ウェブ解析士会議2019に行ってきたまとめ①

ウェブ解析士のはじっこにいる海彩(みいろ)です。
2018年にウェブ解析士を取得してからこういったイベントには参加したことがなかったのですが、初めて参加してきました。
自分の記録のためにも、内容をまとめてみます。

個人的所感

まず、始めに私が個人的に思ったことをまとめます。
正直あまり期待していなかったけれど、いい意味で期待を裏切られるほど勉強になりました。

■実行できるシンプルな学びがたくさん
今までのセミナーに参加すると、「理想はそうだよね」と思うことがあって、遠い話をしていることが多いなと思っていました。
しかしこのセミナーでは「今から自分でできること」と行動に移すことのできる学びがたくさんあるように思えました。

■一流のプレゼンテーション
13時〜19時までのセミナーで、登壇者は8人にも及ぶとなると、面白くない話があったり、わかりづらい話があったりするものだと思っていました。
ごめんなさい。
登壇者のみなさまはよいプレゼンテーションのお手本だったので、内容だけでなく、講演を聞いているだけで、とてもとても勉強になりました。

では、ここからそれぞれの講演の内容をまとめていきます。

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購買心理を活用し、もっと「売れる」見せ方に〜数字を上げる文章とデザインのコツ(谷本理恵子さん)

★男女の購買心理の違いを理解することで「売れる」見せ方に

男女では、行動を起こすモチベーションや、意思決定のプロセス、意思決定に必要な情報、情報収集の仕方が異なります。そのため、ターゲットが女性なのに男性向けの訴求方法をしていては全く女性にメッセージが刺さらないので売れません。
*男性は、女性はという言い方をしていますが、必ずしも全員に当てはまるわけではないので、一般的な男性、一般的な女性の傾向としての話であることにご注意ください。

■感情が動くスイッチの違い
「女性のリアルは理想の世界にある」
女性にとってのリアルは今ここではないのです。今は仮の姿で、「本来の姿を取り戻す」ということに対して感情が動きます。
例えば、実際にあるコピーの例としては、「美しさを取り戻す」「運命を、変える」などがあります。
求めているのは、「一瞬で元の姿に戻れる魔法」です。

対して男性はのリアルは今ここです。自分で着実に目の前の階段を登っていくことに対して感情が動きます。対比するのであれば、「変身ベルト」です。

■意思の決定に必要な情報
「女性は試してから決めたい」

男性は数値・成分などの客観的情報で判断をして、納得をして購入しますが、女性にはそんな数字の根拠や論理は必要ないのです。
訴求としては、「疑似体験」できるような訴求がよいです。その商品を使用している場面が想像できるコメントや写真、作り手の思い、実際の使用者のコメントなど、直感てきに「よさそう!」とイメージできるものがよいでしょう。

男性女性の両方に向けたLPを作るのであれば、イメージ写真や絵の間に細かな文章で説明を入れると、ハイブリッド型LPとなります。

■求めているものが異なる
「男性はモテたい、女性は自分らしくいたい」
男性はモテたいなどの客観的評価を求めることが多いそうです。
一方で女性に向けて「モテる」と訴求しても、ピンとこないようです。
女性は、自己満足に近いものがあり、「自分らしくあること」や「〇〇をしている私ステキ!」と思えるような訴求が刺さるのです。

■(参考)商品のおすすめポイントのみつけかた
商品をアピールするときにおすすめとする点をどうやって見つけるのか。
それは、お客さまの声の中から大絶賛いただいている方のコメントを集めて、グルーピングすることです。
実際のお客さまが言っていることが売れている理由なのです。
自分で考えるのではなくて、実際の声を聞くことが大事ですね。

■著書
本を出されているので、くわしく知りたい方はこちらを読むとよいでしょう。
(私もさっそく、帰りに「プリンセス・マーケティング」を買いました)

・『ネットで「女性」に売る・数字を上げる文章とデザインの基本原則』
・『女性に「即決」される文章の作り方』
・『プリンセス・マーケティング〜「女性」の購買意欲をかき立てる7つの原則』


