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映画『バービー』

映画『バービー』(Barbie)を鑑賞しました。
とても面白く独創性がある映画で良かった。

Netflixで観ると、英語字幕がつけられるので英語学習者におすすめです。まあまあ高度な単語も出てきていました。

バービー人形は、知る人ぞ知るアメリカ発のお人形さん。日本でいえば、リカちゃん人形みたいなものと言えば良いのかな。

そんな、可愛いらしいお人形の世界の色合いが最初から綺麗に表現されている。

けれど、中身は皮肉と現代風刺を込めていてそのギャップが笑え、ジャンル的にはブラックコメディな仕上がりだった。

なので、見た目に合わず大人向けの映画。ある意味観客を試すタイプのものと言え、非常に考えさせられるテーマが潜んでいる。

現代は「多様性」を叫ぶ時代といえる側面もあるだろう。けれども、時代の流れと共におもちゃがあり、その一部にバービーがいることに他ならない。

人気者なバービーといえ、商品である。

商品は、マーケティングを通し大衆に売り出される。なので、一企業が人の感情を動かしある意味それが時代を作る可能性さえ孕んでいるもの。

企業がイメージを創造していると捉えるのは自然なことだ。映画でさえ、その側面があるという皮肉さえ画面で表しているのは見事だった。

バービーの世界と、現実を行き来させる作り。

特に、バービー演じるMargot Robbie (マーゴット・ロビー)の名前を出す自虐っぷりもなかなか

それに加えて、商業主義に疑問を投げかけ、バービーを世に送り出しヒット作に導いた人の苦悩さえ映していた。

とても素晴らしい現代アートのような映像で傑作だと思う。

フェミニズムとか多様性とか
その正解を示すのが、バービーではない。

バービーの世界はあなた達次第と伝えてくれているところがとても良かったと思う。世の中を作りあげていくのは、ひとりひとり。

企業がものをつくりだしたとして、

それをなぜ手に取るのだろうか?
どう感じるだろうか?

それは、その人次第なんだよねと……

アイデアは一生残る。
けど、人は死ぬ。

それをどうするか選んでねと言ってくれている。

思想を声高に掲げたとする。
けれど、それは時代と共に結構移り変わる。
けれども、残る。

はっきりしたポップカラーな映画だけど、そういうグレーな部分を残しているのも非常に良い力作に感じた。

思想はこうだ!!とただ言うプロパガンダ映画ではなく、ひとりひとりに問いかける映画であるべきよね。アイコンがあるなら……

誰にでもその人なりのモデルを作っていけばいいのだから……

バービーこそが可愛いとか、単純に捉えるとか、多様性とかそんな意識高い系な話に捉えたらダメだね。

これは観る観客を非常に選ぶ分かりにくい話だなと思いました。けど、そこが良い。自分の答えがなきゃ良くないなと言いたいんじゃないかな……

問いかける系の映画が「バービー」でした。

映画鑑賞は、英語学習者にもおすすめです。英語慣れにも良い。

映画についても記事を書いていますので、どうぞ


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