」の
NOを「ノォ」って書く感じとか
なんで「ノー」じゃないんだろう、とか
バースデーじゃなくてバースディなんだろうとか
そういうの気になっちゃうタイプ。笑
まぁ、それは置いておいて
20歳の誕生日の話…
覚えてるんだよなぁ、わたしの場合は鮮明に。笑
当時同じバイト先のものすごく優しい
男の子と付き合っていて
ひとつ年上だったけど
優しいだけで本当に頼り甲斐がなくて
夜職をしていたこともあって
好きっていう気持ちはあったけど
正直ちょっと飽きていた部分があったんだよね。
仕事柄不定期な休みだったけど
彼なりに20歳の誕生日にはなにかしら
サプライズをしてくれるかもしれないと期待して
敢えて、自分の誕生日にシフトを入れずにいたのに
当日、なにもなくて(むしろ連絡もなくて)
飽きていた事もあってわたし大激怒。笑
彼を問い詰めたら
仕事だと思って、連絡するのを控えていたとのこと。
激萎えしてもういいよと一方的に連絡を絶ったら
連絡なしに、駅から家まで歩いてプレゼントを渡しにきた。
田舎な事もあって徒歩だと、駅から家まで40分はかかる距離。
普通だったら謝罪の意味もあるのかと
彼を許す気持ちになるのかなって思うんだけど
わたしの場合は、
いや会いたくなかったわ
って気持ちが勝ってしまって
徒歩できた彼をそのまま追い返すわけにも行かず
その日は家に泊めたけど
ここで彼と別れる決意が固まってしまった。
それがわたしの20歳の誕生日の思い出。
その後、数週間付き合っていたけど
その時の気持ちが根深くて、好きな気持ちが
完全に無くなっちゃったんだよね。
この本で、誕生日は誰にでも年に1回訪れる
公平で特別な日だって書いてあるし
その考え方はとても素敵なことだと思うけど
当時のわたしは誕生日に特別な思いを寄せすぎてて
わたしを特別扱いしてくれるはずの人が
わたしの特別な日に、特別なことをしてくれなかった事で
忘れられない思い出になってしまったの悲しすぎる。
それから少し大人になって
日常の中のちょっと特別な日程度に
思えるようになったから
不意に「おめでとう」って言ってもらえると
それだけで嬉しくてたまらないし
この感覚で毎年誕生日を過ごしていきたい。
ちなみに毎年誕生日にする願い事は
とりあえず健康でいたい、と痩せたい、です。
痩せたいと願い始めてから
徐々に太り始めているのには
今の所目を瞑って生きてきてる。
そろそろ叶えてほしい。