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お雑煮で出身地がわかるってホント?

京都の一角、元豆腐屋を改装し、和文化継承の地として、和菓子屋開店という”夢”を追っている最中、今日も大納言小豆自家製あんを使って、試作中です。今日は、テイクアウトもできる”ぜんざい”を試作しました。

私の実家は、和菓子屋でした。おばあちゃんが営んでいたその和菓子屋は、十数年前に、”命”とも言える井戸水が枯渇したために、廃業しました。今は亡きおばあちゃんの”伝説のよもぎ団子”を復活させ、日本の伝統文化を後世に残したいと奮闘しています。

サムネに掲載した今日試作した”ぜんざい”ですが、実は、鳥取県など山陰地方では、”お雑煮”だそうです。

一般的に餅の入った汁物が雑煮と呼ばれ、主に正月などハレの日に食べられますが、よく知られているものだけでも、その種類は100を超えるほど多様。作り方や具材の違いなど、細かな特徴にまで着目すると、さらに種類は増え、集落の数だけ雑煮の種類があるといわれているそうです。

調べてみるとほんとうに様々な地域の特色があり、思わず”へ~”と言ってしまいました。

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※農林水産省HP参照

必ずその土地の特産品を使うとも限らず、縁起掛けやダジャレで具材が使われていたり、あえて手に入りにくい具材をもてなしの意味で選んで使ったりすることもあるそうです。

1,北海道

砂糖入りで甘めのすまし汁鶏ガラだし雑煮

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札幌では主に鶏がらベースで、焼いた角餅が入っています。具材は鶏もも肉、大根、にんじん、ごぼうの千切りなど。砂糖が入っていて少し甘いのが特徴。

2,岩手県 餅をくるみだれにつける宮古くるみ雑煮

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煮干しだしの汁に焼いた角餅を入れた雑煮。具だくさんで、鶏もも肉、高野豆腐、大根、にんじん、ごぼう、いくらなどを使用。岩手県の宮古地域では、雑煮の餅を取り出して、甘いくるみだれにつけて食べる習慣もあるそうです。

3,東京 コクのあるすまし汁 東京江戸雑煮

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かつおと昆布のだし汁に、焼いた角餅が入っています。具材は鶏もも肉、しいたけ、小松菜、にんじん、三つ葉など。醤油、みりんをしっかり効かせるのが特徴。

4、愛知県 角餅と餅菜だけのシンプル雑煮名古屋雑煮

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餅は焼かずに、かつおだしで煮て柔らかくします。戦国時代の激戦地であったことから、白い餅を焼くことが「城が焼ける」ことにつながり、縁起が悪いとされたため。具材は餅菜(小松菜の仲間)。醤油、塩で味を調えて、かつお節をのせるだけのシンプルなもの。

5,京都 具材はすべて丸く切る 白味噌雑煮

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かつおと昆布だしを使った白味噌仕立て。焼かずに煮た丸餅が入っています。具材は里芋、金時にんじん、大根など。これらはすべて丸く切り、「家庭円満」「物事を丸く収める」といった願いをかけているんだとか。

6、香川県 甘いあん餅が汁と相性抜群 白味噌あん餅雑煮

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いりこのだし汁であん餅を煮て、白味噌で仕立てたもの。具材は里芋、金時にんじん、大根など。あん餅から小豆あんが溶け出して、独特のおいしさに。かつての高松藩の特産品で管理が厳しかった砂糖の「和三盆」を、庶民が役人にばれないようにあんこに練り込み、餅の中に隠して食べたのが由来だそう。

あんこ餅と白味噌とは・・。

7、福岡県 大きなブリが入っている 博多のブリ雑煮

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別の鍋で煮た丸餅を、あご(干しトビウオ)のだし汁に入れたもの。具材はブリ、焼き豆腐、かつお菜(高菜の一種)、干ししいたけ、かまぼこなど。かつお菜は主に福岡県内で冬場に店頭に並ぶ、ほぼ雑煮専用の青菜。志賀島では、ブリの代わりにサワラを使います。

お魚とお餅・・。

ちなみに、私は愛媛県で育ちましたが、私の地域では、いりこ出汁でとった澄まし汁に、白菜と丸餅というシンプルなお雑煮でした。もちろんお餅は、ウチの店で作ったお餅。お隣の香川県では、あん餅を白味噌に入れたお雑煮とは、今日の今日まで知りませんでした!

その地域の特色や、継承されてきたものがあるんですね。出汁の違いや、餅の形、甘いか甘くないか・・など、本当に地域色さまざまな”お雑煮”。

これも 日本の伝統文化ですね。

とても面白いです。いつか全都道府県お雑煮制覇してみたいな。

みなさんの地域はどんな”お雑煮”食べますか?

ここの地域ではこんなの食べてるよ!というのがあれば、ぜひコメント欄にコメントお待ちしています(^^)


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