NFTで新しいVTuberの文化へ「Vhigh!」にインタビュー
新時代のVTuberプロダクションをNFTとトークンで設計する、という大きな野望を掲げたプロジェクト「Vhigh!」 10,000個発行するNFTのフリーミントを控えています。
最近は国内外でNFTプロジェクトとVTuberを絡めたプロジェクトも多数みかけるようになりましたが、SNSでみかけるプロモーション動画のかわいさや、にじさんじ立ち上げメンバーの岩永さんが関わっていることで興味を持ち、お話をお伺いしてきました!
miin: まずは、Vhigh!を始めようとおもったきっかけを教えてください。
オオタ:22年の1月に「2日間でジェネレイティブNFTを作ろう」というイーサリアム主催のハッカソンがありました。そこで発表したのが、今回の構想の元となったVhigh!GENです。当時はまだ誰もやってなかったVTuber×NFTを試してみよう、というのがきっかけでしたが想像以上の反響となりました。海外からの認知もあり、VTuberとNFTの組み合わせがちゃんとグローバルでも受け入れられるんだ!と確信を持つことができました。
これからメタバース時代にへと進む中で「メタバース上のスターはVTuberになる」と思っています。VTuberはタレントも、クリエイターも日本が強い市場です。米国でもスターが生まれていますが、まだ圧倒的に日本の2大プロダクション(にじさんじ&ホロライブ)が大きなシェアを占めています。これは世界に対してやっていく意義があるはずであり、VTuber×Web3で大きなトレンドをつくることができると信じています。
miin:岩永さんがVhigh!で実現したいのは、どのようなことでしょうか?
岩永:率直にいうと、今後もVTuberという文化を継続されていくための施策のひとつがVhigh!になります。
①プロダクションが中央集権化、タレントへの搾取構造へ
大手プロダクションが力を持ちすぎたことにより、タレントやクリエイターからの搾取構造が生まれてしまっています。大手プロダクションは売上の全体から30%の利益をあげているという数字が公表されてます。本来であればタレント、マネージャー、営業と小規模でも成立していたものが、会社が成長し大きくなるにつれて、労働管理の部署や新規開発、その上に立つ管理職など組織のピラミッドが肥大し間接的なコストが増大していきました。30%の利益というのは、人を扱う事業として利益をだしすぎている状況になります。これでは将来的な継続性がありません。もちろん、3D配信など組織が大きいからこそできることもありますが、はたしてそれを本当に多くのファンが望んでいるのかどうかは疑問も残ります。特に、スーパーチャットなどタレントの配信に対しての労働が大きな収入源になるので、この部分はタレントにもっと還元すべきだと思います。
②縦社会が生み出す、タレント活動の不自由さ
これもプロダクションが力を持った弊害なのですが、タレントはファンのことを第一に考えて活動をおこなうべきところを、デビューやイベントの実験を運営が握ってしまうことで、タレントがプロダクション側の評価を気にしながら活動するという状況が生まれてしまっています。
僕は本来であればタレントの活動の評価はユーザーがすべきであり、運営の顔色をうかがって活動すべきではないと思っています。直接お金を払って応援してくれているユーザーが喜ぶかどうかが判断軸になるべきなんです。
これらは、もともと前職(いちから株式会社)で4年前に自分たちが作ったシステムではあるのですが、いまの時代には沿わなくなってきています。作ったものを一部壊し、再構築していくことが必要になってきています。
僕が望んでいるのは「フラットな経済圏」です。
そして、エンタメビジネスはただでさえ立ち上げが難しい。そして崩れやすい。時代にあわせて継続性のあるものにしていくには、中央集権化しているものを壊さないといけない状況です。そのためにイノベーションをおこしたいんです。タレント、クリエイター、プロダクション、ファンがフラットな世界であるべきなんです。
miin:VTuber業界でそんな課題があったことを初めて知り、とても新鮮に感じました!では、その課題をVhigh!ではどう解決していくのでしょうか?
オオタ:Vhigh!では新しいVTuverプロダクションの形をつくっていきます!次世代のバーチャルスターをゼロからファンと生み出していく試みとなり、NFTホルダーやファンが運営の一部として参加できる仕組みです。NFTホルダーやファンが運営の一部として参加できる仕組みを実現し、ファンと共に次世代のバーチャルスターを生み出せる世界を目指します。
オオタ:数々の有名VTuberのデザインをしてきたクリエイターや日本トップクラスのLIVE2DモデラーがVhigh!に所属してくれています。彼らと、高品質なアバター(VTuber用語でいう"器")を作成します。
次に、中身("魂")となるタレントのオーディションをおこないました。そうしてマッチングしてできたVTuberを増やしていくことでプロダクション("箱")をつくります。
岩永さんのおっしゃるフラットな世界をつくるため、Vhigh!では、スーパーチャット等の収益はタレントにプロダクション側のマージンを発生させず、ほぼ100%還元していくことを約束します。自身が配信で手に入れた収益はタレントのものになります。
そして、活動に対してNFTホルダーやファンがVhigh!への貢献を可視化できるシステムをNFTとトークンをもちいて設計しています。例えば二次創作のイラストや楽曲制作、音源の作成などクリエイティブなこと、さらにコメントやオーディションへの参加、日常的なVTuberの応援が貢献につながっていきます。そうした貢献に応じて、ホルダーは経験値(XP)を獲得し自身のレベルを上げていくことができます。自身のレベルアップに応じて、保有してるNFTのアニメーションを変更したり、Community中でできることが増えいきます!
miin:NFTがレベルアップしていくのですか!?
