「正しい情報を見つける難しさ。親子で戦うアトピー性皮膚炎」 | Tさんインタビュー
アトピー性皮膚炎は、痒みを伴う皮膚疾患です。
多くが乳幼児期に発症し、成長と共に改善します。
しかし成長しても症状が改善しない場合や、大人になってから発症するケースも。
アレルギーや乾燥・ストレス…
様々な要因が複雑に絡み合い、症状が出るアトピー性皮膚炎。
患者数が多いからこそ本やインターネットに様々な情報が飛び交い、正しい情報を掴むのが難しい状況です。
今回はアトピー性皮膚炎と、親子で戦っている方にお話を伺いました。
親子でアトピー性皮膚炎。体質が遺伝?
ーー簡単な自己紹介をお願いします。
Tです。39歳です。
私と子ども2人がアトピーです。
上の子が13歳の男の子、下が9歳の女の子です。
ーーアトピー性皮膚炎はいつ頃発症しましたか?
私は、たぶん小学生の頃です。
子ども2人は、赤ちゃんの頃ですね。
自分がアトピーなので、すぐわかりました。
遺伝なんですかね、申し訳なく感じます。
長く続くアトピー性皮膚炎の治療。現在の治療内容は?
ーー現在の症状を教えてください。
私は主に手の症状があります。
カサカサして、酷いときは皮膚が裂けます。
息子は中学生になって、少し落ち着いてきました。
それでも背中に湿疹が出たり、耳の付け根が切れたりすることがあります。
娘は手がカサカサで切れるのが、私と全く同じです。
学校で手を洗う時、痛いみたいですね。可哀そうです。
ーー現在はどのような薬を使用していますか?
私は保湿剤とステロイドの塗り薬です。
落ち着いてるときは保湿剤だけですが、酷いときは痒み止めの内服も併用します。
娘も同じですね、保湿剤とステロイドの塗り薬。症状が同じなので…
息子は結構落ち着いてるので、保湿剤だけで大丈夫になりました。
ーー薬を使うときに、気になることはありますか?
やっぱり副作用は気になります。添付文書で確認しています。
前の先生は、ネットに止めた方がいいって書いてる薬を出したので、不安で聞いてみたんですが…
「大丈夫だから。」「じゃあ、使わなくていいよ。」って言われちゃって。
ちゃんと説明してくれないと、不安になりますよね。
子どもにも使うんですから。
今の先生は、薬が必要な理由や副作用まで納得できるまで教えてくれるので、安心して通えます。
アトピー性皮膚炎の情報収集。信頼できる情報源は?
ーー現在、どのようにアトピー性皮膚炎の情報を集めていますか?
アトピーの治療って薬だけじゃないですよね。
食事が大事だと思ってるんです。娘は食物アレルギーもあるので。
それでアレルギー除去に関する、地元のコミュニティに参加してます。
アトピーのコミュニティってわけじゃないんですが、アトピーの人も多いですね。患者同士の話は参考になります。
ーー信頼性の高い情報とは、どんなものだと思いますか?
画像がついているものです。
文章だけだと、経過がわからないですよね。
医者の書いたものでも一般のブログでも、皮膚の画像が載っていると参考になるし信頼できると感じます。
ーー患者さん同士の情報交換に必要性を感じますか?
あった方が良いとは思いますけど、アトピーって本当にひとりひとり違うので。同じアトピー患者でも、悩んでることや考えていることって違うと思うんです。家族の間でも違いますし。
治療歴や薬の使用歴とかを見て、自分に近い人がいればお話や情報交換してみたいですね。
Tさん、貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。