「命」について
「人の命の重さは同じ」
それは年齢、性別、国籍、社会への貢献度なんて関係ないと思っている。誰かの手によって絶たれていい命なんてない。最近は命について深く考えることが多い。
世の中では毎日のように事件が起きているけど、命を絶たれたのが有名な政治家だったから国民の関心も大きく、ひどいショックを受ける。私もその一人。政治なんてよく分からない私でさえ被害者がこの国の元総理ではなかったら、こんなに命について考えただろうか。人が人を傷つけることに変わりないのに。
ネットでもデマや犯行に賛同する声、事件の映像が拡散されていると聞いて耳を疑った。倫理観とは一体‥それも一人ではなく多くの人間がそうやって命を軽く見ているようなこの世の中は異常だと思う。自分が被害者の立場でも同じことをされて平気なんだろうか。
基本的に何に対しても人それぞれの考え方があって良いと思っているし、否定することもない。でも身体的・精神的色んな意味で暴力だけは決して許容されてはいけないと思う。誰も幸せにならない。
世界で起きている戦争にしても今回の事件にしても、日常的に行われているネットでの言葉の暴力にしても、自分勝手に人の命の重さを評価して何様なんだろう。それは人を簡単に死に追いやることが出来るというのに。
人の人生を他人が支配する権利なんてない。でも私一人がそんなこと言ったって何も変わらないことも分かっている。だから世の中がどう転ぼうとせめて私は人の命と真摯に向き合うことを忘れないようにしたい。
高校生でNANAの漫画を読んでからずっと心に残っている言葉、
「傷つかずに生きていくことはたぶん不可能だけど、周りを傷つけずに生きて行く努力はしなければと思った」(NANA /10巻)
当時人を傷つけることに鈍感だった私に響いた言葉。これだけは何があっても絶対に忘れず生きていきたい。