見出し画像

【僕が昔働いてた仕事】


僕が前に働いていた会社はスーツをキチッと着るタイプの体育会系イケイケベンチャーだった。

テレアポの営業に配属され、事業内容としてはwebサイトの制作と管理運用を月額で代行する事業だったんだけど、社内環境は上下関係のキチっとしたいわゆる体育会系だった。
怒号の飛び交うオフィスの片隅で毎日ビクビクしながら椅子に座って電話をかけていたのを今もたまに思い出す。

"営業成績が悪ければ人の扱いを受けない"

の究極をいくような会社で、入社してから全社員が社長との個人面談で必ず

『お前が今までやって来たことは全て失敗だ!』
『お前の人生は負け犬の人生だ!』
『お前を変えられるのはこの会社だけだ!』
『今変えなきゃお前はこのまま一生負け犬のままだ!』

と、言われていた。

今思えば奇妙だと感じる変な社内規則も山程あったんだけど、社会人経験もほとんど無い僕は

『社会人ってこんなにしんどいのか』

と愕然としていた。
奇妙な社内規則は、ザッとこんな感じ
※以下で言う上司とは個人ではなく不特定多数を指す

------------------------------------
【奇妙な社内規則】
・上司より先に帰ってはならない

・上司の後ろを横切ってはならない
→横切ると、『誰の後ろを横切っている』と怒られる

・お弁当の持参は禁止
→そんなことで節約してたら大きな夢を叶えられないとか(初任給手取り16万前後)

・朝一番の挨拶は大声で叫ぶ
→上司の機嫌で声が小さいと判断されるとオフィスに入るとこからやり直し

・土日祝はほとんどが無給出社

・残業代無し
→1日の平均残業時間3〜4時間

------------------------------------

少なくとも僕には合いそうもないこの会社に就職を志願してしまったのは、ホームページや求人サイトのデザインや文言がとても華やかで、働きたくなるような訴求が上手だからであった。

例 )
『働きやすい環境で、自分のやりたい事を率先してやることが出来ます!』
『オンオフのメリハリをハッキリつけて、貴方のライフスタイルを尊重します!』 など

また、求人に載せられていた労働条件が良かったからというのも大きかった。

--------------------------------
【求人に掲載されていた労働条件】
・完全週休二日制(土日祝休)
→週休はほぼ1日、祝日は社内の半数が出勤
→休むと『俺が出たのになぜ休んだの?俺より偉いの?』と上司に詰められる

・ボーナスあり
→全社員100名程度から成績全国上位3名のみなので97名は無し

・フレックスタイム
→上司より早く出社しなくてはならないので朝8:30出社、上司より早く帰ってはならないので22:00〜23:00退社

・残業代支給
→残業代基本無し、無給の休日出勤多数あり

・1日の休憩時間は2時間
→休憩は取れて30分
→上司に休憩が無い時は部下も休憩をとってはいけない

--------------------------------

僕はあっという間に心をポッキリとやられ、ものの1ヶ月で退社した。
聞けば4月に採用した11人の新卒者が、僕の入社時(その年の8月)には全員辞めていたらしい。
あんなに怒鳴っていた上司ですら僕の退社後1ヶ月後には退社したそうな。

その後僕は某有名外資系メーカーに就職し、あまりの待遇の違いに衝撃を受ける。
(ホワイトもホワイトのぐうホワイトだった & お給料も良く、怒号とは無縁で各々の個性を尊重する社風だった)

何が言いたいかというと、
『今働いている会社は、果たして本当にあなたにフィットしていますか?』
ということ。

ブラックだホワイトだと世間では騒がれているけれど、ブラック企業でもイキイキと働いている人もどうやら存在するらしい。
でもそれは"その人にとって"フィットしているからに過ぎない。

今の職場で貴方が 
"つかえない奴"
の烙印を押されていたとしても、深く気に留めることでも無ければ、ましてや落ち込んで自己嫌悪に陥る必要なんかないのだ。

"貴方が貴方らしく働けること"

を尊重してくれる"貴方にとって"素敵だ!と思える会社を探すことを、諦めないでほしい。

僕には拡散力もなければ華やかな経歴も無いので、一体どれくらいの

"仕事に頭を抱える憂鬱な労働者"

の耳にこの言葉が入るかは分からないけど、自己嫌悪に囚われてしまっていたり、死んでしまいたいと思うほど悩める誰かに少しでも届けばいいと思っています。

最後まで駄文にお付き合い頂き、ありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?