「ママ、はんぶんどうぞ」
ココロが震える瞬間がある。
わたしたちママにに立ちはだかる壁。時間。
時計さん、1日24時間では足りないだろう。世の中の時計、いったんとまれ。ためしに、時計に手のひらを当てたこともある。ハリーポーッターのようにね。もちろん、魔法は使えなかったよ。ざんねん。
魔法は使えなかったけど、いつもと違うことが起きた。遠くからテクテク足音が消える。ぎゅっと小さな手の中に見えるお肉。
「ママ、はんぶん」
「ママ、どうぞ」
ココロが震えた。お肉が大好き。今日のメニューはお気に入り。どうやら1つ残してくれていたよう。2さいのむすめの優しさを知った。
ひとりっ子は、わがままになる。いろいろな伝説を聞いてきた。わたしだけじゃないと思う。
少し立ち止まって考えていきたい。ワガママってなんだろう?周りに合わせること?意見を貫くこと?自分のこと違うこと?
正直、わたしには何かわからない。
きっとわたし自身も、ワガママだったのかも。
ひとりっ子じゃないけれどね。
外からはたくさんの音が聞こえる。
家にいても、車や電車のおと。近所の人のこえ。
ただ、息をしているだけもりの音がきこえてしまう。
子育ても同じかもしれない。
毎日ただ過ごしていても聞こえる。
聞きたいことも、聞きたくないことも。
ぜんぶ聞こえてしまう。
1つ1つの音に振り回される日もある。
周りの音は遮断できない。わたしたちの声じゃないから。耳を閉じることもできない。
こころだけ、わたしたちのこどもに向けていきたい。どんな音を聞いても、どんなことを目にしても。こころだけは、大切な我が子に向けていきたい。
ひとりっ子のむすめ。小さなカラダに小さな手。
ありがとう。ありがとう。
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