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戒名について考える

数年前、祖父が亡くなり、その2年後に祖母が亡くなった。

葬儀の打ち合わせで、お坊さんが故人の性格やこれまでの出来事、思い出なんかを親族に聞いていた。みんなで色んな思い出を話して、あーだった、こうだったと語った。
その話を参考にして、故人に戒名を付けてくれるという事を、その時に知った。

ふと、私の時は誰が語ってくれるんだろうと思った。

棺に思い出の写真なんかを入れている時も、
あれ?私の写真、20代以降はほとんど無いな、、、と思った。

独り身だと、イベントというものが無いに等しい。結婚していれば、結婚式とか出産の記録とか子どもとの写真、お宮参りとか?初節句とか?入園に卒園に入学に卒業に、運動会やらなんやらかんやら、、、
写真を残すイベントが目白押しだ。
写真館で家族写真を撮ってもらうことは、今でも憧れている。

しかし、独り身はそれが無い。
自分の誕生日さえボーッとして過ぎていく。
この差は大きいと思う。

この時代を私という人間が生きた証が残らない。と、言うことは、お坊さんに伝えられることもとても少ない。

私の戒名は、何とつけてくれるんだろうか。
正直、自分が死んだ後の名前だから気にする必要もないのかもしれないけど。
できれば戒名で、私の生き様が感じられるような、そんな漢字で戒名を決めてほしいと思う。

「結婚したら100万円お祝いば準備しとるからな!じーちゃん楽しみにしとるぞ」と言っていた。その100万円貰えないままだったな。

そんな祖父母が、葬儀という場で最後に気づかせてくれたのかもしれない。
家族を持てと。

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