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HOTEL moshica個展「エーテルを見つけて」お菓子ラインナップ

こちらのnoteで紹介しているお菓子は全てHOTELmoshica第4回の個展に合わせて作られたお菓子たちです。

お菓子に合わせて言葉と戯れました。つらつらとご紹介させてください。お菓子とお菓子写真は、兵庫県篠山でcafe selen を営む吉田菜々美さんです。

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透明なゼリーがのったいちごのチーズケーキ
/祝祭のエーテル


みずうみの
水面にあそぶ光の粒

ひとひらの便りを届ける
春に吹く東風

透明な波紋がひろがれば
祝祭の合図

▷お菓子について:なめらかで濃厚なチーズケーキに、いちごのスライスと透明なゼリーを乗せて。シンプルなレアチーズケーキを特別な装いに仕上げました。

ホワイトチョコムース&レモンのメレンゲのデザート/エーテルの呼吸、あめつちの詩

たまごの中の静謐
孵化の予感に
息をのむ

やわらかな輪郭から
淡い音を軋ませて

生きとし生けるものは
響きあう
あめつちのうた


▷お菓子について:イギリスの伝統菓子、イートンメスをモチーフにしたデザート。フワッとなめらかなホワイトチョコのムースに、サクサク食感のレモン香るメレンゲを合わせました。アイスと一緒に召し上がれ。

各650円※上記2種類のデザートでは、アイスクリームを添えてご提供いたします。

ブールドネージュ
/なごりとはじまりの間のエーテル


昨日まで踏みしめていた野山に
うっすらと季節はずれの雪おしろい

まっさらな世界からひとすくい
どんな冬より無垢な白

おなじくらい白かった
僕の息はもう見えない

さようならを告げて
エーテルはふわりと舞いあそぶ


▷お菓子について:「雪の球」を意味するお菓子。生地にアーモンドを練り込み、サクサクほろほろ食感。バニラの余韻が鼻孔をくすぐる。(300円)


メレンゲ レモン&ラベンダー
/エーテルの結晶、目には見えなくても


この便りは
野山を駆け抜けてきた
風を集めて結晶化したもの
封をあけてみよう

ひとくちかじると、ほら
目には見えなくても
広がる草花たちをゆらす風

こっそりポケットに忍ばせたりすると
粉々になって、開けなくなるから気をつけて


▷お菓子について:卵白を泡立ててつくったお菓子。繊細なメレンゲをひとくち頬張ると、軽やかな食感とともに、爽やかなレモンとラベンダーの香りがふわりと広がります。(200円)


レモンのマドレーヌ クリームチーズ入り
/エーテルの結晶、まどろむ夢のまま


生体鉱物
貝の体内で生成される真珠は
不可思議な響きに含まれる

とじた殻のなか、痛みや悲しみから
ずっと遠い世界で生まれる宝石
母貝のなかで
ミルク色の夢を見るだろうか

殻に包まれ、未知の輝きに目を凝らしたなら
ぼくたちにも、脆くて小さな宝石が生まれる
きっとおなじ曖昧な乳白色だといい


▷お菓子について:レモンとバター香るマドレーヌはしっとりやわらか。生地の中にクリームチーズがひっそり隠されています。(300円)


塩キャラメルナッツのタルト
/エーテルの種は、かすかな声で囁きあう

やがて萌芽する種は
囁きあう
春のきざしと目覚めの喜び

天を確かめるように
いのちは進む
地を抱くように
いのちは広がる

種に記憶された
花の姿を思い出すまで


▷お菓子について:さくさく食感のタルト生地に、キャラメリゼしたアーモンドやくるみ、ピーカンナッツをゴロゴロと入れて、焼き上げました。ゲランドの塩の結晶がアクセント。(500円)


いちごのパウンドケーキ
/はじまりの予感をつげる色


僕はまぶたをこすりながら
天に満ちる光の粒に
照らされていた

目には見えなくても
霞をまとって
浮かんでくるのは
夜明けの淡いエーテル


ほんのりと淡いピンク色は、生地に甘酸っぱい自家製いちごジャムを混ぜあわせているから。ふんわり甘く、しっとりやわらかなパウンドケーキ(400円)

※記載の価格はすべて税込み表記です

🌿展示概要
会期:2020.3.3(火)〜3.15(日)
open 12:00〜19:00 closed 月曜定休
会場:toiro
アクセス:神戸市中央区下山手通3-2-14林ビル3F東(最寄駅:三ノ宮)
在廊予定:3/3、3/13-15

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