オオタ:Vhigh!は「進化するNFT」です。NFTのアートワークはlive2dによるVTuberのアニメーションです。MINTされる瞬間は眠っており、XPを獲得し自身のレベルをあげることでVhigh!のNFTは目を覚まします!わかりやすくいうとポケモンを進化させていくような感覚です。この世界初となる「貢献に応じて変化するLive2D NFT」は、日本が強みとなっている技術を活用した世界初の試みとなります。
さらに、Vhigh!への貢献度の高いホルダーには、コミュニティ内での機能も開放されていくので、徐々に僕らの仕事を受け渡していきDAOのような形に近づけていきたいです。応援を通して、自分が持つNFTのアニメーションが変化していく様子を楽しむこともできます。総貢献度が可視化されていくというのは、web3ならではのコミュニティ設計に役立っていくのではないかと思います。
NFTホルダーやファンが積極的に関わることができ、いわゆる「VTuberプロダクションの運営側」になっていただきたいという仕組みです。人気投票やオーディションで新しいVTuberをデビューさせるイベントも開催していきます。みんなでプロダクション(箱)をつくろう、ということですね。
もちろん、NFTを持たない方でもVTuberの活動はみることができるので、NFTを知らない方にも価値を提供できるという特徴があります。
miin:NFTを、持つ数やレアリティだけではない仕組みで価値を高めていくというのは面白いですね!言える範囲で構いませんので、今後のNFTリリースについて教えていただけますか?
オオタ:まずはGen1として10,000個のNFTをフリーミントし、XPのエコノミクスや貢献度の設計についてのテストを予定しています。オーディション後、すぐにVTuberとして実際に活動をはじめていきます。Vhigh!としては長期で僕らと一緒にメタバースのスターを作るというVISONに貢献して頂ける人により多くホルダーになってほしいという思いからすべてWLをもっている人のみのMINTにしようと思っております。販売も一度に10,000ではなくWLを持っている人のみMINTできるSALEを定期的に行い、ゆっくりとホルダーを増やして行きたと思っております。
miin:テストに参加するためのNFTを手にいれるには、どうしたらよいでしょうか?
オオタ:いちはやくNFTを入手し参加するためには、SNSで配布しているホワイトリストを手に入れていただくことになります。VTuberを好きだったり、応援してくださる方にたくさん入ってほしいな、と考えているのでNFTの購入にお金がかかりすぎないよう、敷居は下げていきたいとおもいます。
miin:VTuberオーディションについても教えていただけますか?
岩永:基本的には、応募いただく方の個性を最大限尊重していきたいですね。つまり、タレントファーストです。欲をいえば、英語/日本語が両方できる方もきて欲しいですね。1st オーディションでは世界中の国から350人も応募をいただきました。オーディションに関しても、今後何度も開催する予定なので是非2ndオーディションが開催される際にはご応募お待ちしております。
配信での収益はプロダクションがマージンをとらず100%還元する分、プロダクション側に頼りきるのではなく、ある程度、自律性を持つ方のほうが向いているかもしれません。もちろん、Vhigh!のビジョンを理解して賛同いただける方であれば、より一緒に作り上げていくことができると思います。
miin:想像していた以上に壮大な計画、とても楽しみになってきました!最後にひとことおねがいします!
岩永:日本から生まれたVTuberの文化を絶やさず、今後も継続していくものにしたいと思います。新時代のVTuberプロダクションとエンターテインメントのはじまりに、是非、参加してください。
オオタ:ファンがプロダクション運営側になることができる。そんな新しいエンターテインメントの形をVhigh!で実現していきます。初期から応援してくれているOGには多くのメリットを還元していきたいと考えています。今後の発表を楽しみにしていてください。
■さいごに
YouTubeはじめSNSのマーケティングを生業にしてきたオオタさん、にじさんじをゼロから立ち上げた岩永さん。そして、日本ならではの強みを生かしたクリエイティブチーム。NFTを活用することで、タレントとファンによるコミュニティが相乗効果を生み、新しい形のVTuber文化が生まれていくのかもしれません。
■関連リンク
Vhigh!公式サイト https://vhigh.tokyo/
公式 twitter @VhighOfficial
2/20追記
■オーディションスタート後の経緯は、HONEBITOさんの記事がわかりやすいです!
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