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父と娘の珍介護道中(日記的エッセイ2010〜2022) 時々、母のこと、故郷のこと、自分のことEpilogue

エピローグ

父が旅立って1年が過ぎました。
命日は1月18日。
1月14日には、梅の咲く大磯・善福寺さんで、一周忌の法要を済ませ、
母の十三回忌、父の四十九日と同じく、
平塚・竹万で、父の写真とともに、家族みんなで食事をしました。
とても楽しい時間でした。

このnoteを始めたのは、昨年の梅雨入り時期。
父との最後の12年間の記録をまとめ、公開してきました。
誰かの何かの参考になればいいなという気持ちもありましたが、
たぶん、本当の目的は、
父の隣で自分なりに究めてきた介護道はどうだったのかを、
自分で検証し、味わい、整理すること、だったんだと思います。
そして、その目的は果たすことができました。

この父とのこの12年間は、どこも捨てるところのない時間だった。
そう思えました。
その分、何かしら私は進化しているのだとも。
気のせいかもしれないけど、仕方ありません。
父譲りの未来志向ですから(笑)。

燃え尽き症候群のような症状はもうないんじゃないかなと思うし、
電話がかかってきてビクッとすることもなくなったし、
父の写真を見れば、寂しいというより、懐しくて、
「元気?」なんて、手を振りたくもなる。
それでもまだ、父にもらった自分の時間は活用しきれていません。
いよいよこれからなんだと思います。
これから、またいっぱい悩んで、迷って、進んでいきます。

一周忌までの父の供養とか言いながら、このnoteを始めたのは、
実は自分がリスタートするためのモラトリアム期間がほしかったからかも。
いや、そうです。
白状すれば、ぐずぐずしたかったんです(笑)。

でも、副産物として嬉しかったのは、
思いがけない人たちがこのnoteを読んでくださっていたこと。
なんの見出しもないただの記録の、微細な気持ちのやりとりを、
心にかけてくださって、時折温かな感想を送ってくださったりもした。

読んでくださって本当にありがとうございました。
ひとりじゃないんだなという、何かの歌の歌詞のようなことを、
じんわりと心から感じることができました。

こんなおっちょこちょいの娘との珍介護道中を、
好むと好まざるに関わらず、飽きもせず一緒に歩んでくれた父にも、
今一度感謝したいです。
お父さん、ありがとう!!

そして、長い間、家族以上に父と向き合い、守ってくださった、
ケアハウスのスタッフのみなさん、医療関係のみなさん、
父と楽しくすごしてくださった「ご近所」のみなさん、
ありがとうございました。
私もいつも本当に楽しくて、いっぱい勉強させてもらいました。
どうぞ、いつまでもお元気でいてください。

さぁ、もう私もぐずぐずはしていられませんね。
リスタートします。
プロローグとエピローグを含めて36本となったこの長いシリーズ、
「父と娘の珍介護道中」、これにて、完! です。

一周忌法要を善福寺さんで。梅が咲き始めていました。
姪が撮った姉弟で父を囲む写真(2020)。これが遺影に。
父と娘の珍介護道中にぴったりの写真(2020)。


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