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映画フォードvsフェラーリ

昨日夜観た映画、『フォードvsフェラーリ』のレビューを書きます。

この映画、実話ベースなんです。私、実話ベースのものはチェックしたくなるんですよね。
題名のとうり、フォード社とフェラーリ社を中心に話が進みます。
この2社が、ル・マン24時間耐久レースで競う。

フォードvsフェラーリとなってるので、最初はレース中心の話と思っていたけど人間模様の描写も結構ありました。そしてビジネス絡みの話も。

だから、レースはそんな興味がないなという人も観れる作りになっていました。
現に、レースシーンは全体からすれば一部の演出って感じです。

実話ベースといっても、ドラマチックにまとめるためにフィクションの部分も多く、史実に忠実というよりはそれを参考にした脚色部分が多い。

そこら辺をどう観るかで評価が分かれそうな作品と思いました。

当時フォード社がなんとかスポーツカーを新しく導入したい。そして、このレースをイメージアップに繋げたいという思惑は確かなものだったと思います。
それだけ、耐久レースは社の製品をアピールする場として最適なわけです。

知名度と分かりやすさで注目されやすい。

そしてレースは、技術力とドライバーの力量が合わさって、チームとして強固でなければ決して良い成績を収める事ができない。

そして、それに関わるのは“人” 

それぞれが、様々な葛藤があります。

レースの話や事実を正確に描写するというよりは、そちらを伝える事に軸が置いてある作品です。

そういった意味で、車にさほど興味がない人でも観れる作りにしてありました。ヒューマンドラマとして。

もっと、フォードの買収絡みや技術的部分を深く掘り下げる事も作りようによってはできると思うけれど、そうすると大衆向けしないので広い層に観てもらう工夫をした結果の作りと思いました。

それは成功していて、とても観やすい作りの映画になってました。

しかし、逆に考えればちょっと作品の重厚さが欠けていた気もする。

ものづくりは色んな人が関わらないと不可能だし、かなり地味な積み重ねが必要。もっとそこを描写して欲しい気も個人的にはしましたね…。

スポーツカー作りの過程がちょっと薄くて、物足りない気も…。車好きはメカ好きな人も多い気がするから、ちょっとそこら辺の作りは疑問だったなあ。私自身、感情移入出来なかったです。
逆に、メカに興味ない人の方が楽しめる可能性あるのかな?とも。

大衆向けする作品に振り切るか、深い話にするかが少しだけ中途半端でおしい!そう感じた。

それに、

これは実話ベースなのに、こんな脚色してえーのか?

とか思っちゃうから映画の世界に入り込めなかった。しっくりきませんでした。

しかし、この作品良いところもあります。

ヒューマンドラマを演じさせると上手い俳優の安定の演技力です。それに加えて、レースの話なので当たり前ですけど色んな車種のスポーツカーを見る事ができます。

私が感情移入出来なかったので色々書きましたが、娯楽作としては優秀と思いました。

あまりカーレースの事を知らない人にも分かりやすいから、そういった人こそ雰囲気が分かって面白いかなと思った作品でした。

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