■個人的感想
個人的には数字的根拠も欲しいなとは思いつつ、口コミNo1と出ていると買ってしまっていることがありますね。(単純)
客観的評価ではない、自分の自分への評価を高めたいと思っているのって、女性の社会進出が進んできた世の中の変化とつながっているのかもなぁと思いました。

<実践ポイント>
・ターゲットが女性の商品のLPでの訴求を見直す
└キーワードは「本来の姿に戻る」「商品の疑似体験」「自分らしく」
・お客さまの声を集めて売れているポイントを正しく理解する

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ウェブ担当者のためのサイト集客マップ(平岡謙一さん)

★施策の全体像をシンプルな集客マップにまとめて関係者全員に共有する

伝えたいことはシンプルです。施策の全体像をまとめて、関係者に共有することです。
それぞれの施策が何を目的にして行われているのかが明確に共有されることで「SNSの効果があるの?」「CPAが高いキーワードの広告出稿はやめよう」という疑問が解決されます。

■集客マップの作り方
「知らない人への認知促進」⇒「知っている人への連想強化」⇒「ファン層への関係強化
この3つのユーザー層にわけ、それぞれに対して、入り口(=アプローチ方法)出口(=達成してほしいゴール)を設定します。

このセッション時には実際に担当された集客マップを使用して具体的にお話をしていただけました。

例えば、認知促進の活動としては、入り口としてインスタグラムで関連ハッシュタグで投稿を行う、リスティング広告・バナー広告で関連キーワードから誘導を作ります。ここで誘導するのはいきなりECサイトに流すのではなくて、ブランドサイトへ流入させます。出口の目標としては、ブランドサイトの流入数、いいね数・フォロー数、ブランド名での指名検索数を起きます。

■個人的感想
とてもシンプルで「どうしてやっていないんだろう」と思えるくらい聞いてみると当たり前のことのように思えました。
「当たり前だけどできていない」ことをちゃんとやるからこそ確実な成果につながるのだなと思いました。
私も自社の集客マップを作るところから始めないといけないです。

<実践ポイント>
・自社の集客マップを作る

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非デザイナーだからこそ知っておきたいデザインの原理原則、差が出る着眼点(鷹野雅弘さん)


★デザインの原理原則「そろえる・まとめる・繰り返す・強調する」

パワーポイントなどでも資料をまとめるときに使えるコツがたくさんありました。
デザインとは内容・見た目・気持ちをスッキリさせるためにあるものです。そしてクリエイティブとは、いかに受け手の状況や気持ちを想像できるかがポイントになります。

見栄えのきれいさだけでなく、きちんと「伝わる」ことが何よりも重要です。

■デザインの流行りはフラットデザイン
WindowsやAppleのロゴマークの変遷からもわかるように、立体的な文字やイラストは現在あまり使われておりません。
立体化したり、影をつけたり、ワードアートを使うのはやめましょう!
テキストを装飾するときには、フォントを変えることで装飾しましょう。

■テクニックまとめ
細かなテクニックをおっしゃっていたので、箇条書きでまとめます。
<全体>
・光源は左上にある(影があるならば右下。でも影はつけないほうがよい)
・枠の中に枠は使わない
・マージン(上下と左右)を一定にする、なるべく余白を多めに確保する

<文字をそろえるとき>
・文字の位置をそろえるときはタブを使うまたは、見えない表を使う
・単語の間に無駄なスペースをいれない
└例:NG「日 程」/ OK「日程」

<強調>
・強調するときは今まで使っていない色で真ん中におく

<表の作成>
・表の罫線は極力細く、できればなくす
・セルの色をつけることで罫線をなくせる

<色>
・色覚バリアフリー、色だけに依存しない表現を用いる
└白黒にしても違いがわかる

■個人的感想
上司に微妙にフォントが違ったり、桁がずれていたりすると怒られることがよくあったので、上司に指摘されている気分でした…(笑)
余計なところに目が向いてしまうと一番伝えたいことが伝わらなくなってしまうので、細かいですが全て実践で使いたいルールばかりでした。

■参考図書
参考でおすすめの本として紹介されていました。

加藤昌治 「考具」
└アイディアを出すためのフレームワークの紹介やコツが書かれています。

長くなってしまったので、一度ここで終わりにします。
②へつづきます!

めいりー。