見出し画像

家庭料理のおはなし:いのちを巡らす食材、そして料理のこと

こんにちは。
身体によくてちゃんとおいしい家庭料理、140年の伝統をそのまま食べる天然だし、おだしマジック! 家庭料理研究家の高窪美穂子です。

今日は朝から自宅でちょっとした家電のトラブルがあり、この年末に使えなくなったらどうしようか・・・とヒヤリとしましたが、夫の八面六臂の活躍で無事にことなきを得て、年末、それなりに丁寧な掃除をすませ、買い出し、そして家事をしてやっとブログを書く時間になりました。

さてさて、今年も色々とな食材とご縁をいただいて、身体によくてちゃんとおいしい料理を作ってきましたが、最後に「命を巡らせること」を考えさせられる食材を料理させていただきました。

それは・・・

北海道・せたなの村上牧場さんで育った経産牛のお肉。
今年は喪中で、さらに娘が受験生でもあるので、お正月準備もそんなにしないでいたのですが、それなりに・・・は必要で。

商店街は元旦から数日、昔ながらに、お休みです。
その間に使う野菜を買って新聞紙に包んでベランダ冷蔵庫に保存することや、喪中といってもお正月ですから、その間に食べるいつもよりも特別な料理は必要ですもの。

そんなことを考えていた時に、村上牧場のたえちゃんから「髙窪さん、うちの牛のお肉買いませんか?」とお誘いがあったのです。

村上牧場さんの海の見える美しい牧場で牧草を食んで、子牛も産んでゆったりとしあわせに生涯を過ごした経産牛のお肉、是非とも!
と購入して我が家にやってきました。

お肉はお掃除して・・・

お掃除した赤身のお肉はローストビーフに。
そのほかのすじ肉は、ささっと霜降りにして洗ってから・・・

ゆっくり柔らかくなるまで煮込んで、今日、カレーに仕込みました。
カレーは明日以降いただく予定です。

グラスフェッドのお肉の脂身はバターのような黄色い色なんですよ。
そして、調理するときの香りが全く違います。
甘くてやさしい、ミルクのような香りがするのです。
アクも少なくて、下茹でした煮汁も甘くて・・・

丁寧に、最後まで命を巡らす、いただききる。
人間は他の生き物の命を奪い続けることでしか、命を繋げない生き物です。
だからこそ、その命に感謝して、生きることにも感謝して、命を巡らせて・・・、と思っています。

今年最後に、また、色々と考え感謝することができたことに感謝しつつ、美味しくいただき切りたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?