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しあわせはイテテ


どんどん傷ついちゃえよ。
どんどんぶつかっていけよ。

その痛みが、しあわせに近づくための一歩なんだから。


いつも考える。
しあわせってなんだろう。

好きな人と付き合えること?
友達と笑い合うこと?
家族と過ごす日々?

表面だけ見るとやさしい、でも本当は勇気がいる。
しあわせっていつも、ちょっと怖いんだ。

それに気づいたのは、友達とご飯を一緒に食べている時だった。
友達はどうやら好きな人と上手くいきそうらしく
嬉しそうに報告してくれた。

私もなんだか嬉しくなってご飯を頬張り
ニコニコ笑っていたらほっぺたが痛くなったのだ。

いててて…。しあわせだなぁ。
しあわせって痛いんだなぁ。
恋愛の時の痛みと似ているなぁ。
なんか、これっていいなぁ。
うたにしたいなぁ。
その日の夜、家に帰ってこの曲を書き出した。

人と生きることは難しい。
大切にしていることが人それぞれ違うからだ。
ぶつかるのは辛い。
意見を言うのも、言われるのも、ビクビクしてしまう。

ずっと、他人と深く付き合うのが怖かった。
特に近ければ近いほど、恋人なんか特に怖かった。

いろんな人と出逢って別れていく中で、嫌になっちゃったんだと思う。
嫌われたり、不快な気持ちにさせちゃったり、傷ついたり、居場所がなくなっちゃうことが何より怖かった。


大人になってからは
なるべく摩擦が起きないように、
なるべく不快にさせないように、
なるべくいい人でいるように、

自分の居場所ばっかり考えて、
しあわせから一番遠い人になっていたように感じる。

でも、もう気づいたんだ。
しあわせは、痛みを乗り越えなくちゃ掴めない。
大切な人がちゃんと目を見て怒ってくれたから、わかったんだ。

上部だけで、なんとか生きていけたら
楽チンだけどね、
一瞬で人生は終わる。

それが一番かなしいことだって、やっとわかったんだ。


本当の気持ちをちゃんと伝えて
本当の気持ちをちゃんと聴いて
傷つけたり傷ついちゃったりして
完璧じゃなくて、いいの。
わかりあえなくても、いいの。

わかりたいと思う気持ちがあれば、それだけで、寄り添いあえるの。

しあわせはたまにしか、振り返ってくれない。
でもその一瞬があれば、まだ生きていけそうって思えるの。

だから、もっとしあわせに貪欲にならなくちゃ。
ちゃんと伝えなくちゃ。

そしたらきっと見える世界は変わっていく。
もっともっと温かいものを感じられる気がする。

どんどん傷ついちゃえよ。
どんどんぶつかっていけよ。

その痛みが、しあわせに近づくための一歩なんだから。



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