海外移住について
最近、海外移住についての事がよくTwitterに投稿されます。まとめると、日本よりも海外の方がこんなに良い所がある!稼げる!とかそういうものです。
これについて私が思う事は、正解でも不正解でもない事。なぜなら、海外には良い所もあるし、現に時給が高く稼げる場所もあるからです。しかし、その逆もしかり。。
海外にも悪い所はあるし違法労働をさせるブラック企業もある。
こういう事実は、あまり拡散されません。そして、これだけは言っておきたいのですが、海外に行きさえすれば日本より良い生活ができるなんて思って場所のみに期待すると悪い人に騙される確率がかなり上がります。言葉や現地の文化や制度が分からない人はターゲットに合いやすいというのは事実です。
英語を理解できない。使って伝える事ができない。であればあるほど、カモにされる確率は上がるのは事実。
私自身、オーストラリアに住んでいる間に悪い人間には沢山会いました。ただ、私的には人に対しておかしいなと思うと感覚が働くのと、何事もプラス面とマイナス面があると捉えているので直ぐには信じない。それに、自分の頭と物事の本質を見てから判断する習慣を忘れると大変な事に巻き込まれる事はありえると経験から分かっているからで、金銭を騙されたりしたり違法に働かされたりはしていません。
断るし、声を大にして怒るので、、それは英語が使えたからもあると思っています。
しかし、若くてあまり経験がなく、英語力もなくて、自分の頭を使わないで信じやすい人はいろいろ被害にあっています。
有名と言われる企業に入ったって蓋を開ければブラックなんてことはありえるし、良い事を言われたって本質は違うなんていくらでもありえるから。。
私的には、海外には積極的に行って欲しいと思っています。しかし、簡単に移住できてそこにはパラダイスがあるなんていう事は考えては欲しくない。
私自身は、西オーストラリア州パースという場所に滞在してきた経験からその事を話すと、一般的に言われる稼げる仕事というのは現地の人に人気がなく人手が足りない仕事がうんと多い。そして、肉体的にも精神的にも現地の人と同じように生活するためには永住権があるのが最も良いという事実。雇用主はどうしても、長期で働ける人を雇いたいために外国人と分かれば真っ先にビザの種類を聞いてくるためです。
それで、永住権が取れるかどうかと言えば今は昔に比べて相当に難しくなっているんです。英語試験の点数、年齢、職歴、学歴などなど細かくポイント制で判断されそれがクリアした所で招待制のみ申請できるので出来ない可能性もあるんです。
運要素も高いよって話なんですよ。。。
簡単ではないと分かった状態で、挑戦してみるのと楽だと思ってあとから知るのでは大きく違う。すすめる側にはその責任はあると考えるので、あたかもオーストラリアはビザが取りやすくなったとか行けば良い暮らしがおくれるみたいに今現状に不満な人の感情に訴える方法は良くない事と思います。
すすめた以上は、もしダメだった時のセーフティーネットをちゃんと作ってあげる責任が大人にはあるはずだと思うのですが違うのでしょうか?
無責任発言が多すぎて酷いなあと思います。
ちゃんと、プラスマイナス面を知ったうえで挑戦するのであれば成功確率も上がる。しかし、やみくもに考えていては騙されやすくなる。
何言ってるんだ!今はビザ条件が緩和されている!
と言われるかもしれません。それは事実なんですけれど、移民法というのはコロコロ変わるんです。社会情勢が変われば急に締め付けられるのは、十分あり得て未来は読めない以上はそのリスクは捉える必要がある。
学歴と職歴をつんでいるうちに、年数が経つからその時に急に難しくされるリスクはある訳。それでも、挑戦する価値はあって失敗しても自分は生きていけるいう自信があるなら大いに良いと思いますが。。
1つ言えることは、永住権とか取ろうと思えばかなりお金がかかるということ。今、日本でお金に困っていてもっと欲しいから移住したいなんて考えたら綱渡り状態でとても賛成できるものではありません。
まあ人によって基準は違うと思いますが、海外で良い生活を長く送りたいという話がお金で買えるものが本質となっているとすれば、物価も高いのでかなり苦しくなるだろうと思います。
お金なんてなくても良いや、それでも幸せになる方法があるし見つけられる、そういう風に考えて健康的に過ごす方法が分かるなら正解は見つかるかもですが、今の日本でそういう人がどれだけいるんだろうと思ってしまう。
口を開けば、金の事ばかりな人の方が感覚的には多いですからね。。。
日本人として日本で自分でお金を稼ぐ能力がなく場所依存の人が、日本人として海外で外国人というハンデを背負いながらお金を稼ぐのは簡単なのだろうか?考えてみる必要はあるでしょう。部外者なんですよ。。。
それなりに、価値を生み出さない人であれば外国人を雇うメリットはない。そう考える場所も多いですから。。逆に言えば、自分の価値を証明できれば良いという話にもなるけれど、じゃあなんで日本で出来なかったのかな?とも思います。
自分自身の哲学なくして、海外移住するのは大変ですよ。そういう事です。予測不能な事があっても楽しめたり、違う文化や習慣を柔軟に捉えて自分の中で消化するそういうことも求められます。正解は自分で選ばなければストレスに繋がってしまいます。まあ、これは日本でも同じなんだけど、、
だから私は、日本はダメだから海外の方がとか、その逆の考え方も到底同じと思うから受け入れられない訳です。
私は、オーストラリアという国に暮らしてオーストラリアの良い所も沢山知ったけれどその反面悪い所も分かって、だけど今でもオーストラリアが大好きです。そしてその反面で、日本の良い所と悪い所も非常に前よりも良く分かるようになりました。遠くから見たほうが、ハッキリと分かる事も多い。そして、自分が生まれた日本という国を愛しています。
どこの国も、単純に優越はつけがたいしどこにでも魅力はあります。だから、日本に希望を抱けない人もいるかもしれないけれど、日本だって非常に魅力は沢山ある国です。
海外に積極的に行ってみる事は良いけれど、決して日本が悪い国だからと思い他なら大丈夫とか思わないで欲しい。そういう想いがあってこの文章を書きました。