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min的2023年ベスト本を紹介します

もう遅いかな?と思ったものの、やはりこれを書かないと気が済まない!そんなわけで、2023年に私が読んだ本の中で、特に印象に残ったものを紹介させてください。

今回は「フィクション」「エッセイ」「ビジネスライフ」の3部門に分け、1冊ずつ紹介していきます。

【フィクション】華氏451度/レイ・ブラッドベリ

『華氏451度』は、選書サービスがきっかけで11月に読みました。不朽の名作と言われ『100分de名著』でも紹介されています。とはいえ、同書は1953年に生まれた海外文学。翻訳された文章でも、なかなか理解が難しい!

心が折れそうになる時期も乗り越えながら、いろんな解説の手を借りて読み解きました。読了までかなり時間がかかったものの、それだけ時間と労力をかけても「読む価値があった」と迷わず思えた作品です。

作者は、1920年生まれのレイ・ブラッドベリ。同書は、戦争で混沌とする世界を生きた彼が「もしもこの先の未来、本を読むことが禁じられた世界になったら」と、想像して描いた物語です。

物語を理解していくうちに、私は正直怖くなりました。70年以上前に作者が想像した「ディストピア」を生きる未来人たちは、まさしく「私たち現代人」なのではないか?恐ろしいことに、そう思えてくるのです。

そんな衝撃とともに、あらためて「本」が人間にどれほど大きな影響を与えるものなのかを再認識できる物語。人生の中でも、かなり印象に残る作品でした。ちょっと難しいけれど、解説コンテンツも豊富なのでおすすめです!

【エッセイ】天才はあきらめた/山里亮太

エッセイ部門はこちら。8月に『だが、情熱はある』の影響で読みました。もはやテレビで見ない日はない芸人・山里亮太さんのエッセイです。

私は「人を笑わせること」に人生をかける、お笑い芸人さんが大好きです。そこが厳しい世界であることも、当事者ではないものの想像はできます。

山里さんはそんな世界で「情熱」はもちろん、他人に対する負の感情までガソリンにして生き抜いてきた。自分が嫌いになるような言動をしてしまっても、思い出すだけで嫌になるような後悔や失敗があっても、です。

そんな過去を、本人が反省したり、思い出に浸りながら語ってくれる同書。私は「やりたいこと」に向かって、ひたすら情熱を燃やせる人に憧れているんだなと再認識するほど、彼の生き様に感動している自分がいました。お笑い芸人へのリスペクトが、さらにさらに高まった印象深い作品です!

【ビジネスライフ】ぜんぶ、すてれば/中野善壽

10月頃、自分の心が重たくなっているような気がしていたときに、書店でぱっと目に入ったのが『ぜんぶ、すてれば』でした。

著者の中野さんは「伝説の経営者」でありながらメディア露出が少なく、実在するのかすら怪しまれていた時期があったそう。そんな変わった存在である、中野さんの軸となっているのは「今日がすべて」という考え方です。

日々考えていることを客観的に見ると、自分がいかに「今に集中できていないか」が実感できます。過去や未来、他人のことを、気づけばどこかで気にしている。「そんなの当たり前」かもしれませんが、中野さんの考え方はそんな「当たり前」を疑う余地を与えてくれます。

一つ一つの考え方が、中野さんの実体験に裏打ちされていること。周囲の人から見た彼の生き様まで紹介されていることが、他のビジネスライフ本と一線を画す説得力があるような気がしました。

私が今年掲げている目標「シンプルな思考で生きる」は、この『ぜんぶ、すてれば』に影響を受けています。「今に集中する」「今日がすべて」「颯爽と軽やかに」。何かに迷ったとき、この本から教わったことを思い出したい。そう思えるほど、大きな影響を受けた一冊でした。


以上、minが2023年に読んだ本の中で、特に印象に残った3冊でした。昨年は特に、自分にとって印象深い本にたくさん出会えたなと思います。しかし「月4冊」を目標にしつつ、達成できない月もあったのが反省点です。

私は「手に取った本はできるだけ精読したい」と思ってしまうのですが、精読を維持しつつ多くの本と出会うには、もっと読む時間を確保しないといけません。当然ですね……

一方、一冊一冊しっかり読んでnoteに感想を書く習慣のおかげで、それぞれの本から得たことが自分の中に色濃く残ることを実感しています。「読んで感想を書く」は大変な部分もありますが、今年もできる限り続けていくつもりです。

そんなわけで、読書に関する2024年の目標は、意識的に読書時間をつくる努力をして「昨年よりも多くの本に出会うこと」にします。今年はどんな本に出会えるか、今から楽しみです。

(↓本に関するお話は以下のマガジンにまとめています)


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