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美術館で、滝の音を聴く〜根津美術館「美麗なるほとけ」展

根津美術館の企画展「美麗なるほとけ」を観にゆきました。
コレクションの中でも、特に希少な仏画を集めた展覧会です。

印象に残ったのは、国宝「那智瀧図(なちのたきず)」(右の絵葉書)

熊野那智大社では滝が御神体なので、山水画のように見えるこの作品も、れっきとした宗教画なのです。

画面の前に立つと、耳の奥で勢いよく滝壺に落ちる水の音が聴こえ、水しぶきを含んだ冷たい風が画面から吹いてくるよう。
理由はわからないけど、手を合わせたくなるような威厳があって、自分の中が洗われていく感覚がありました。

根津美術館は茶道具のコレクションが充実していて、時期ごとに変わる特集展示を観るのも大きな楽しみ。
お盆の時期ということもあり、今回の展示は「追善の茶事」。
お茶室で静かにお茶を点てることで、昔の人は故人と対話していたのかもしれないな、と思いました。

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